はじめに
皆さんは、
自分がどれくらい怒っているのかを考えたことはあるでしょうか。
私たちは普段、
「ちょっとイライラした」
「かなり腹が立った」
と感覚的に表現しています。
しかし、
アンガーマネジメントでは、
怒りを客観的に捉えるために、
「怒りの温度計」
という考え方があります。
怒りを数値化することで、
自分の感情のクセや傾向が見えてきます。
今回は、
医療現場でも活用できる
怒りの温度計
について考えてみたいと思います。
この記事でわかること
この記事では、
・怒りの温度計とは何か
・怒りを数値化する意味
・医療現場での活用方法
・感情に振り回されないコツ
について考えていきます。
怒りの温度計とは?
怒りの温度計とは、
自分の怒りを
0〜10点
で表現する方法です。
例えば、
0点
まったく怒っていない
3点
少し気になる
少しイライラする
5点
はっきり不快
注意したくなる
8点
かなり怒っている
感情的になりそう
10点
人生最大級の怒り
今まで経験した最も強い怒り
このように考えます。
なぜ点数化するのか?
怒りを感じると、
私たちは
「許せない!」
と思いがちです。
しかし実際には、
怒りにも強弱があります。
例えば、
コピー用紙が切れていた。
これは3点くらいかもしれません。
一方、
患者さんへの重大な影響につながる事案なら、
8〜10点になるかもしれません。
点数化すると、
今の怒りがどの程度なのかを冷静に見られるようになります。
医療現場で考えてみる
例えば、
後輩からの報告が少し遅れた。
これは何点でしょうか。
患者さんへ重大な影響はない。
ただし気になる。
→3〜4点
では、
患者安全に関わる重要情報が共有されなかった。
→8〜9点
このように考えると、
全てを同じ熱量で怒る必要はないことに気づきます。
3点のことを10点で怒っていないか?
アンガーマネジメントでは、
ここが重要です。
実際には3点程度の出来事なのに、
反応は10点になってしまうことがあります。
例えば、
- 挨拶がなかった
- 書類の位置が違った
- 少し返事が遅かった
こうした出来事に、
必要以上に強く反応してしまう。
すると、
人間関係が悪化しやすくなります。
自分の怒りの基準を知る
怒りの温度計を続けると、
自分の特徴が見えてきます。
例えば、
自分は時間に厳しい
報告が遅いと怒りやすい
約束を守らないことに敏感
などです。
これは前回の記事で紹介した
「べき」思考
とも関係しています。
怒りを点数化すると冷静になれる
怒りを感じた時、
まず考えてみます。
「今の怒りは何点だろう?」
すると、
少し距離を置いて考えられます。
例えば、
「7点くらいかな」
と思った瞬間、
感情だけでなく、
思考も働き始めます。
これがアンガーマネジメントの第一歩です。
現場で感じること
病院で働いていると、
忙しい時ほど、
怒りを大きく感じることがあります。
しかし後から振り返ると、
「そこまで怒ることではなかったな」
と思うこともあります。
怒りの温度計は、
そんな時に自分を客観視する手助けになります。
私自身も、
感情に流されそうな時ほど、
「今の怒りは何点だろう」
と考えるようにしています。
まとめ
怒りの温度計は、
怒りを客観的に見るための方法です。
- 0〜10点で表現する
- 怒りの強さを把握する
- 自分の怒りのクセを知る
- 感情に振り回されにくくなる
アンガーマネジメントは、
怒りをなくすためではありません。
怒りと上手に付き合うための技術です。
病院薬剤師として私自身も、
怒りを点数化しながら、
冷静なコミュニケーションを心掛けたいと思っています。
皆さんが最近感じた怒りは、何点くらいだったでしょうか?