医薬分業の本来の主旨は、『外来の患者さんには院外処方を行い、入院患者さんには院内処方をしましょう。』という役割分担にありました。
近年になって医薬分業によるメリットやその重要性が認識され、国家的に推奨されるようになってきました。
外来で診療を受ける患者さんにとって、医薬分業の最大のメリットは、薬歴が管理されることです。
どの薬をいつどのくらい利用してきたかということが『お薬手帳』に記されることで、複数の病院から同じ種類の薬が重複処方されていないか、飲み合わせやアレルギーなどの問題がないかなどが管理できるようになりました。
また、薬剤師が調剤に関して全面的に担当することで、処方された薬についての情報を患者さんに詳しく説明したり、時間をかけて丁寧に服薬指導することができます。
病院の方のメリットとしては、外来患者さんのための薬剤在庫や調剤の必要がなくなり、そのためのコスト削減が実現しました。
また、診療所、クリニックなど薬剤師のいない病院では、かつては外来患者さんに対し、医師が調剤するのがふつうでしたが、医薬分業により調剤に時間を取られなくなったことで、患者さんにより手厚い医療を提供することができるようになりました。
院内処方より、院外処方を行う方が保険点数も若干高くなるという病院へのメリットも出されました。
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