2026年7月16日木曜日

心理的安全性を高める7つの質問と職場診断【コーチングシリーズ⑰】

 「うちの職場、大丈夫かな?」と感じたことはありませんか?今回は職場の心理的安全性を客観的に診断する7つの質問と、高めるための具体的な行動を解説します。


職場の心理的安全性を測る7つの質問

Google社の研究で使われた7つの質問に答えてみてください。

「1(全くそう思わない)〜5(強くそう思う)」で評価します(※は逆転項目)。

Q1:チームの中でミスをすると、たいてい非難される → 高スコアは心理的安全性が低いサイン

Q2:チームのメンバーは、課題や難しい問題を指摘し合える(※逆転) → 低スコアは問題を言えない環境のサイン

Q3:チームのメンバーは、自分と異なることを理由に他者を拒絶することがある → 高スコアは多様性が尊重されていないサイン

Q4:チームに対してリスクのある行動をしても安全である(※逆転) → 低スコアは「失敗できない」文化のサイン

Q5:チームの他のメンバーに助けを求めることは難しい → 高スコアは「助けを求めたら弱く見られる」環境のサイン

Q6:チームメンバーは誰も、自分の仕事を意図的におとしめるような行動をしない(※逆転) → 低スコアは足の引っ張り合いが起きているサイン

Q7:チームメンバーと仕事をするとき、自分のスキルと才能が尊重され、活かされていると感じる(※逆転) → 低スコアは個人が活かされていないサイン


4つのゾーンで職場を診断する

心理的安全性と使命感・責任感の2軸で、職場は4つのゾーンに分類できます。

① 不安ゾーン(過競争の組織) 心理的安全性:低 × 使命感:高 「失敗したら責められる」「結果が出なければ存在価値がない」という緊張状態。短期的な成果は出るが、長続きしない。離職率が高い。

② 無関心ゾーン(冷めた組織) 心理的安全性:低 × 使命感:低 「どうせ言っても変わらない」「私には関係ない」というあきらめの文化。組織としての成長が止まる。

③ 快適ゾーン(共依存の組織) 心理的安全性:高 × 使命感:低 居心地はいいが、成果が出ない。「馴れ合い」「なあなあ」の文化。

④ 学習ゾーン・高パフォーマンスゾーン(共創する組織) ←目指すべき場所 心理的安全性:高 × 使命感:高 率直に発言できる・懸念や疑問を言える・アイデアを話し合える組織。チームとして最も高いパフォーマンスを発揮する。


心理的安全性を高める具体的な行動

① 管理者自身が「失敗の共有」をする

「私もこんなミスをしたことがある」という自己開示が、チームの失敗共有文化を作ります。上司が失敗を語れる職場では、部下も失敗を報告しやすくなります。

② 「良い失敗」を称賛する

チャレンジして失敗した人を、結果ではなくチャレンジに対して承認する。「それを試みたことは素晴らしい」という文化が挑戦を生みます。

③ 意見を最後まで聴く

「どうせ採用されない」「否定される」という思い込みが意見を封じます。意見を最後まで聴き、「教えてくれてありがとう」と伝えるだけで変わります。

④ 質問・相談しやすい環境を作る

「忙しそうだから聞けない」を減らすために、「聞いていいですよ」という雰囲気を意識的に作る。「〇〇さん、何かあれば気軽に声をかけてください」という一言が大きい。

⑤ 感謝を言語化する

「ありがとう」「助かりました」「嬉しかったです」を言語化する。見えないところでの貢献を言葉にして届ける。


心理的安全性と医療安全の関係

特に医療現場で重要なのが、心理的安全性と医療安全の関係です。

心理的安全性が低い病院: ミスを報告できない → ヒヤリハット・インシデントが隠れる → 重大事故が防げない

心理的安全性が高い病院: ミスを報告できる → ヒヤリハットが共有される → 組織として改善できる → 患者さんが安全になる

「良い病院はミスが多い」という逆説は、「報告できる安全な文化がある」ということの表れです。

心理的安全性を高めることは、医療安全の向上に直結します。


まとめ

  • 7つの質問で職場の心理的安全性を客観的に診断できる
  • 4つのゾーン:不安・無関心・快適・学習(高パフォーマンス)
  • 目指すべきは「心理的安全性高 × 使命感高」の学習ゾーン
  • 具体的行動:失敗共有・良い失敗の称賛・意見を聴く・相談しやすい環境・感謝の言語化
  • 心理的安全性は医療安全にも直結する

次回は「タイプ別コミュニケーション実践:4タイプ別の関わり方詳細」を解説します。


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