2018年5月12日土曜日

■ビムパット錠の副作用で、浮動性めまいの発現状況、機序は!?発現しやすい傾向(用量依存性、発現時期、患者因子等)や対処法はありますか!?

本剤の成人てんかん患者さんを対象とした承認時までの、ラコサミドとして200mg/日から600mg/日注)が投与された単剤療法の国際共同第Ⅲ相試験及びそれに続く長期継続投与試験における安全性解析対象例444例(日本人症例7例含む)における浮動性めまいの副作用の発現率は、8.3%(37/444)でした。併用療法の日中共同第Ⅲ相試験及びそれに続く長期継続投与試験における安全性解析対象例527例(日本人139例を含む)における浮動性めまいの副作用の発現率は27.5%(145/527)でした。
本剤投与による浮動性めまいの発現機序は不明です。


<単剤療法での傾向>
国際共同第Ⅲ相試験では、浮動性めまいは臨床的に重要な発現件数の増加が見られた有害事象*ではありませんでした。
*:第1目標用量(ラコサミド200mg/日)投与時と比較して第3目標用量(ラコサミド600mg/日注))投与時の100患者・月あたりの発現件数が2倍以上、かつ用量依存的に増加した有害事象と定義

<併用療法での傾向>
高用量の投与で発現しやすい傾向がありますので、減量または中止により軽減する可能性があります。日中共同第Ⅲ相試験1)では、浮動性めまいによる中止には、用量依存性が認められました。また、増量期間に発現率が高い傾向がみられます。
肝機能障害や腎機能障害のある患者、高齢者では本剤の排泄が遅延する可能性があることから、最高血中濃度(Cmax)及びAUCの増加に伴い、発現率が高まる可能性があります。

注) 本剤の承認された1日最高用量は400mg/日です。

【引用文献】
1) 社内資料:日本及び中国における部分発作併用療法のプラセボ対照比較試験



参考:第一三共医薬品情報提供


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■ビムパット錠の特徴は!?

ビムパットの特徴を以下に示します(2017年8月現在)
新しい作用機序をもつNaチャネルブロッカーです。(in vitro

  • てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する単剤療法又は併用療法により、発作抑制効果を示しました。
  • 日中共同第Ⅲ相試験において、ビムパット200mg/日群のラモトリギンとの併用を除き、いずれの抗てんかん薬*1との併用でも、部分発作を抑制しました。
  • 臨床薬物相互作用試験において、抗てんかん薬を含む主要薬物*2との相互作用は認められませんでした。
  • 安全性
  • [単剤療法]
    承認時までの、ラコサミドとして200mg/日から600mg/日注)が投与された国際共同第Ⅲ相試験及びそれに続く長期継続投与試験における安全性解析対象例444例(日本人症例7例含む)のうち、181例(40.8%)に副作用が認められました。主な副作用は、浮動性めまい(8.3%)、疲労(5.6%)、傾眠(5.0%)、頭痛(4.1%)、悪心(4.1%)等でした。また、主な臨床検査値異常(副作用)は、γ-GTP増加(1.6%)でした。
    注)本剤の承認された1日最高用量は400mg/日です。
    [併用療法]
    承認時までに日本及び中国で実施したプラセボ対照比較試験及びそれに続く長期継続投与試験における安全性解析対象例527例(日本人139例を含む)のうち、313例(59.4%)に副作用が認められました。主な副作用は、浮動性めまい(27.5%)、傾眠(10.4%)、頭痛(5.9%)、嘔吐(5.9%)、悪心(5.5%)等でした。また、主な臨床検査値異常(副作用)は、白血球数減少(3.4%)でした。
    重大な副作用として、房室ブロック、徐脈、失神、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、薬剤性過敏症症候群、無顆粒球症が報告されています。
    *1:カルバマゼピン、バルプロ酸製剤、レベチラセタム、ラモトリギン、オクスカルバゼピン、トピラマート、フェニトイン製剤、フェノバルビタール製剤
    *2:カルバマゼピン、バルプロ酸、オメプラゾール、ミダゾラム、ワルファリン、ジゴキシン

参考:第一三共医薬品情報提供


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2018年5月11日金曜日

■ハンプは注射用水で溶解後そのまま投与できますか!?

投与可能です。ただし、微量輸液ポンプが必要になります。
なお、ハンプ(室温保存製剤)1バイアルを注射用水5mLで溶解した場合の浸透圧比は約1になります。



参考:第一三共医薬品情報提供


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■ハンプの腎障害患者さんへの投与は!?

腎障害患者さんでの投与法は確立しておりません。
重篤な腎障害を有する患者さんは、慎重投与に該当します。
重症の腎障害患者さんでは、血漿中濃度が健康人の2倍程度に上昇し、消失半減期はほぼ同様の値を示したという報告があります1)。[添付文書より]
投与にあたっては低用量から開始し、特に投与初期には注意深く血行動態をモニターしながら投与いただくことをおすすめします。(使用成績調査では、副作用「血圧低下」発現例のうち約半数が投与2時間以内に発現しています。)


引用文献:
1)Tonolo G, et al.:Am J Physiol. 1988;254(6pt2):F895-899


参考:第一三共医薬品情報提供


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2018年5月10日木曜日

■ネキシウムのカプセルから顆粒を出して投与してもよいですか!?(脱カプセル、簡易懸濁、経管投与)

ネキシウムはそのままの形で服用いただくことを前提に承認された薬剤です。 脱カプセル、簡易懸濁、経管投与での使用は承認外の用法となり、臨床での薬物動態や効果・安全性、製剤の安定性は確認されておらず、お勧めできません。

参考:第一三共医薬品情報提供


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