2018年4月8日日曜日

■グレースビットと金属イオン含有製剤との相互作用は!?

グレースビットはアルミニウム又はマグネシウム含有の制酸薬等および鉄剤、カルシウム剤と併用注意です。
グレースビットは、金属イオン含有製剤とキレートを形成し、グレースビットの吸収が低下すると考えられています。
グレースビットは100mg(150mg12)と制酸剤(水酸化アルミニウムゲル1.0g、酸化マグネシウム500mg)、鉄剤(硫酸鉄:鉄として50mg)、カルシウム剤(沈降炭酸カルシウム1g)との併用で、グレースビット単独投与時との比較データ1)
 
・アルミニウムでは、グレースビットのCmax82%低下、AUC0-24h75%低下。
・鉄では、グレースビットのCmax67%低下、AUC0-24h56%低下。
・マグネシウムでは、グレースビットのCmax57%低下、AUC0-24h51%低下。
・カルシウムでは、グレースビットのCmax37%低下、AUC0-24h33%低下。
 
金属イオン含有製剤と併用する場合は、グレースビットを先に投与し、2時間以上あけて金属イオン含有製剤を投与してください。
もし先に金属イオン含有製剤を投与した場合には、最低36時間空けることと報告されています2)
 
引用文献:
1)柴孝也:日本化学療法学会雑誌 200856(S1)25-31
2)伊藤由紀 ほか:医薬ジャーナル 200137(12)3598-3603 

参考:第一三共医薬情報提供


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