2022年5月11日水曜日
■皮膚科の軟膏処置に使用する軟膏使用量や1月の投与量上限内規
日常薬剤師業務などで感じたことを
2021年1月26日火曜日
■保湿剤について【ワセリン!?ヒルドイド!?】【種類と使い方】
1.ワセリン製剤:刺激が少なく安価で手に入りやすい。
ワセリンは石油から精製させる油脂性の物質です。皮膚に膜を張ることで水分の蒸発を防ぎます。刺激が少なく、安価で手に入るのが特徴です。ワセリン製剤は精製度の違いにより、「白色ワセリン」、「プロペト」、「サンホワイト」など種類が分かれています。
白色ワセリン>プロペト>サンホワイトの順で不純物が少なくなっており、不純物が少ない方がより低刺激になります。
2.ヘパリン製剤(ヒルドイド):副作用が少なく、水分保持作用がある。
「ヘパリン類似物質」という成分を含む商品のことをいいます。ヘパリン類似物質は水分保持作用、血行促進作用、抗炎症作用があるのが特徴です。副作用は少ないですが、血友病、血小板減少症、紫斑病等の出血性血液疾患がある人には使えません。
3.尿素製剤:古い角質を除去し、皮膚を柔らかくする。
尿素を含む商品のことをいいます。尿素は皮膚の角質層の水分を保持する作用や角質溶解作用があります。角質溶解作用とは簡単にいうと「皮膚を溶かす」ということですが、この作用によって古い角質を除去し皮膚が柔らかくなるのが特徴です。
4.その他:セラミド、ビタミンなど
1~3の他に保湿成分である「セラミド」や「ビタミン」等が配合された保湿剤もあります。
・セラミドを角層に浸透させることで不足しているセラミドを補い、肌内部の水分量を上げることができます。
・ビタミンEは皮膚から直接吸収され、皮膚の血行促進や皮膚温を上昇させるとともに、毛細血管の透過性を抑制します。また、皮膚の角質硬化防止、抗酸化作用、保湿効果、メラニンの沈着抑制、抗炎症作用、紫外線防御効果、化粧品の安定性向上等の多彩な作用・効果が認められています。特に保湿効果と抗酸化作用に優れ、乾燥肌や紫外線が気になる敏感肌の方には特にオススメできるビタミンです。
≪ワセリン製剤とヘパリン製剤の違いは!?≫
どちらも保湿剤という分類ですが、
・ワセリン製剤は、「膜を張ることで水分の蒸発を防ぎ、乾燥しないようにするもの」
・ヘパリン製剤は、「水分保持作用があるため、皮膚に潤いを与えるもの」
同じ保湿剤でも作用が異なるものです。
① こんなときはどの保湿剤を選べばいい!?ケース別保湿剤の選び方について
≪シチュエーションや部位別での分類≫
1.肌荒れが酷い方
低刺激なワセリン製剤がおすすめです。
具体的な商品でいうと、特に不純物の少ないワセリン製剤を使用しましょう。
2.水仕事で手が荒れがちな方(かさつきタイプ)
ヘパリン製剤や保湿成分であるセラミドやヒアルロン酸など成分が配合されたの保湿剤がおすすめです。
3.水仕事で手が荒れがちな方(ささくれ、あかぎれなどの肌荒れタイプ)
ヘパリン製剤や血行を良くするビタミンEなどが配合されたビタミン系の保湿剤を選びましょう。
4.肘・膝・踵、手のひら・足の裏が気になる方
硬くなった角質を柔らかくして保湿する尿素製剤がおすすめです。但し、炎症や傷がある場合は刺激になり、かえって良くない場合があるので注意しましょう。
② 保湿剤を使用する際の注意点
1.保湿剤を使用するのに適した肌の状態とは?
保湿剤を塗る際のポイントは「皮膚に水分が含まれた状態で保湿剤を塗る」ことです。入浴後5分以内に保湿剤を塗る、手洗い後肌がしっとりしているうちに保湿剤を塗るなど、皮膚に水分が含まれた状態で保湿剤を塗りましょう。
2.保湿剤はこまめに塗ろう
医師に塗る回数を指定されている場合は別ですが、保湿剤はこまめに塗ることが大切です。特に水仕事による手荒れの場合は、水仕事後は毎回保湿剤を塗るなど、こまめに塗るようにしましょう。
3.肌状態や使用箇所によって使い分けよう
保湿剤には種類があります。そのため、肌の状態や使用する箇所によって保湿剤を使い分けることが大切です。
③ まとめ
2018年9月10日月曜日
■2種類以上吸入薬を使用する時は、どの吸入薬から使用すればいいですか!?
①β刺激薬⇒②抗コリン剤⇒③ステロイド剤
β刺激薬を吸入後、約30分待って次の吸入をすると、β刺激薬により気管支が開いたところに薬が入るため、より理想的です。
しかし、30分待つと忘れることが多くなるため、忘れるようなら続けて吸入して下さい。5分でもあけると、かなり違うみたいです。
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2018年7月20日金曜日
■尿・汗・便への影響がある医薬品
・尿が赤くなる⇒エンドキサン
⇒出血性膀胱炎
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2018年7月18日水曜日
■薬を服用していますが、どんな薬にも副作用がありますか!?
