抗体医薬品を投与して数分~24時間のうちに、発熱、悪寒、嘔気、嘔吐、疼痛、頭痛、咳、眩暈、発疹などインフルエンザ発症時にみられるような症状、また重篤な場合には、アナフィラキシー様症状、肺障害などの重篤な副作用が現れることがあります。
これは、『infusion reaction』と呼ばれる抗原抗体反応の一種です。抗原抗体反応により、免疫細胞から様々なサイトカインなどが放出されて起こります。そのため、がん細胞が多いほど『infusion reaction』は起こりやすくなります。通常のアレルギー反応とは異なり、初回投与時に多くみられ、2回目以降の発現は少なくなります。患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、適切な処置(解熱鎮痛薬、抗ヒスタミン薬の投与など)を行うとともに症状が回復するまで患者の状態を十分に観察します。『infusion reaction』が発現しても、再投与は可能です。
一方、アレルギー反応で起こる『アナフィラキシーショック』の症状として、呼吸困難・急激な血圧低下などが現れた場合には直ちに処置が必要です。『アナフィラキシーショック』の場合は、再投与はできません。
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