病院で働いている薬剤師が、薬や医療についての情報などを配信していきます。 講演や執筆依頼などは、toshiki.taura@gmail.comまで気軽にご連絡ください。
2022年5月11日水曜日
■皮膚科の軟膏処置に使用する軟膏使用量や1月の投与量上限内規
日常薬剤師業務などで感じたことを
2018年9月12日水曜日
■がん性疼痛治療の目標と鎮痛薬使用の五原則
第1目標:痛みに妨げられない夜間の睡眠時間の確保
第2目標:安静時の痛みの消失
第3目標:体動時の痛みの消失
≪鎮痛薬使用の5原則≫
①経口的に
(by mouth)
②時刻を決めて規則正しく
(by the clock)
③除痛ラダーにそって効力の順に
(by the ladder)
④患者ごとの個別的な量で
(for the individual)
⑤その上で細かい配慮を
(with attention to detail)
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薬剤師の話
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2018年7月23日月曜日
■『よい医師のイメージ』とは!?
1.話しやすい雰囲気がある。
2.病気や治療について十分な説明をしてくれる。
3.患者の症状をよく聞いてくれる。
4.患者の気持ちを大切にしてくれる。
5.最新の治療・診断技術を習得している。
という項目が上位5位に並んでいます。
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2018年6月20日水曜日
■風邪による『寒気』の原因と対処法は!?お風呂は入っても大丈夫なの!?
暖かい部屋の中にいてもゾクゾク寒気がすることはありませんか。
強い寒気の後には高熱になることが多い気がしませんか。それはなぜでしょうか!?
寒気の原因を解説しながら、寒気を感じたときの対処法を紹介します。
暖かい部屋の中にいてもゾクゾクするような寒気を感じると、『あっ、熱が出そう…。』と思う方は多いのではありませんか!?
でも、なぜ熱が出る前に悪寒があるのでしょうか。
発熱、咳やくしゃみ、喉の痛みなど風邪をひいた時の症状は、体が風邪のウイルスと戦っていることによるものです。私たちの体は、白血球が風邪のウイルスを認識すると体温を高くして体をウイルスから守ろうとします。そのとき脳内では『体温が温かい』という認識が抑えられ、『寒い』という認識が強まります。この働きで体温の基準温度が上昇し、だいたい37度を超えていきます。こういった体温調節のスイッチが入ることで発熱の初期に寒気を感じるといわれます。
寒気が強い場合は、『悪寒戦慄』と言って、身体の震えを伴うことがありますが、けいれんやひきつけと違って意識がはっきりしているのが特徴です。ブルブルッと震えるのは筋肉の収縮によるもので、この筋肉の動きで熱を発生させています。
では、悪寒を感じたときは、どのような対処を行えば良いのでしょうか!?
【風邪による寒気の対処法】
寒気を感じている時は、これから体温が上がるという兆候です。まずは部屋を暖かくして、重ね着をしたり、温かい食べ物や飲み物を取ったりして体を冷やさないようにしましょう。また、熱があるときは脱水症状を起こしやすいため、食欲がない時でも水分補給はしっかり行ってください。
それでもゾクゾクする場合は、体温調節を司っている首の後ろをカイロやホットタオルなどを当てて、リンパ節を温めてあげましょう。心地良い温かさに包まれることで、体全体のこわばりもほぐれて、リラックス効果も期待できます。
また、体全体を温めるという点では湯船につかることも考えられますが、発熱初期、とくに悪寒を感じるようなときには入浴は避けたほうがいいでしょう。そんな時には、42~45度くらいの熱いお湯での足湯がおすすめです。末端の足を温めることで血液の流れが良くなり、体全体が温かくなります。
熱が高いとあまりのツラさについ解熱剤を使いたくなりますが、先に述べたように発熱は体がウイルスと戦っている状態です。体が指令を出した体温に達する前に熱を下げてしまうと、ウイルスが弱ってくれません。解熱剤は39度以上の高熱が続く場合や体力の消耗が強い場合に服用し、乳幼児など小さなお子さんは、医療機関を受診してください。
