2015年6月14日日曜日

■高齢者における栄養アセスメントツール『MNA』

『MNA』(Mini Nutritional Assessment)は、高齢者の栄養状態をひょう化する簡便かつ実用的なツールです。
1989年の国際老年医学会会議での『低栄養の高齢者が多いのに有用な栄養アセスメントツールがない』という議論をきっかけに、1994年MNAが誕生しました。
以来、MNAは、世界中で広く用いられ、20以上の言語に翻訳されています。
現在では、より簡便な6項目からなるMNA-SF(Short Form)が開発され、活用されています。

≪MNA特徴と利点≫
▼高齢者に適している
・認知症、寝たきりの質問が入っている
・400本を超える臨床データがある
・施設や在宅などでも使用可能
▼簡便で迅速
・専門的知識が不要で誰でも使用可能
・6項目の質問で4分以内で完了
▼継続的な栄養状態をサポート
・ポイント制で経時的なアセスメント可能
・At riskの抽出による早期栄養介入ができる
・スコア別栄養ケアに直結し、栄養改善が期待できる


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■骨粗鬆症とは、

■骨粗鬆症とは、
骨形成速度(骨が作られる速度)よりも骨吸収速度(骨が壊れていく速度)が高いことにより、骨に小さな穴が多発する症状をいいます。
背中が曲がることに現れる骨の変形、骨性の痛み、さらに骨折の原因となります。
骨折は一般に強い外力が加わった場合に起こるが、骨粗鬆症においては、日常生活程度の負荷によって骨折を引き起こします。
骨粗鬆症は、がんや脳卒中、心筋梗塞のようにそれ自体が生命をおびやかす病気ではありません。
骨折による痛みや障害はもちろん、大腿骨や股関...
節の骨折はいわゆる高齢者の寝たきりにつながり、生活の質を著しく低下します。

■日本では厚生労働省によると、
日本国内の患者様は高齢女性を中心に年々増加しており、自覚症状のない未受診者を含めると、推計で1100万人超(日本の人口1億2800万人)に上ります。
患者様の8割は女性です。

ホルモンの分泌バランスが変化する更年期以降の女性に多く、60代女性の3人に1人、70代女性の2人に1人が、骨粗鬆症になっている可能性があると予想されます。
初期段階では自覚症状がなく、骨折して初めて気づくケースも少なくありません。


■骨粗鬆症は自覚症状の乏しい病気です
背中が丸くなる、身長が縮むといった症状は徐々に起こるためなかなか病気であると気がつきません
したがって、気がついたときには病状がかなり進行していたということも少なくありません
粗しょう症によりもろくなった骨は、体の重みが加わるだけで潰れてしまうことがあります
これ圧迫骨折といいます。圧迫骨折が起こると背骨が曲がったり、身長が縮んだり、痛みを伴ったりします
ただし、このような状態になっても痛みを伴わない場合もありますので、日ごろから自己チェックが必要になります
骨粗鬆症は、早期発見・早期治療が重要なのです。

【骨粗鬆症危険度チェック】
①年齢は55歳以上である  
②閉経した
③どちらかといえば体格は細身である  
④最近背が縮んだ・背中が丸くなったり、腰が曲がってきた
⑤45歳以降、ちょっとしたことで骨折したことがある...
⑥牛乳・ヨーグルト・チーズなどの乳製品をあまりとらない
⑦納豆・豆腐などの大豆製品をあまりとらない
⑧散歩など、日常的に体を動かすことをしていない
⑨屋外に出ることが少ない
⑩家族に骨粗鬆症と診断された人がいる
⑪ダイエットをしたことがある
⑫タバコを吸っている
⑬アルコールをよく飲む
⑭内服のステロイド剤を使っている
⑮胃や腸の手術をしたことがある

