2018年8月3日金曜日

■睡眠薬の主な副作用

睡眠薬の副作用は、次のようなものになります。
種類や作用の仕方によって変わるため、詳細は薬ごとでご確認下さい。

▼翌朝まで効果が残る(持ち越し効果)
短時間~長時間型睡眠薬の成分が翌朝以降も体内で残ると、スッと起きれなかったり傾眠(軽度の意識障害)が起こります。
成分が体内から排出されれば自然と治まります。

▼中途覚醒
薬を飲んでも一時的または何度も起きてしまう状態です。
作用時間の短いタイプを服用するとたびたび発生する可能性があると言われます。


▼早朝覚醒
夜明け~早朝にかけて異様に目が覚めてしまう状態を指し、睡眠導入剤の効果が途切れてしまったためだとされます。

▼耐性、退薬症候(たいやくしょうこう)
薬に慣れる事を耐性、服用を止めた途端に不眠だけでなく震えや発汗が突然襲ってくるのを退薬症候(離脱症状)と言います。
軽い気持ちで服用していた睡眠薬に慣れてしまった際、突然中止した時の退薬症候のパニックで交通事故を起こす等、いたたまれない事件事故の元凶ともなりえる可能性が高い副作用です。
医師の指導の下、用法用量を守り最後まで飲み切る必要があるのはこのためとなっています。

▼依存性
多くの薬には、長期間に渡って使用した場合での依存性が見られます。
2017321日に厚生労働省から発令された医薬品改訂指示の中には、睡眠薬には重大な副作用に依存性がある事が示されました。
発令された指示の中でBZD(ベンゾジアゼピン受容体)系、非BZD系、バルビツール酸系睡眠薬に対する「依存性」の表記がある事をするよう通達されています。
慣れると簡単に飲んでしまいがちなお薬ですので注意しなければなりません。

▼筋弛緩作用
BZD(ベンゾジアゼピン受容体?)薬におけるω1/ω2受容体両方に効くタイプに発現する副作用です。
飲んだら体に力が入らない、ふらつく、転倒する、トイレまで這って行く必要が出てくる等の原因になりえます。
たびたび途中で尿意を我慢出来ず、お漏らししてしまう事もそう珍しくありません。
ご高齢の方や短時間以上の睡眠薬を飲んだ際には事前にトイレ等済ませておくべきでしょう。

▼記憶障害、異常行動、攻撃衝動等
ごく稀にですが、睡眠薬を飲んでも眠れないからと言ってアルコールや2回分をまとめて飲まれる方がいます。
こういった際に見られるのが、記憶、意識の混濁と異常行動です。
中枢神経が直接干渉を受けるため、幻覚や幻想とともにもっと楽になりたいという気持ちからオーバードーズ(大量服用)する場合もあるとされています。
現在処方される睡眠薬の多くは、強い効果のものでない限り最悪のケースに至る事は少なくなっていますが、効いてる最中に不意に食事を詰まらせたり道で事故に遭ってしまったりと二次的に命に関わる問題に繋がります。
睡眠薬が危ない
1番の原因は、間違った服用方法で発現するこの副作用です。
作用時間が短い睡眠薬を大量に服用したりアルコールを飲むのは絶対にお止め下さい。





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薬剤師の話
病院薬剤師日記
旧病院薬剤師日記

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