2013年11月21日木曜日

■α-GI(α-グルコシダーゼ阻害薬)の違いは!?

現在、日本で発売されているα-GIには、アカルボース(グルコバイ)・ボグリボース(ベイスン)・ミグリトール(セイブル)がある。

▼間接比較試験にて、食後血糖1時間値を抑えた順
セイブル50mg>グルコバイ100mg>ボグリボース0.3mg

▼間接比較試験にて、食後血糖2時間値を抑えた順
グルコバイ100mg>ベイスン0.3mg>セイブル50mg

▼ベイスンとセイブルのαグルコシダーゼ阻害作用は同程度で、グルコバイが若干強い。

▼グルコバイだけがアミラーゼ阻害作用を、セイブルだけがラクターゼ阻害作用を有する。

▼セイブルは他剤より下痢の副作用頻度が多い。乳糖不耐症の機序から考えて、セイブルのラクターゼ阻害作用が影響していることも考えられる。

▼グルコバイは、α-アミラーゼ阻害作用があり、二糖類に加えて、でんぷんやデキストリンの消化も阻害する。このことにより、糖の吸収を遅らせることができる半面、未消化糖の大腸への流入量が多くなり、そのことが放屁や腹部膨満感に副作用増加に繋がるとも考えられる。

▼ベイスンは、用量に比例し食後血糖値を抑制する。しかし、単糖類の吸収を阻害するのに十分な容量に設定すると、副作用の消化器症状の発現率が高くなる。α-GIとして最初に登場したグルコバイは、消化器症状の副作用の発現率が高かったので、それを踏まえ、ベイスンは消化器症状の副作用を増大させない範囲で用量設定された。

▼ベイスンは、他の2剤より消化器症状の発現頻度が少ない。グルコバイは、放屁・腹部膨満感・鼓腸が多い。セイブルは、下痢・腹部膨満感・鼓腸が多い。副作用は、グルコバイが2~3週間以内、ベイスン・セイブルが1週間以内に減少・消失する。




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2013年11月20日水曜日

SU剤(スルホニルウレア薬)の効力比・用量換算|インスリンとの比較も解説|病院薬剤師が解説  ※2026年6月 情報を更新しました

SU剤(スルホニルウレア薬)とは

SU剤(スルホニルウレア薬)は、2型糖尿病の治療に使用される経口血糖降下薬のひとつです。

膵臓のβ細胞に直接作用し、インスリン分泌を促進することで血糖値を下げます。

現在日本で主に使用されているSU剤は以下の3種類です。

一般名主な商品名特徴
グリメピリドアマリール第3世代。低用量で強力。1日1〜2回
グリクラジドグリミクロン第2世代。作用が比較的穏やか
グリベンクラミドオイグルコン・ダオニール第2世代。作用が強く持続時間が長い

SU剤の効力比(用量換算)

SU剤を他の薬剤に変更・切り替える際に用量換算の目安として以下が参考にされます。

【SU剤同士の換算】

グリメピリド(アマリール)1 mg ≒ グリクラジド(グリミクロン)40 mg ≒ グリベンクラミド(オイグルコン・ダオニール)1.25 mg

【SU剤とインスリンの換算目安】

グリベンクラミド 2.5 mg ≒ インスリン 8〜12単位

グリメピリド 3 mg ≒ インスリン 20単位程度

これらはあくまで目安であり、患者の腎機能・年齢・血糖コントロール状況により個別に判断が必要です。


なぜ用量換算が重要なのか

SU剤の切り替えや、インスリンへの移行時に用量換算の知識が必要になる場面があります。

たとえば、以下のような場面です。

  • 後発品への切り替え時に規格が変わる場合
  • 腎機能低下により一方の薬剤が使いにくくなった場合
  • 血糖コントロール不良でインスリン強化療法への移行を検討する場合
  • 入院中に絶食・手術前後でインスリンへ一時的に変更する場合

