2014年11月5日水曜日

■血液凝固阻止剤『リコモジュリン点滴静脈注用12800』

≪商品名≫
リコモジュリン点滴静注用12800

≪一般名≫
トロンボモデュリン アルファ

≪製造販売≫
旭化成

≪効能・効果≫
汎発性血管内血液凝固症(DIC)

≪用法・用量≫
通常、成人には、トロンボモデュリン アルファとして11380/kgを約30分かけて点滴静注する。

≪注射液の調整法≫
1バイアル(12800)当たり2mlの日局生理食塩液で溶解し、この溶液から患者の体重に合わせて必要量をとり、日局生理食塩液100mlに希釈し、点滴静注する。

≪投与速度≫
30分かけて点滴静注すること

≪特性≫
▽世界初の遺伝子組み換えヒトトロンボモデュリンである
▽新しい血液凝固調節作用メカニズムを有している
▽ヘパリンに対してDIC離脱率で非劣性が検証された
▽1日1回30分の点滴静注で効果を発揮する

≪作用機序≫
DICは、感染症、悪性腫瘍、外傷、婦人科疾患などで高頻度に発症する病態である。
播種性に全身の微小血管内に血栓が形成され、その結果、虚血などにより臓器障害をきたすとともに、凝固因子の消費性低下と二次線溶亢進により著名な出血傾向を示す症候群である。
感染症では、細菌内毒素(エンドトキシン:リポポリサッカライド;LPS)の生体内侵入により活性化された白血球や血管内皮細胞などに凝固惹起因子の組織因子(TF)が発現して発症する。また、悪性腫瘍では、化学療法などによって化学療法などによって腫瘍細胞が崩壊してTFが放出され、DICの引き金になることもある。
リコモジュリンは、トロンビンによるプロテインCの活性化を促進する。生成した活性化プロテインC(APC)は、プロテインSを補酵素として凝固促進因子の第Ⅴa因子と第Ⅷa因子を分解(不活化)し、トロンビンの生成を抑制して、凝固反応を阻害する。



≪相互リンク≫
にほんブログ村:薬・薬剤師ブログ
人気ブログランキング:薬剤師

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。