【骨粗鬆症危険度チェック解説】
①年齢:女性は閉経後、男性でも70歳を超えると、骨量が減少しやすくなる。
②閉経した: 閉経後は女性ホルモンが急激に減るため、骨量が減少しやすくなる。
③体格が細身:細身の人・やせている人は、骨も細いことが多い。また脂肪組織の少ない人は、女性ホルモンの産生が低下する可能性がある。
④背が縮んだ・背中や腰が丸くなる:背骨が弱くなると、体重で背骨がつぶれるため、背が低くなることがある。また背骨の骨折・変形などにより背中や腰が曲がってくる。
⑤骨折:転んだり、物にぶつかったような程度でおこった骨折を経験した人は、骨粗鬆症で骨が弱くなっている可能性がある。
⑥乳製品:乳製品にはカルシウムが多く含まれており、骨を強くする。骨粗鬆症を予防するために積極的にとるようにしよう。
⑦大豆製品:乳製品と並んで、カルシウムの多く含まれる代表的な食品のひとつ。また、納豆にはカルシウムが骨にくっつくのを助けるビタミンKが含まれています。
⑧運動:日常的な適度の運動は、骨を強くする。カルシウムをとって運動をしていると、骨の量の維持に効果的。
⑨屋外:日光の紫外線により、カルシウムの吸収に必要なビタミンDが皮膚で合成されます。またビタミンDは食べ物からもとることができます。
⑩家族:骨粗鬆症の患者さんと、その娘さんでは骨量の減少傾向が同じであることがある。また、乳製品など食事の好き嫌いが家族で似ている場合もあります。
⑪ダイエット:栄養バランスを無視したダイエットは、カルシウムをとるのが不足しがちになります。
⑫タバコ:骨の量を減らす可能性がある。
⑬アルコール:骨の量を減らす可能性がある。
⑭ステロイド治療:ステロイド剤の内服は、骨の量を減らすことが知られている。
⑮胃腸の手術:胃や腸の手術後では、カルシウムの吸収が低下することがある。



                   




2015年6月13日土曜日

■栄養療法の歴史

▽輸液の歴史
1832年≫
Lattaがコレラに輸液を用いる。

1915年頃≫
Marriott,Blackfan,Schlossなどの小児外科医が、小児下痢症に輸液を用い、死亡率を90%から10%に下げる。

19201930年頃≫
Hartmannが乳酸ナトリウムを使用
Talbotが低張液を使用
DarrowButlerが高K液を使用

1960年頃≫
日本でソリタシリーズが発売される。

1968年≫
Dudrickらが中心静脈カテーテルルートの開発に成功
 

▽経腸栄養の歴史
≪紀元前≫
エジプトやギリシャで栄養剤を注腸

1598年≫
Capivacceuesによる栄養剤の食道注入

1617年≫
Fabriciusによる破傷風患者に対する経鼻栄養

1793年≫
Hunterによる嚥下筋麻痺患者の栄養治療

1885年≫
Buschによる空腸瘻からの栄養注入

1887年≫
Clement Dukesによる食道栄養

1917年≫
Mooreによる経鼻胃管法

1960年代≫
成分栄養剤が市販される

1980年≫
Ponskyによる内視鏡的胃瘻増設




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2015年6月12日金曜日

■『ものを見る』ということ

気にしていると、ものは見える。
思い込みがあると、ものは見えない。
人は自分に必要なことだけを選んで見ている。
人は本当に必要なことを見ていないことも多い。

≪数字力≫
・まずは関心を持つ
・数字の意味するものを知る
・数字と数字の意味を関連付ける
・基本的な数字を把握する。
・基本的な数字からを把握したことから未知の数字を推論
・数値を具体化する。

意欲が高まる。

『ものをみるとは!?』
関心をもつ

関連付ける

疑問をもつ
(しっかり考えられているか!?)

仮説を立てる

検証
(実際は!?)

≪仮説を立てればものは見えてくる≫
関心(ポイント)
↓疑問
引き出しをたくさん持って関心を関連づける
↓推測
仮説
↓検証
ものごとの本質的な部分が見えてくる



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■インスリンの注射部位・インスリンの保存

【インスリンの注射部位】
インスリンはいつも同じ部位に注射すると、しこりができたり、へこんだりするので、毎回注射部位を変える必要があります。
例えば太ももから始めた場合、①②③と順番に約3cmほど場所をずらして注射していきます。
右のふとももが済んだら、左の太もも・腕・おなかなど順々に部位を変えます。
同じ場所に注射するのは、6週間以上あけていただけるのが望ましいです。

【インスリンの保存】
予備のインスリンは、冷蔵庫に保存する。
・冷凍庫はダメ!⇒凍ってしまうと効果がなくなってしまいます。また、溶かして使っても効果はありません。
・高温の場所もダメ!⇒特に車の中などは注意してください。
・旅行などの特別な場合、室温で保存しても大丈夫です(3ヶ月くらいなら)。
ただし、飛行機に乗るときは貨物室に入れないでください。貨物室にいれると凍ることがあります。


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