2015年9月2日水曜日

■経口補水療法と経口補水液について



 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
■熱中症を甘くみてはいけません。
大切なことは、暑熱環境下では熱中症は誰にでも起こり得るということです。
Ⅰ度の症状≪大量の発汗、めまい・立ちくらみ、筋肉痛・筋肉の硬直≫が出現したら、すぐに冷所へ避難し安静とし、身体を冷やし、経口補水液を飲みます。誰かがそばで見守り、改善しない場合・悪化する場合は必ず病院へ搬送します。

■熱中症の裏には、水分・電解質の不足が隠れています。
暑熱環境下では、大量の汗が出て体液(水分と塩分)が失われます。...
この時、失った水分と塩分を適切に補給できないと、脱水状態になります。体液が失われると体内を循環する血液が不足し、体内で作られる熱を体表面に運び出し、放散することができなくなります。熱中症の裏には、脱水状態が隠れています。

■脱水状態時には『水』と『塩分』の補給を!!
体温の上昇による発汗によって、水分と塩分が失われて脱水状態になります。それを補うために水だけを飲むと、カラダの塩分が薄まってしまいます。脱水状態時には、水分だけでなく塩分を摂取することが必要です。

■経口補水療法と経口補水液について
経口補水療法は、経口補水液を飲んで脱水状態を改善させる方法です。経口補水液は水分と塩分を速やかに吸収・補給できるよう塩分と糖分の量やバランスを調整した飲料です。水・お茶は、塩分が補給できないため、脱水状態時の水分・塩分補給にはお勧めはできません。過度の発汗による水分と塩分の喪失時には、経口補水液が適しています。

■経口補水液の成分
▽水・砂糖・塩を一定の割合で溶かした溶液
▽点滴の成分によく似ています。
▽水1リットル+砂糖40g(上白糖おおさじ4と1/2杯)+塩3g(小さじ1/2杯)
▽経口補水液:オーエスワン:大塚製薬工場より販売されています。
▽最近お店でも『塩分の多い飲み物』と書かれた製品が売られていると思います。
▽経口補水液に比べると塩分が少ないが、スポーツドリンクでもいいです。

 

2015年9月1日火曜日

■長期投与を避けた方がよい薬剤

▼イフェンプロジル(セロクラール)
投与12週で効果が認められない場合は中止すること。
≪理由≫
薬剤の効果が812週で認められるといわれているため。

 
▼ニセルゴリン(サアミオン)
投与12週で効果が認められない場合は中止すること。
≪理由≫
本剤投与後、症状の改善率は4週,8週に上昇し、12週でほぼピークに達するため。

▼マジンドール(サノレックス)
1ヶ月以内に効果が認められない場合は中止すること。3ヶ月を超えて投与しないこと。
≪理由≫
長期投与により、肺高血圧の発症の危険性が増加するとの報告があるため。




■熱中症が起こりやすい要因

















■熱中症が起こりやすい要因
歳を重ねていくとだんだんと、喉の渇きを認識する感受性が低下していく上に生理機能や体温調節機能の低下がみられます。
さらに、
①エアコンがあっても効きすぎるのが嫌で使わない。
②防犯のために窓を閉める(足が悪く、1階に住むことが多い)。
③夜間トイレに起きないように水分摂取を控える。...
などの習慣をもつ人が多くなり、熱中症発症の危険性が高くなります。草取りや作業中だけでなく、自宅で安静にしている状態でも熱中症にかかる人もいます。


■熱中症の予防
①暑さを避ける。
屋外では日陰を選んで歩き、活動時はテントなどで日陰を作りましょう。帽子や日傘も効果があります。
②服装にも工夫をする。
吸水性に優れた素材を選び、白色系の素材が良いでしょう。襟元はなるべく緩めて通気しましょう。
③こまめに水分と塩分の補給を行う。
暑い日には、汗を多くかいています。過度の発汗の場合、汗中の塩分濃度も高くなりますので、十分な水分と塩分の補給が重要です。のどが渇く前あるいは暑いところに出る前から補給することが大切です。
④急に暑くなる日に注意する。
暑い環境に、ヒトは順応することができます。しかし、暑くなり始めの時期、熱帯夜の翌日などは要注意です。暑さに慣れるまでに熱中症を起こさないようにすることが重要です。
⑤個人の条件を考慮する。
熱中症は、健康な人でも起こりますが、発熱している人、下痢などで脱水状態にある人、涼しい環境で育った人、心肺機能が弱い人などは熱中症になりやすいので注意しましょう。
 


2015年8月31日月曜日

■ピロリ菌がいるかどうか どうやって調べるの!?




















■ピロリ菌がいるかどうか どうやって調べるの!?
検査方法は内視鏡(胃カメラ)を必要とする方法と必要としない方法に大きく分けられます。現在もっとも使用されている内視鏡を必要としない検査法は尿素呼気試験法です。

■内視鏡を使わない方法
▼尿素呼気試験
呼気(吐き出した息)を採取して調べる方法です。ピロリ菌が分泌するウレアーゼの働きで作られる二酸化炭素(CO2)の量を調べます。

▼抗体、抗原測定法
尿や血液や糞便中のピロリ菌に対する抗体や抗原の有無を調べる方法です。
■内視鏡を使う方法
内視鏡で胃の組織の一部を取って、次のいずれかの方法で検査します。
▼培養法
ピロリ菌を培養する。

▼迅速ウレアーゼ法
ピロリ菌が分泌するウレアーゼの
働きで作られるアンモニア(NH3)
の有無を調べる。

▼組織鏡検法
顕微鏡でピロリ菌がいるかどうか調べる。

 【尿素呼気試験法ってどんな試験!?】
ピロリ菌は、胃の中の尿素を二酸化炭素(CO2)とアンモニア(NH3)に分解します。この性質を利用した試験法です。簡便で20分程度で済み、患者さんの苦痛もなく、精度が高いため、検査法の主流となっています。

■尿素呼気試験の実施手順
▼標準的な13C-尿素呼気試験法(20分程度)
①検査薬服用前に呼気(口から吐く息)を採取します。
②検査薬をつぶしたりせず、空腹時に水100mlとともに噛まずに速やかに(5秒以内に)飲みこみます。
③5分間、左向きに寝た姿勢を保ちます。
④その後、15分間座った姿勢を保ちます(椅子に座ります)。
⑤検査薬服用20分後の呼気(口から吐く息)を採取します。

▼呼気中13CO2の測定(2,3分程度)
①呼気中13CO2の測定は、質量分析法または、それに準ずる性能を有する分析法で実施します。
②判定は、△13C:2.5 0/00以上をピロリ菌陽性と判定します。




■パーキンソン病とは、




■パーキンソン病とは、
パーキンソン病は中脳にある黒質といわれる部分の神経細胞がなんらかの原因で少なくなり、身体を動かすために神経に命令を送るドパミンという物質が不足することにより発症すると考えられています。

■パーキンソン病の症状は、
≪4大症候≫
・安静時振戦⇒手などが振るえる。...
・筋固縮⇒筋肉が固くなる。
・無動⇒動作が遅くなる。
・姿勢保持反射障害⇒姿勢を保つことが困難になる。
 他に、
小刻み歩行、すり足などの歩行障害、声が小さくなる、食べ物を飲み込みにくくなるなどの運動の症状、便秘、トイレが近くなる、よだれが出るなどの生活関連障害、元気がなくなる、幻視・幻覚などの精神症状などの症状が現れることがあります。




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