2014年3月25日火曜日

■肺炎球菌ワクチン:ニューモバックスとプレベナーの違い

肺炎球菌は耐性菌も多く、治療よりも予防が重要である。
現在、日本で発売されている肺炎球菌ワクチンは、ニューモバックス:23価肺炎球菌ワクチンとプレベナー:7価結合型肺炎球菌ワクチン(PCV7)がある。

≪ニューモバックス:23価肺炎球菌ワクチン≫
23種類の肺炎球菌莢膜ポリサッカライドを抗原として使用しており、2歳以上で肺炎球菌による重篤疾患に罹患する危険が高い次のような個人及び患者を対象に使用されている。
▼脾摘患者における肺炎球菌による感染症の発症予防
▼肺炎球菌による感染症の予防
・鎌状赤血球疾患、あるいはその他の原因で脾機能不全である患者
・心・呼吸器の慢性疾患、腎不全、肝機能障害、糖尿病、慢性髄液漏などの基礎疾患のある患者
・高齢者
・免疫抑制作用を有する治療が予定されている者で治療開始まで少なくとも14日以上の余裕のある患者
2歳以下の小児には、接種しても抗体が増加しないため、2歳以下の小児には適応がない。
高齢者では、過去に肺炎球菌の保菌や感染症を経験しているため免疫が初期化されており、有効である。
しかし、約5年で抗体価が低下してしまうので再接種が必要となる。

≪プレベナー:7価結合型肺炎球菌ワクチン(PCV7)≫
PCVは、7種類の肺炎球菌ポリサッカライドの抗原しかないが、それぞれをキャリア蛋白と結合させているため、マクロファージによって貪食される。
その結果、T細胞を介して抗体が産生され、乳児でも効果が認められる。
PCV7は、7種類の肺炎球菌に対してのみしか効果を発揮できない。
しかし、侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)の原因菌として頻度の多い肺炎球菌を対象としているので、ワクチン使用前の7価のカバー率は日本のIPDから検出される肺炎球菌のやく70〜80%である。
今後は、13価結合型ワクチンが認可される予定であるので、さらにカバー率が上がると思われる。


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2014年3月24日月曜日

■誤薬を防ぐために『5つのR』に注意しましょう。

『誤薬を防ぐための5R』
▼Right patient:正しい患者
▼Right Drug:正しい薬剤名
▼Right Dose:正しい量
▼Right Route正しい投与経路
▼Right Time:正しい時間


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2014年3月15日土曜日

■骨粗鬆症治療に使用する主なビスフォスフォネート製剤(経口薬)一覧≪2013年2月≫

≪1日1回≫
・アクトネル錠2.5mg(エーザイ)
・ベネット錠2.5mg(武田薬品)
 ➡リセドロン酸ナトリウム水和物:薬価113.20円/1錠

・フォサマック錠5mg(MSD)
・ボナロン錠5mg(帝人ファーマ)
 ➡アレンドロン酸ナトリウム水和物:薬価105.10円/1錠

・ボノテオ錠1mg(アステラス)
・リカルボン錠1mg(小野薬品)
 ➡ミノドロン酸水和物:薬価132.70円/1錠

≪週1回≫
・アクトネル錠17.5mg(エーザイ)
・ベネット錠17.5mg(武田薬品)
 ➡リセドロン酸ナトリウム水和物:薬価711.40円/1錠

・フォサマック錠35mg(MSD)
・ボナロン錠35mg(帝人ファーマ)
 ➡アレンドロン酸ナトリウム水和物:薬価680.00円/1錠

≪月1回≫
・アクトネル錠75mg(エーザイ)
・ベネット錠75mg(武田薬品)
 ➡リセドロン酸ナトリウム水和物:薬価2945.50円/1錠

・ボノテオ錠50mg(アステラス)
・リカルボン錠50mg(小野薬品)
 ➡ミノドロン酸水和物:薬価3433.40円/1錠


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2014年3月12日水曜日

■フィジオ140輸液:ブドウ糖1%配合の意義

≪フィジオ140輸液≫
▼生体内脂肪の異化亢進を抑制し、血糖の異常上昇を起こしにくい1%ブドウ糖濃度である。
過度の高血糖及び尿中グルコース排泄を回避しつつ、肝臓グリコーゲン含量を抑制する目的で、ブドウ糖1%配合している。
▼細胞外液により近づいた電解質組成である。
浸透圧比:約1。
ナトリウム濃度140mEq/L、マグネシウム2mEq/Lを配合。
▼アルカリ化剤として、酢酸ナトリウムを配合

≪ブドウ糖1%配合の意義≫
▼0%糖濃度輸液
①術前絶食による飢餓状態に0%糖濃度輸液を投与。
②肝臓グリコーゲンの消費
③低血糖
④生体内脂肪異化亢進
⑤血中遊離脂肪酸ケトン体上昇など
⑥ケトアシドーシスなど・・・。
▼5%糖濃度輸液
①5%糖濃度輸液投与
②手術侵襲が加わる
③高血糖
④尿糖排泄
⑤電解質バランスの低下
『フィジオ140輸液』は、これらを回避するため1%ブドウ糖濃度となっている。



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■胃全摘患者にビスフォスホネート製剤って投与可能なの!?

2014年3月7日金曜日

▼男の嫉妬は、女の呪いより100倍怖い。

男の嫉妬は、業界内にいられないよう社会的な抹殺をはかろうとする。
女は、社会から排除するわけではなく、『私達のルールに従えなかったら、このグループには入れてあげない。』というだけ。別のグループには入ることができる。
男の嫉妬をかわすには、『知的なバカなふりをする』こと。相手に『自分よりできるかも』と
思われたら排除されるため。
どんな嫌な上司でも8割ぐらいは、服従している様子をみせないと、その組織ではやっていけない。


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