交感神経のα1、α2、β1、β2受容体刺激作用を有する。
このα受容体刺激作用に血管収縮作用があり、蘇生時に有用であると考えられている。
特にα2受容体を刺激すると中枢神経系では、血管拡張作用を示すものの、末梢血管に対しては血管収縮作用があり、その結果冠灌流圧を上昇させるため、蘇生に対して有用となる。
≪適応≫
成人および小児・乳児において心室細動(VF)、無脈性心室頻拍(pulselessVT)、無脈性電気活動(PEA)、心静止(Asystole)などの心停止。蘇生後の昇圧、不安定な徐脈(拍)低血圧、アナフィラキシー、喘息にも効果がある。
≪用法≫
心停止時:成人では1回量1mgを3〜5分間隔で静注する。JRC G2010では推奨する記述はないが、静脈路および骨髄路のいずれも確保できない場合に気管内投与を行ってもよい。その場合は一般に静脈内投与量の2〜2.5倍を5〜10mlの精製水または生理食塩水で希釈して投与する。高用量を用いても生存率は改善しない。
≪注意≫
血圧上昇と心拍数の増加によって心筋虚血を促進することがある。β受容体刺激作用は、心筋の仕事量を増やし心内膜下の流れを減少させるという報告があり、蘇生後も効果が継続する。
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