2022年1月31日月曜日

■周術期の降圧剤について DI情報2021年8月24日

 術前の降圧剤を継続することによって、麻酔中の低血圧が発生する頻度が上昇するが、

一方で、術後早期の高血圧頻度を減少させる⇒継続or中止、どちらでも可。

・Ca拮抗剤・・・継続でOK

・ACEI、ARB・・・血圧低下に加え腎障害に注意

・利尿剤・・・脱水、腎障害に注意

・β遮断薬・・・継続でOK(不整脈リスクを減少させる)

  ⇒ただし、手術前7日以内に新たに薬剤開始した場合、徐脈や脳卒中、死亡リスクが増加したとの報告あり。



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2022年1月28日金曜日

■石灰乾燥剤の誤飲について DI情報2021年8月19日

口の潰瘍、舌のびらん、喉の痛みを訴えておられる。

腐食性の食道炎疑い、腐食性口内炎と病名つけられていた。

処置法:催吐禁忌、胃洗浄・粘膜保護剤(アルロイドG、牛乳)、下剤(マグコロールP)、対症療法(抗生剤、ステロイド剤...etc)

眼に入った場合、充血浮腫などおこり、最悪失明に至る。洗浄とヒアルロン酸点眼液で処置を行う。


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2022年1月27日木曜日

■腫瘍崩壊症候群(TLS) DI情報2021年8月12日

高尿酸血症、高カリウム血症、高リン血症のうち、2つ以上の異常が、化学療法開始3日前~開始後7日以内に認められた場合、laboratory TLS(LTLS)と診断される。
通常12~72時間以内に発症。
それに先立ち、高カリウム血症が出現することが多い(6~72時間)。

≪治療法・予防法≫
①水分負荷、利尿
②アロプリノール(適応外)、フェブキソスタット60mg投与
③高Kへの対処
④ラスブリカーゼ投与

≪推定原因医薬品≫
イマチニブ、リツキシマブ、カペシタビン、スニチニブ、ドセタキセル、ゲムシタビン、ベバシズマブetc


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2022年1月26日水曜日

■メイロン注20mlに、インジケーターが付いている理由は? DI情報2021年8月11日

 メイロン注の成分として炭酸水素ナトリウムを含有する製剤は、徐々に炭酸ガスが放出されていってしまいます。製剤の安定性を確保するために、容器を炭酸ガスバリア性のフィルムで包装し、包装内を炭酸炭酸ガスで置換してあります。外袋に穴があったり、包装内の炭酸ガスが抜けていると、インジケーター全体が、黄色から紫色に変色します。インジケーターの色が黄色の状態では密封性が保たれていますが、外袋の密封性が損なわれるとインジケーターの色は紫色に変色し、使用することが望ましくありません。使用しないでください。

 

炭酸水素ナトリウムを含有する製剤は安定性を確保するために、包装内を炭酸ガス置換しており、さらに炭酸ガスバリア性フィルムの外袋で包装しています。外袋にピンホールがある場合はインジケーター全体が紫に変色します。保管環境(高温、高湿)の影響により、部分的にインジケーター内部で水分が凝集し、その結果、インジケーターのインク成分も凝集した茶褐色の斑点が発生することがありますが、インジケーターの機能や内容液の品質には影響しません。


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2022年1月23日日曜日

■pMDI(pressurized Metered Dose Inhaler):加圧式定量噴霧式吸入器の吸入不良に対する指導 DI情報:2021年7月27日

・ゆっくり深く吸い込む(速く強く吸入することで、肺への薬剤到達率が低下)

・舌を下げるように吸入(「ホー」というイメージで、薬の霧が喉の奥に当たるように)

・手指筋力の低下があれば、補助具を使用する。

・スペーサーを使用する。




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2022年1月22日土曜日

■ディフェリンゲルは、妊娠中の方は使用不可。 DI情報:2021年7月15日

具体的な休薬期間はないが、
妊娠中、および妊娠を希望する人は使用しないこと。
ただ経口投与での催奇形性はあるが、外用での報告はない。
メーカーは妊娠希望者の使用も勧めていない。
指導時は、上記を踏まえて、妊娠希望者に対しても、念のため注意喚起する。
 

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2022年1月21日金曜日

■HIT(ヘパリン起因性血小板減少症)とは!? DI情報:2021年7月14日

未分画ヘパリン、低分子ヘパリン問わず、ヘパリンを使うと起こる。

一過性に出現する自己抗体が血小板を活性化するため、血小板減少を引き起こす。

血栓塞栓症も伴う。

血小板減少はヘパリン開始後514後に起こる。HIT自体の発症率は1%程度。

治療としては、ヘパリンを直ちに中止し、抗血栓療法を開始する。

アルガトロバンが適応あり。

血小板回復したら、ワーファリンに切り替えとなる。

詳しい治療は、PMDAの重篤副作用疾患別対応マニュアルに載っている。



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2022年1月20日木曜日

■水痘ワクチンとシングリックスの違いは!? DI情報:2021年7月13日

①・水痘ワクチン:生ワクチン 1回接種

 ・シングリックス:不活化ワクチン 2回接種 (2ヶ月間隔で2)


②共通点:注射剤。50歳以上で使用推奨される。


③効果:水痘ワクチンよりシングリックスの方が、効果は高い。


④副作用:いずれも重篤な副反応はまれですが、シングリックスの方が注射部位の痛み、筋肉痛、疲労感、頭痛などが起きやすい。


⑤価格

 水痘ワクチン  約6000円×①

 シングリックス 約16500円×②

  ※医療機関により自費設定値段は変わる。



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2022年1月18日火曜日

■フェブリクは、アロプリノールより、心血管系イベントの発現割合が高い? DI情報:2021年7月12日

海外臨床試験において、

フェブリクは、アロプリノールと比べ、

心血管系イベントの発現割合が高いとの報告あり。

 

これを受けて、添付文書の改訂がなされていたが、

20213月、本邦における調査結果の報告では、

日本人におけるフェブリクとアロプリノールでの

心血管系イベントの発現割合に差はみられなかったとのこと。

これにより、フェブリク投与において、患者を限定する等の措置は不要で、位置づけも変わらないとの結論がなされた。



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2022年1月16日日曜日

■Triple Whammyとは? DI情報:2021年7月11日

①利尿薬・・・循環血漿量を減少

NSAIDs・・・輸入細動脈収縮

RAS阻害薬・・・輸出細動脈拡張

上記①~③は、GFRを低下させる三段攻撃のこと。

夏場は、脱水症になる高齢者も増えることから上記①~③と合わせて注意が必要である。



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