2016年9月8日木曜日

■『ムンテラ』とは!?

ムンテラ(むんてら)とは、病状説明のことです。
ドイツ語のMund『口』+Therapie『治療』を組み合わせたものです。


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2016年9月3日土曜日

■男性型脱毛症治療剤:ザガーロカプセル0.1mg・0.5mg:5α還元酵素1型/2型阻害薬

≪商品名≫
ザガーロカプセル0.1mg・0.5mg

≪一般名≫
デュタステリド

≪効能・効果≫
男性における男性型脱毛症(推定1260万人)

≪用法・用量≫
男性成人には、通常、デュタステリドとして0.1mgを11回経口投与する。
必要に応じて0.5mgを11回投与する。

≪概要≫
ザガーロは、グラクソ・スミスクライン社(GSK)で開発された5α還元酵素1/2型阻害剤である。
男性における男性型脱毛症に適応をもつ薬剤である。

≪薬理作用≫
テストステロンをジヒドロテストステロン(DHT)へ変換する1型および25α還元酵素を阻害する。
これにより、男性型脱毛症に関与する主なアンドロゲンであるジヒドロテストステロン(DHT)濃度を低下させ、脱毛症に対する改善効果を発現すると考えられている。

≪特徴≫
ザガーロカプセルと同成分の前立腺肥大症治療剤(商品名:アボルブ)が、20099月に発売されている。その後、男性型脱毛症にはジヒドロテストステロン(DHT)が関与すると考えられることから、男性における男性型脱毛症を適応症とするザガーロの開発が進められた。
厚生労働省は、ザガーロの承認取得に伴い同成分のアボルブに係る留意事項として『男性における男性型脱毛症の治療目的で処方した場合には保険給付の対象としない』ことを明示している。⇒薬価未収載。
プロペシアは25α還元酵素のみを阻害するが、ザガーロは1型と2型の両方の25α還元酵素を阻害する。

≪他の5α還元酵素阻害薬≫
[商品名:アボルブ(GSK)]
一般名:デュタステリド
アボルブカプセル0.5mg(1カプセル当たりの薬価は、210.60)
前立腺肥大症治療剤として保険請求可能。

[商品名:プロペシア(MSD)]
一般名:フィナステリド
プロペシア錠0.2mg・1mgとも男性型脱毛症用剤として薬価未収載。
25α還元酵素のみを選択的に阻害する。



2016年9月1日木曜日

■不眠症の種類と不眠症受診勧奨の目安

【不眠症の種類】
▽入眠障害:布団に入ってもなかなか寝つけず、眠るまでに3060分以上時間を要する。
▽熟眠障害:眠りが浅く、睡眠時間を十分とっていても熟睡した感じが得られない。
▽中途覚醒:いったん眠りについても、翌朝起床するまでの間、何回も目が覚めてしまう。
▽早朝覚醒:本人が希望する時刻、または通常の時刻より2時間以上前に目が覚め、その後なかなか眠れない。

【受診勧奨の目安】
▽慢性的な不安やうつ状態が続いている⇒精神疾患の可能性
▽痛み、痒み、咳、頻尿など身体的不調による⇒身体的疾患の可能性
▽ドパミン系薬、降圧薬、ステロイド薬、インターフェロン製剤などを服用している⇒薬剤性睡眠障害の可能性
1週間以上不眠症状が続いている⇒医師による診断と治療が必要
▽十分な眠気を取っていても、昼間に突然眠気に襲われ居眠りしてしまう⇒ナルコレプシーや睡眠時無呼吸症候群などの可能性



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■社会不安障害(SAD)の認知行動療法

SADに対する主な認知行動療法】
  認知行動療法とは、気分や行動に影響するものの考え方や受け取り方(認知)の偏りを修正し、問題解決を手助けすることにより精神疾患を治療する精神療法です。
  SADに対する認知行動療法は、患者の精神状態が落ちついている時に薬物療法と並行して行い、不安や恐怖にとらわれている思考パターンを変えたり、緊張感を和らげることで回避行動を軽減させます。

≪認知修正療法≫
自分の行動が周囲の人に不快感を持たれているのかを再考し、実際に確認することで不安や恐怖を解消する。

≪曝露療法≫
あえて不安や恐怖を感じる状況を体験し、段階的に慣れてくることで回避行動を軽減する。

≪社会技術訓練≫
社交場面での対人方法を学び、不安や恐怖を軽減する。

≪不安対処訓練≫
不安や恐怖による過呼吸を防ぐための呼吸法や緊張感を和らげるためのリラクゼーション法を学ぶ。

≪集団認知行動療法≫
大勢の前で普段回避している行動をとり、客観的にどのように見えたかを話し合い、不安や恐怖を解消する。



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2016年8月30日火曜日

■社会不安障害(SAD)の薬物療法

SADは、発症年齢が早く、長年に渡り日常の社会生活が障害されてしまうため、早期に治療を行うことが重要で、薬物療法を基本に認知行動療法を平行して行う。

【薬物療法】
≪抗うつ薬:SSRI
・エスシタロプラム(レクサプロ)
・パロキセチン(パキシル)
・フルボキサミン(デプロメール、ルボックス)
SAD治療の第一選択薬。
再発予防のため、維持治療を1年以上することが望ましい。

SNRI
・ベンラファキシン
WFSBPガイドラインにおける一次治療薬。
『社会不安障害』の適応は無い。

≪ベンゾジアゼピン系≫
・クロナゼパム
・ロフラゼプ
不安症状が強い場合に頓服またはSSRIと併用する。
短期間の使用が望ましい。
『社会不安障害』の適応は無い。

≪β遮断薬≫
・プロプラノロール
頓服で用いる。
緊張場面や恐怖状況における動悸や発汗や震戦を抑える。
『社会不安障害』の適応は無い。



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