例えば、カゼ薬をのんだら眠くなった・・・これは、だれにでも経験のあることでしょう。
1つは薬による本当の副作用、
2つ目はたまたま胃の調子が悪くなっただけ、
3つ目は気持ちの問題(心理効果)。
実際、どのような基準をもって判定されるかというと、
①時間的な相関関係があるかどうか、
②検査所見も含め、その薬の既知の副作用発現パターンを示しているか、
③使用中止により改善されるか、
④偶然の再使用で再現するか、
⑤病気そのものによるもの、
また心理的効果など他の原因は考えられないか等々・・・これらを総合的に評価し薬との因果関係をみきわめることになります。
いずれにしても、副作用かどうかの判定は、医師あるいは薬剤師により客観的かつ迅速におこなわれなければなりません。そして、薬がもたらす効果と副作用のバランスを考慮したうえで、その薬を中止したり減量するなどの適切な処置がとられることになります。
¢ただし、その症状が必ずしも薬の副作用とは限りません。薬の飲みはじめは症状の変化が激しい急性期のこともあり、薬の作用とは関係なく病気がよくなったり、逆に悪化することも多いはずです。
¢また、治療のために許容される副作用もあります。軽い副作用の場合、注意をしながら飲み続けたほうが、よい結果につながることもあるのです。このような場合、継続の可否は自分だけの判断で決められるものではありません。必ず医師の指示をあおぐようにしてください。
(03-3506-9411)
http://www.pmda.go.jp
●日本薬剤師会中央薬事情報
(03-3406-9140)
●各都道府県薬剤師会の薬相談窓口
●最寄りの消費生活センター、国民生活センター
●医薬品PLセンター
(0120-876-532)
●各製薬会社消費者相談窓口
<民間の医薬品監視機関>
●薬害オンブズパースン会議 http://www.yakugai.gr.jp/
●医薬ビジランスセンター
http://www.npojip.org/
≪相互リンク≫
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2018年7月17日火曜日
■薬の相互作用とは!?
■薬×薬(吸収)
・テトラサイクリン系抗生物質(ミノマイシン)
×制酸薬(マーロックス、アルサルミン)
→キレートを形成し、ミノマイシンが吸収されなくなるため、作用しなくなる。
■薬×薬(分布)
・抗血栓薬(ワルファリンカリウム)×消炎鎮痛剤(アスピリン)
→アスピリンが血液中のアルブミンと結合してしまうため、遊離型のワルファリンカリウムが増えてしまい、ワルファリンカリウムの抗血栓作用が強く出てしまう。
■薬×薬(代謝)
・気管支拡張薬(テオフィリン)
×マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン)
→同じ薬物代謝酵素によって代謝される薬同士であるため、お互いの代謝を阻害し、血中濃度が上がり、テオフィリンの作用が強く出てしまう。
■薬×薬(排泄)
・血糖降下薬(クロルプロパミド)×尿酸降下薬(プロベネシド)
・血糖降下薬(クロルプロパミド)×消炎鎮痛剤(フェニルブタゾン)
・抗生物質(ペニシリン、セフェム系)
×尿酸降下薬(プロベネシド)
→フェニルブタゾン、プロベネシドにより尿中への排泄が阻害され、血中に長く留まることで、クロルプロパミド、抗生物質の作用が強く出てしまう。
■薬×飲食物(グレープフルーツジュース)
・免疫抑制薬(シクロスポリン、タクロリムスなど)
・降圧剤(ニフェジピンなどのジヒドロピリジン系Ca拮抗剤)
・血管拡張剤(シルデナフィル)
・抗てんかん剤(カルバマゼピン)
・高脂血症治療薬(シンバスタチンなど)
・睡眠薬(ゾピクロン)
・麻酔薬(ミダゾラムなど)
→グレープフルーツジュースに含まれるフラノクマリンによって、
薬の代謝が抑制され、血中濃度が上昇することがある。
■薬×飲食物(納豆・青汁・クロレラ)
・抗血栓薬(ワルファリンカリウム)
→納豆・青汁・クロレラに含まれるビタミンKが、ワルファリンなどのビタミンK依存性凝固因子の生合成阻害作用と拮抗することにより、ワルファリンの抗凝固作用が抑制されることがある。
■薬×飲食物(アルコール)
・睡眠薬(トリアゾラム、ブロチゾラムなどのBZ系睡眠薬)
→薬の受容体との結合を促進し、睡眠作用を増強することがある。
・抗生物質(セフェム系)
・抗寄生虫薬(メトロニダゾール)
・血糖降下薬(インスリン、トルブタミド、グリベンクラミドなどのSU剤)
→顔面紅潮、嘔気などを起こすことがある。
■薬×飲食物(コーヒー、紅茶)
・気管支拡張薬(テオフィリンなど)
・抗精神病薬(クロザピン)
→カフェインによって薬の代謝が抑制され、血中濃度が上昇することがある。
・気分安定薬(炭酸リチウム)
→リチウムの腎排泄を促進し、血中濃度が低下することがある。
■薬×飲食物(牛乳)
・テトラサイクリン系抗生物質(ミノマイシン)
→牛乳中のCaによって消化管からの吸収が低下し、作用が弱まることがある。
・乾癬治療薬(エトレチナート)
→脂溶性の薬であるため、牛乳の脂質によって吸収が促進されて血中濃度が上昇し、作用が増強することがある。
・腸溶性製剤(ビサコジル、アスピリンなど)
→牛乳によって胃酸の酸性が弱まり、胃で溶解してしまい、腸での吸収が減弱、また、胃を刺激して吐き気を催すことがある。
■薬×嗜好品(煙草)
・気管支拡張薬(テオフィリン)
→テオフィリンの代謝が促進され、血中濃度が低下し作用が弱まることがある。
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