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2018年6月13日水曜日

■ネキシウム懸濁用顆粒を水で懸濁させた後の懸濁液の安定性は!?

懸濁後は30分以内に服用するようにしてください。
ネキシウム懸濁用顆粒1包につき約15mLの水に懸濁し、使用時の安定性について検討を行った結果、30分間放置しても類縁物質の総量に変化は認められず、また溶出性についても影響は認められませんでした。
なお懸濁後は、顆粒が沈殿する可能性があるため30分以内に服用することが望ましいです。服用後、容器に顆粒が残った場合は、さらに水を加えて懸濁し、服用してください。



参考:第一三共医薬品情報提供

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■ネキシウムで懸濁用顆粒剤を開発した目的は!?

年齢、発育、習慣等によりカプセル剤の内服が困難な小児患者さんや、カプセル剤や錠剤の内服が難しい嚥下困難な成人患者さん等に適した製剤とすることを目的に開発を行いました。
参考:第一三共医薬品情報提供


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2018年5月10日木曜日

■ネキシウムのカプセルから顆粒を出して投与してもよいですか!?(脱カプセル、簡易懸濁、経管投与)

ネキシウムはそのままの形で服用いただくことを前提に承認された薬剤です。 脱カプセル、簡易懸濁、経管投与での使用は承認外の用法となり、臨床での薬物動態や効果・安全性、製剤の安定性は確認されておらず、お勧めできません。

参考:第一三共医薬品情報提供


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■ネキシウムカプセルを一包化してもよろしいですか!?

ネキシウムは、室温保存の条件下では分包(一包化)は可能です。
無包装(30℃/75%RH)2ヵ月の条件下で、類縁物質のわずかな増加がみられるものの規格内であり、本剤の含量(%)や溶出性に変化はみられなかったことが確認されています。
しかし、医療機関や患者さんの手元における保管条件等が一定ではないことから、一律に安定であるとは言えません。
分包後も貯法である「室温保存」をお願いします。



参考:第一三共医薬品情報提供


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■ネキシウムの作用と特性は!?

ネキシウム(エソメプラゾール)は、ラセミ体であるオメプラゾールの一方の光学異性体(S体)を含有するプロトンポンプ阻害薬(PPI)で、胃の壁細胞に存在するプロトンポンプH+, K+-ATPase を阻害し、胃酸の分泌を抑制します。
ネキシウムは薬物動態及び薬力学作用の個体間変動が小さく、優れた酸分泌抑制効果を発揮します。

ネキシウムの特性は以下の通りです。
●優れた酸分泌抑制効果
●成人に対する速やかな症状持続消失効果(逆流性食道炎)
●成人に対する優れた内視鏡的治癒効果(逆流性食道炎) 
●幼児及び小児に対する上部消化器症状持続消失効果
●副作用 
【成人】
-逆流性食道炎、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制
総症例数756例中87例(11.5%)の副作用が報告されている。主な副作用は、下痢7例(0.93%)、CK(CPK)上昇7例(0.93%)、肝機能異常5例(0.66%)、ALT(GPT)上昇4例(0.53%)等であった。(カプセル剤の承認時)

-胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger-Ellison症候群ならびに胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
国内において臨床試験等の副作用発現頻度が明確となる試験を実施していない。(カプセル剤の承認時)

-低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制
アジア共同第Ⅲ相比較試験(日本人患者を含む)で総症例数214例中31例(14.5%)の副作用が報告されている。主な副作用は、下痢2例(0.9%)、びらん性胃炎2例(0.9%)、腹部膨満2例(0.9%)、胃ポリープ2例(0.9%)、貧血2例(0.9%)等であった。(カプセル剤の効能・効果追加承認時)

【幼児及び小児】
-胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger-Ellison症候群 国内で実施された臨床試験で総症例数50例中2例(4.0%)の副作用が報告されている。その内訳は、下痢及び腹痛、光線過敏性反応各1例(2.0%)であった。(小児に対する用法・用量追加承認時)

【重大な副作用(共通)】
-重大な副作用として、ショック、アナフィラキシー、汎血球減少症、無顆粒球症、血小板減少、劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、間質性肺炎、間質性腎炎、横紋筋融解症、低ナトリウム血症、錯乱状態が報告されている。また、類薬(オメプラゾール)の重大な副作用として、溶血性貧血、視力障害、急性腎障害が報告されている。(2018年1月現在)


引用資料:
・ネキシウムカプセル10mg20mgインタビューフォーム Ⅰ.概要に関する項目 2. 製品の治療学的・製剤学的特性
・ネキシウム懸濁用顆粒分包10mg20mgインタビューフォーム Ⅰ.概要に関する項目 2. 製品の治療学的・製剤学的特性
参考:第一三共医薬品情報提供


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2015年7月25日土曜日

■ピロリ菌における尿素呼気試験で偽陰性を生じる可能性のある薬剤

ピロリ菌のウレアーゼ活性に影響を与える薬剤を服用していると、ピロリ菌が残っているにも関わらず、除菌されてしまったような『偽陰性』の判定が出る可能性がある。

▽偽陰性を生じる可能性がある薬剤
以下のような薬剤服用中または服用中止直後では、偽陰性になる可能性があるため注意すること。下記薬剤服用中止後2週以降(できれば4週以降)の時点で呼気試験を実施するのが望ましい。
・プロトンポンプ阻害薬:PPI
オメプラール(オメプラゾール)、タケプロン(ランソプラゾール)、パリエット(ラベプラゾール)、ネキシウム(エソメプラゾール)
・抗生物質全般
・胃粘膜保護剤
アルサルミン(スクラルファート)、ガストローム
・ビスマス製剤
次硝酸ビスマス

▽偽陰性を生じない胃粘膜保護剤
ムコスタ、セルベックス、アルロイドG

▽偽陰性を生じるかは不明だが、生じたという報告がない胃粘膜保護剤
マーズレン、ケルナック

▽除菌後に頻用されるHブロッカーに関しては、データはないが、偽陰性を生じることがないとも言えないとのこと(メーカーより)。上記の胃粘膜保護剤に関しても調査されていないため、データなし。




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