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2018年3月23日金曜日
■チーム医療コミュニケーション問題解決スキル:相互に満足がいく問題解決のコミュニケーション『DESCスクリプト』
『E』Express:その状況に対する懸念を表す。
『S』Suggest:代案を提案し、同意を求める。
『C』Consequences::意見の一致を目指してチームで決めた目標をもとに結論を述べる。
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2015年7月30日木曜日
注射剤の配合変化と単剤投与:混注を避けるべき薬剤一覧|病院薬剤師が解説 ※2026年6月 情報を更新しました
はじめに:なぜ注射剤の「単剤投与」が重要なのか
注射剤を複数同時に投与する場面は、病棟では日常的にあります。しかし薬剤によっては、他の薬剤と混合・同一ルートから投与することで**配合変化(沈殿・析出・変色・力価低下・溶血など)**が起こるものがあります。
配合変化が生じると:
- 薬剤の効果が失われる(力価低下)
- 沈殿物や結晶が血管に入るリスクがある
- 患者に予期しない有害事象が起こる可能性がある
こうしたリスクを防ぐために、「単剤投与すべき薬剤」を把握しておくことは、薬剤師・看護師ともに重要な知識です。
カテゴリの考え方
この記事では、以下の3つのカテゴリに分けて整理します。
| カテゴリ | 意味 |
|---|---|
| 必ず単剤投与すべき薬剤 | 配合変化のリスクが高く、混注・同一ルート使用が禁忌レベル |
| 単剤で投与すべき薬剤 | 混注は避けるべき。やむを得ず側管投与する場合は前後にフラッシング必須 |
| 単剤投与が望ましい薬剤 | 原則単剤が望ましい。やむを得ず側管投与する場合は前後にフラッシング実施 |
① 必ず単剤投与すべき薬剤
ダントリウム注 20 mg(ダントロレンナトリウム)
強アルカリ性(pH約9〜10)のため、他剤と混合すると配合変化を起こしやすい。
- 投与前後は注射用水でフラッシュする
- フラッシュ後もルート内に薬剤が残りやすいため特に注意
- 悪性高熱症の緊急治療薬として使われることが多く、迅速かつ確実な単剤投与が求められる
② 単剤で投与すべき薬剤
やむを得ず側管から投与する場合は、投与前後にフラッシングを行ってください。
これらは主に血液製剤・蛋白製剤・免疫グロブリン製剤です。タンパク質が主成分であるため、他剤と混合すると吸着・凝集・溶血・タンパク変性が起こる可能性があります。
| 薬剤名 | 主な理由 |
|---|---|
| アルブミナー5%静注250 mL | 蛋白製剤のため他剤と混合で吸着・変性のリスク |
| アルブミナー25%静注50 mL | 同上 |
| アンスロビンP 1500単位 | 蛋白製剤(アンチトロンビン製剤) |
| ヘブスブリン筋注用200単位・1000単位 | 免疫グロブリン製剤 |
| 抗D人免疫グロブリン筋注1000倍 | 免疫グロブリン製剤 |
| 献血ヴェノグロブリンIH 5%静注 | 免疫グロブリン製剤。他剤混合で凝集・変性リスク |
| 成分輸血製剤・全血製剤 | タンパク質・細胞成分が変性・溶血する可能性 |
共通の理由: アルブミンやグロブリンなどの血液製剤はタンパク質が主成分です。他の薬剤と混合することで吸着・凝集・溶血・タンパク変性などが起こるリスクがあるため、単剤投与が必要です。
③ 単剤投与が望ましい薬剤
やむを得ず側管から投与する場合は、投与前後にフラッシングを行ってください。
各薬剤の配合変化の原因を理解しておくことで、類似薬にも応用できます。
【pH関連:アルカリ性製剤】
| 薬剤名 | 注意点・理由 |
|---|---|
| アレビアチン注(フェニトイン) | 強アルカリ性製剤。pH低下により結晶が析出する |
| オメプラール注(オメプラゾール) | 強アルカリ性。pH 5.28以下で沈殿が始まる |
| ネオフィリン注(アミノフィリン) | 酸性溶液との配合で結晶析出。酸性製剤と同一ルート不可 |
| フロセミド注(ラシックス注) | 酸性注射剤と配合するとpH低下で沈殿 |
| ラシックス注(フロセミド) | 同上 |
