はじめに
これまで、
アンガーマネジメントについて様々な視点から考えてきました。
- 怒りの正体
- べき思考
- 6秒ルール
- アンガーログ
- 指導とハラスメント
- 心理的安全性
- 傾聴
などです。
では、
アンガーマネジメントは、
実際に医療安全につながるのでしょうか。
私は病院薬剤師として働く中で、
「感情の扱い方」と「医療安全」は深く関係している
と感じています。
今回は、
アンガーマネジメントと医療安全の関係について考えてみたいと思います。
この記事でわかること
この記事では、
・感情と医療安全の関係
・怒りがインシデントへ与える影響
・心理的安全性との関係
・病院薬剤師として意識したいこと
について考えていきます。
医療事故は知識不足だけで起こるわけではない
医療安全というと、
知識や技術の問題と思われがちです。
もちろんそれも重要です。
しかし実際には、
コミュニケーションエラーも大きな原因になります。
例えば、
- 報告漏れ
- 連絡不足
- 確認不足
- 思い込み
などです。
そして、
その背景に感情が関係していることがあります。
「怒られるから言えない」
医療現場では、
こんな経験があるかもしれません。
「聞いたら怒られそう」
「今さら報告しにくい」
「相談したら嫌な顔をされる」
すると、
人は発言を控えます。
しかし、
小さな違和感を共有できないことは、
医療安全上のリスクになります。
怒りがインシデントを生むこともある
例えば、
いつも怒っている上司がいる。
すると、
スタッフは相談を避けるようになります。
結果として、
- 確認不足
- 報告遅れ
- 情報共有不足
が起こりやすくなります。
これは、
個人の問題ではなく、
組織の問題です。
心理的安全性が高い職場
一方で、
心理的安全性が高い職場では、
- 質問できる
- 報告できる
- 違和感を言える
- ミスを共有できる
という状態になります。
その結果、
事故の芽を早い段階で摘み取ることができます。
アンガーマネジメントが果たす役割
アンガーマネジメントは、
怒らないための技術ではありません。
怒りを適切に扱う技術です。
例えば、
- 6秒待つ
- 事実と感情を分ける
- 相手を否定しない
こうした行動が、
職場の安心感につながります。
病院薬剤師として考えること
薬剤師は、
医師や看護師へ疑義照会を行います。
また、
処方提案や情報提供も行います。
そのため、
「言える環境」
が非常に重要です。
もし、
相談しにくい空気があると、
必要な情報共有が遅れる可能性があります。
インシデント報告との関係
インシデント報告も同じです。
報告件数が多い職場は、
必ずしも危険な職場ではありません。
むしろ、
報告できる文化がある職場かもしれません。
大切なのは、
報告された後の対応です。
責めるのではなく、
学びにつなげる。
その姿勢が重要です。
現場で感じること
病院で働いていると、
医療安全の本質は、
人と人とのコミュニケーションにあると感じます。
知識や技術はもちろん重要です。
しかし、
それだけでは十分ではありません。
安心して相談できる。
違和感を言える。
ミスを共有できる。
そんな職場文化が、
患者さんを守ることにつながるのだと思います。
まとめ
アンガーマネジメントは、
単なる感情コントロールではありません。
医療安全にも深く関係しています。
- 怒りを適切に扱う
- 心理的安全性を高める
- 報告や相談を促進する
- 学ぶ文化を作る
これらが結果として、
患者安全につながります。
病院薬剤師として私自身も、
アンガーマネジメントを人間関係のためだけでなく、
医療安全のためのスキルとして活用していきたいと思っています。
皆さんは、「感情」と「医療安全」の関係について、どのように考えていますか?