2018年8月7日火曜日

■日本人が眠れないときに頼るのは・・・

皆さんは寝付けないとき、どのようにされていますでしょうか?
実のところ、日本人が眠れないときに頼るのは「お酒」が非常に多いです。
このように外国と比較しても、日本人はアルコール(お酒)に頼ってしまう方が非常に多く、病院で相談(睡眠薬)される方はとても少ないのです。


このデータは2002年のものですから、15年前のものになります。
今ではこころの病気の敷居もかなり低くなっており、病院で相談される方は増えてきたように思います。
ですが今でも、お酒に頼っている方も少なくありません。不眠の対処法としてのお酒は、不眠を悪化させてしまいますのでやめてください。



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■不眠治療に用いられる漢方薬

・黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
のぼせ気味で顔色が赤く、イライラして落ち着かない傾向が見られる不眠症患者や神経症患者などに処方されます。

・加味帰脾湯(かみきひとう)
不眠によって心身が疲れ、血色が悪い人などに処方されます。




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■漢方成分の市販睡眠薬・漢方薬のメリットとデメリット

市販の睡眠薬として発売されているものは、抗ヒスタミン薬以外としては漢方薬があります。

気持ちを落ちつける効果の期待できる生薬を配合しています。漢方薬としては、以下のようなものがあります。
・レスフィーナ
・イララック
・パンセダン


≪漢方薬のメリットとデメリット≫
 漢方薬は眠れないときに飲むのではなく、朝・昼・夜と定期的にきちんと飲むことが大切です。きちんと飲むことで、身体の不調を改善し、眠りのサイクルを取り戻して、不眠を解消していきます
 漢方薬は睡眠薬と異なり、直接的に睡眠を誘発するような働きは持っていませんが、依存性が少なく安心度は高いといえます。症状によっては体質改善と即効性を同時に得るため、漢方薬と西洋薬の併用が必要な場合もあります。漢方薬は市販されているものがありますが、飲む種類や飲み方を医師と相談のうえ、治療を進めることが理想的です。



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2018年8月6日月曜日

■抗ヒスタミン成分の市販睡眠薬

抗ヒスタミン薬としては、以下のようなものがあります。

ドリエル、ネオディ、マイレストSナイトール、グ・スリーPプロリズム、ドリーミオ、カローミン、アンミナイト

主な成分はどれも「ジフェンヒドラミン」という成分です。ジフェンヒドラミンには、脳を覚醒させる働きのヒスタミンという物質をブロックする作用があり、それによって眠気を誘う仕組みです。

この成分は、花粉症やアレルギーの治療薬にもよく用いられますが、そのような薬を不眠症でない人が飲むと「眠くて生活に支障がでる」とよく訴えます。その作用を不眠に応用したものが市販の睡眠薬です。

ですが、効果はあくまで一時的で、飲み続けると耐性がつき、全く効かなくなってしまうことがあります。




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■市販の睡眠薬(睡眠改善薬)の効果とは?

ドラッグストアなどで販売されている睡眠薬は、薬剤師がいる店舗であれば、市販が許可されているものとなります。

それらのお薬は、
・抗ヒスタミン薬:風邪薬やアレルギーのお薬の眠気を利用
・漢方薬:気持ちが落ち着く生薬を配合
のどちらかがほとんどです。

医師の処方が必要な睡眠薬と市販の睡眠薬の違いを整理すると、成分や仕組みが全く異なります。

市販薬の睡眠薬(睡眠改善薬)は、一時的な不眠状態にしか向かないということです。

 一時的な時差ぼけや生活リズムの乱れによって眠りづらくなって辛い場合、短期間の使用なら市販薬も効果が期待されます。ですが不眠が慢性化していた場合は、それを改善するほどの効果は期待できません。

 不眠の要因には様々なものが絡み、状態が慢性化してくると薬だけでの改善はできません。市販薬は、「普段は眠れている人が一時的に眠りづらくなったときに対処する薬」です。不眠で悩んでいる状態が続いている方は、病院で処方される睡眠薬でないと難しいことが多いです。




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