2015年7月7日火曜日

■排尿障害の種類・失禁のタイプと特徴:排尿日誌をつけよう

≪排尿日誌でわかること≫
①排尿のパターンがわかる
②水分摂取量や利尿薬との関係がわかる
③排尿障害のタイプがわかる
④治療の効果が分かる
⑤自分の状態に気づき、治療に対する動機づけができる
⑥漏れ量に応じた対応ができる

【腹圧性尿失禁】
・尿道括約筋が緩いために起こる
・骨盤底筋訓練で改善できる
▽漏れ方
腹圧がかかった時に漏れる
▽排尿日誌の特徴
・寝ている時には漏れない
・漏れ方に法則性がない
・朝の膀胱容量は正常
▽理由
・重力がかかった時に漏れる
・腹圧がいつかかるかわからない
・尿道が緩く、膀胱は正常

【切迫性尿失禁】
・過活動膀胱や膀胱炎によって漏れる
・抗コリン薬で改善できる
▽漏れ方
ある程度溜まると強い尿意を我慢できずに漏れる
▽排尿日誌の特徴
・頻尿となっていることが多い
・量がある程度溜まった時に漏れる
・強い尿意を伴う
▽理由
ある程度溜まると漏れるという法則性がある

【溢流性尿失禁】
・尿道閉鎖、あるいは神経の損傷によって排出ができず残尿が多い
・α遮断薬や導尿によって残尿をとる
▽漏れ方
・残尿が溢れ出る
・腹圧がかかった時寝ている間にジワジワ漏れる
▽排尿日誌の特徴
・尿意がある場合は頻尿となる
・少量ずつ漏れる
・寝ている間にも漏れる
・法則性はあまりない
▽理由
・残尿があるとすっきりせず何度もトイレに行く
・溢れる分だけ漏れる
・寝ている間は尿が溜まりやすい
・残尿がどれだけあるかは外からはわからず、法則性がない
・また腹圧で押されることもある

【心因性頻尿】
・ストレスによって頻尿となる
・膀胱訓練やカウンセリングなどで改善する
▽漏れ方
緊張すると尿意を催す
▽排尿日誌の特徴
・寝ている間は時間があく
・朝の排尿量は正常だが、緊張した時に頻尿となる
▽理由
気持ちの問題であり、膀胱そのものには問題がない

【機能性失禁】
排泄動作ができないために漏れとなる
▽漏れ方
運動・認知機能の低下
▽排尿日誌の特徴
排尿パターンは正常
▽理由
膀胱には問題がないため




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