2013年11月12日火曜日

■H2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)比較

■H2ブロッカー比較
タガメットは世界初のH2ブロッカーである。

▼相互作用
タガメットは、CYP阻害作用を有し、多くの薬剤との相互作用あり。ザンタックは一部のCYPに対し弱い阻害作用あり。ガスター・アシノンは、代謝にCYPの関与なし。

▼ストガー・プロテカジンは、肝代謝型の薬剤であり、防御因子増強作用も兼ね備えている。

▼H2受容体拮抗作用
タガメット<アシノン<ガスター≦ストガー・プロテカジン

2013年11月11日月曜日

■PPI(プロトンポンプ阻害薬)vsH2ブロッカー(H2受容体拮抗薬) 比較

■PPI(プロトンポンプ阻害薬)vsH2ブロッカー(H2受容体拮抗薬)

≪作用発現≫
PPI<H2ブロッカー
PPI(6時間~)、H2ブロッカー(2~3時間)

≪作用持続性≫
PPI>H2ブロッカー
PPI(24時間以上)、H2ブロッカー(数時間)

≪作用時間帯≫
PPI⇒日中に作用が強い
2ブロッカー⇒夜間に作用が強い

≪代謝・排泄≫
PPI⇒肝代謝
2ブロッカー⇒腎排泄(ストガー・プロテカジンは、肝代謝型の薬剤)

≪消化性潰瘍治療選択≫
PPI⇒主に初期治療として使用。胃潰瘍治療第1選択薬。
2ブロッカー⇒主に維持療法として使用。維持療法第1選択薬。

≪薬代≫
PPI>H2ブロッカー




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2013年11月10日日曜日

■胃薬っていっぱいあるけど、何が違うの!?

≪胃薬について≫
▼攻撃因子抑制薬
・プロトンポンプ阻害薬(PPI)⇒最も強力な酸分泌抑制作用を有する。
オメプラール、オメプラゾン、タケプロン、パリエット、ネキシウム

・H2受容体拮抗薬(2ブロッカー)
タガメット、ザンタック、ガスター、アシノン、プロテカジン、ストガー

・選択的M受容体拮抗薬
ガストロピゼン⇒酸分泌抑制作用は、H2ブロッカーと同等。

・抗ガストリン薬⇒酸分泌抑制作用弱い。
プロミド

・抗コリン薬⇒酸分泌抑制作用弱い。主に鎮痙薬として使用される。
ブスコパン、コランチル

・酸中和薬⇒速効性あるが、作用持続時間が短い。
マーロックス、酸化マグネシウム

※酸分泌抑制効果
PPI>H2ブロッカー≒選択的ムスカリン受容体拮抗薬>その他の酸分泌抑制薬

▼防御因子増強薬
・潰瘍病巣保護薬⇒アルサルミンは単独投与でH2ブロッカーと同等の潰瘍治癒効果が認められている。
アルサルミン(スクラルファート)、プロマック

・組織修復促進薬
イサロン、ゲファニール、ガストローム

・粘液産生、分泌促進薬
セルベックス、ムコスタ

・プロスタグランジン製剤(PG製剤)⇒NSAIDs起因による潰瘍の予防や治癒促進に効果的。
サイトテック

・胃粘膜微小循環改善薬
ノイエル、ドグマチール、ミラドール

※胃潰瘍治癒効果
酸分泌抑制薬>防御因子増強薬(一部除く)
2ブロッカー≒スクラルファート・プロスタグランジン製剤




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2013年11月9日土曜日

■前立腺肥大症治療薬

■前立腺肥大症治療薬
【α1受容体遮断薬】
前立腺部平滑筋を弛緩させ、尿道抵抗を軽減させることにより、交感神経系の機能亢進で誘発した機能的閉塞を除去する。
▼第1世代
ミニプレス・ハイトラシン・エブランチル
・α1受容体非選択性
・降圧薬としても使用される⇒血圧変動に注意
▼第2世代
ハルナール・フリバス・ユリーフ
・α1A、α1D受容体選択性
・血圧への影響が少ない

【抗アンドロゲン薬・5α還元酵素阻害薬】
プロスタール・アボルブ
前立腺そのものによる機械的圧迫を抑制する。
・前立腺容量の縮小作用がある。
・遅効性であり、充分な効果発現まで48週かかる。

【植物エキス薬】
エビプロスタット・セルニルトン
炎症の除去作用。
・自覚症状の軽減に使用される。
・前立腺容量の縮小効果はない。


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2013年11月6日水曜日

■向精神薬の廃棄・事故

【向精神薬の廃棄】
向精神薬を廃棄するときは、焼却、酸・アルカリなどによる分解、希釈、他の薬剤との混合など、回収が困難な方法によらなければなりません。
また廃棄については、許可や届出の必要はありませんが、第1種向精神薬及び第2種向精神薬(ソセゴン注・レペタン注・ロヒプノール錠など)を廃棄した時は記録が必要です。
【向精神薬の事故】
次の数量以上の盗難、紛失が生じたときは、速やかに『向精神薬事故届』を県知事に届けなければなりません。
▽末、散剤、顆粒剤⇒100グラム(包)
▽錠剤、カプセル剤、坐剤⇒120個
▽注射剤⇒10アンプル(バイアル)
▽内用液剤⇒10容器
※盗難、強奪、脅取又は詐取が明らかな場合にはこの数量以下でも、連絡が必要。

※一般的な対応例であり、必ずしもこの対応通りしなければいけないというわけではありません。