【pH関連:酸性・不安定な薬剤】
| 薬剤名 | 注意点・理由 |
|---|---|
| イノバン注シリンジ (ドパミン) | pH 7以上でドパミンが分解。ラシックス・ネオフィリンなどアルカリ性製剤とは別ルート |
| プレドパ注(ドパミン) | 同上 |
| アンカロン注(アミオダロン) | 生理食塩液・電解質溶液と混合で沈殿。生理食塩液と配合禁忌 |
【有機溶媒・可溶化剤含有製剤】
| 薬剤名 | 注意点・理由 |
|---|---|
| セルシン注(ジアゼパム) | 有機溶媒で可溶化。混合により溶媒効果が低下し沈殿しやすい |
| プロビトール注(脂溶性ビタミン剤) | アミノ酸輸液やアルカリ性環境で分解 |
【電解質・イオン反応系】
| 薬剤名 | 注意点・理由 |
|---|---|
| ケイツーN注(ビタミンK2) | 電解質(デキストラン・ヘパリン・ミニヘパ等)と配合変化。側管投与も避ける |
| フェジン注(含糖酸化鉄) | 電解質と混合で沈殿 |
| フサン注(ナファモスタット) | 生食・無機塩類をバイアルに直接加えない。ヘパリンと同一ルート不可 |
【その他・特殊な理由】
| 薬剤名 | 注意点・理由 |
|---|---|
| ハンプ注(カルペリチド) | 生食で直接溶解すると沈殿物を生じる。5%ブドウ糖で溶解が推奨 |
| ソルダクトン注(カンレノ酸カリウム) | 調整後は放置すると沈殿の可能性。すみやかに使用 |
| マンニットール注 | 他剤混合で浸透圧が低下し、期待する効果が得られなくなる |
| 抗生物質全般 | 種類により異なるが、他剤との混合で配合変化を起こしやすい |
フラッシング(フラッシュ)の基本
側管投与を行う際のフラッシングの目的は、ルート内に残存する前の薬剤と後の薬剤が接触・混合しないようにすることです。
一般的な手順:
- 対象薬剤の投与前に生理食塩液(または5%ブドウ糖液)でフラッシュ
- 対象薬剤を投与
- 投与後に再度フラッシュしてルートを洗浄
フラッシュに使う溶液は薬剤によって異なります(例:アンカロン注は生食不可のため5%ブドウ糖を使用)。フラッシュ液の選択も確認が必要です。
配合変化が起こる主な原因:まとめ
| 原因 | 代表的な薬剤 | 現象 |
|---|---|---|
| pH変化(アルカリ性) | アレビアチン・オメプラール・ネオフィリン | 結晶析出・沈殿 |
| pH変化(酸性) | ラシックス・フロセミド | 沈殿 |
| ドパミン分解 | イノバン・プレドパ | 力価低下 |
| 蛋白変性・凝集 | アルブミン・グロブリン製剤 | 吸着・溶血・変性 |
| 有機溶媒の希釈 | セルシン | 沈殿 |
| 電解質反応 | ケイツーN・フェジン・フサン | 沈殿・不安定化 |
病院薬剤師として意識していること
この記事で紹介した薬剤は、ICU・病棟でよく使われるものが多く含まれています。
処方監査や持参薬確認の際だけでなく、看護師からの「一緒に流していいですか?」という相談に答える場面でも、配合変化の知識は直接役に立ちます。
特に「なぜ単剤なのか」という理由を理解していると、類似薬への応用や緊急時の判断にもつながります。pH・タンパク変性・有機溶媒・電解質反応という4つの視点で整理しておくと、記憶にも残りやすいと感じています。
まとめ
- 配合変化の主な原因はpH変化・蛋白変性・有機溶媒希釈・電解質反応の4つ
- 必ず単剤:ダントリウム注(強アルカリ性・フラッシュ後も残薬に注意)
- 単剤で投与すべき:血液製剤・免疫グロブリン製剤全般(蛋白変性・溶血リスク)
- 単剤が望ましい薬剤は「理由」を把握しておくと応用がきく
- やむを得ず側管投与する場合は必ず前後にフラッシングを実施
- フラッシュ液の選択も薬剤によって異なる(例:アンカロン注は5%ブドウ糖)
関連記事
改善したポイントのまとめ:
- 導入に「なぜ単剤投与が重要か」を追加(配合変化の具体的なリスク)
- 3カテゴリの意味と違いを表で明示
- 各薬剤を原因別にグループ化(pH・蛋白変性・有機溶媒・電解質)して理解しやすく
- フラッシングの具体的な手順と注意点(フラッシュ液の選択も含む)を追加
- 配合変化の原因をまとめ表で整理
- 病院薬剤師視点のコメント(看護師からの相談場面)を追加
- まとめと関連記事リンクを整備
