2018年7月5日木曜日

■タミフルの異常行動・言動の副作用について

インフルエンザ経過中の異常行動・言動は、タミフル投与との関連性が疑われるとして10代患者では慎重投与が求められており、現実には禁忌と認識されている。
これは、日本だけの措置である。
しかし、この異常行動・言動はインフルエンザ脳症そのものによる可能性が高い
タミフル投与の有無に関わらず異常行動・言動は見られるのであるから、保護者へはタミフル投与であってもなくても、また他の薬剤投与であっても、発熱が続く間は厳重な観察が必要である。
2009616日の厚生労働省薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策調査会報告では、2006年~2007年シーズンのインフルエンザ患者で、軽微なものを含めた異常行動・言動が発現した確率は、
タミフル投与群:11(840/7438)
タミフル非投与群:13(286/2228)
であった。
データ的には、タミフルは、異常行動・言動を優位に抑えたことになるが、調査自体が
患者背景を揃えておらず、厳密な比較試験ではないため、最終的な結論は得られていない。
どちらにせよ、タミフル投与の有無に拘らず異常行動・言動は見られるのであるから、患者の保護者へは、タミフル投与であってもなくても、また他の薬剤投与中であっても、発熱が続く間は厳重な観察が必要である旨を伝えるべきである。



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