特に入院患者で手術前にSU剤をインスリンへ切り替える場面は、病院薬剤師として関わる機会が多いと感じています。


SU剤の特性と注意点

① 低血糖リスクが高い

SU剤はインスリン分泌を促進するため、食事量が少ない・食事を抜く場面では低血糖が起こりやすいのが特徴です。特にグリベンクラミドは作用時間が長く(24時間程度)、低血糖が遷延しやすいため高齢者への使用には注意が必要です。

② 腎機能低下時の注意

腎機能が低下すると薬剤・活性代謝物の排泄が遅延し、低血糖リスクがさらに高まります。グリベンクラミドは腎機能低下患者には使用しにくく、グリメピリドも用量調節が必要です。

③ 二次無効(secondary failure)

SU剤は長期使用でβ細胞が疲弊し、効果が徐々に減弱することがあります(二次無効)。この場合はインスリン療法への移行を検討します。


SU剤の各薬剤の用量範囲

一般名通常用量最大用量投与回数
グリメピリド0.5〜2 mg/日6 mg/日1〜2回
グリクラジド40〜80 mg/日160 mg/日1〜2回
グリベンクラミド1.25〜2.5 mg/日10 mg/日1〜2回

※用量は添付文書に基づく参考値です。実際の処方は患者の状態に合わせて医師が判断します。


病院薬剤師として意識していること

SU剤は古くからある薬剤ですが、低血糖リスクの管理という点で今でも薬剤師が関わる場面が多い薬です。

特に入院患者では、食事量の変動・絶食・腎機能の変化など、外来では起こりにくい状況が重なりやすく注意が必要です。「いつもと同じ用量」が入院中に突然危険になることがあります。

処方監査の際は用量だけでなく、患者の腎機能・食事摂取状況・他の低血糖リスク薬との併用も合わせて確認することが大切だと感じています。


まとめ

  • SU剤同士の換算:グリメピリド1mg ≒ グリクラジド40mg ≒ グリベンクラミド1.25mg
  • インスリン換算:グリベンクラミド2.5mg ≒ インスリン8〜12単位、グリメピリド3mg ≒ インスリン20単位程度
  • 用量換算はあくまで目安。腎機能・年齢・病態で個別対応が必要
  • SU剤の最大のリスクは低血糖。特にグリベンクラミドは作用時間が長い
  • 入院・手術・絶食時の切り替えは特に注意が必要

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2013年11月19日火曜日

■透析患者への帯状疱疹治療:バルトレックスの投与量

・透析後に1回500mgを週3回投与する。
・TDM実施が望ましく、アシクロビル脳症と思われる精神神経症状が現れたら血液透析によって除去する。
※単純疱疹:透析後に1回250mgを週3回投与する。



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2013年11月18日月曜日

■透析患者へのクラビットの投与量

・初日500mgを1回投与。3日目以降250mgを2日に1回投与(米国添付文書)
・初日500mgを1回投与。2日目以降125mgを1日に1回投与(英国添付文書)
▽体重40kg未満は初回250mgとすることも考慮。
▽透析日は、透析後服用が望ましい。
▽HD・CAPDでは効率的には除去できない。



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2013年11月17日日曜日

■ベンゾジアゼピン系・非ベンゾジアゼピン系睡眠薬の等価換算

ゾルピデム(マイスリー)10mg
ゾピクロン(アモバン)7.5mg
≒トリアゾラム(ハルシオン)2.5mg
ロルメタゼパム(ロラメット・エバミール)1mg
≒リルマザホン(リスミー)2mg
≒ブロチゾラム(レンドルミン)0.25mg
≒エチゾラム(デパス)1.5mg
≒フルニトラゼパム(サイレース・ロヒプノール)1mg
≒ニトラゼパム(ベンザリン・ネルボン)5mg
≒エスタゾラム(ユーロジン)2mg
≒クアゼパム(ドラール)15mg
≒ハロキサゾラム(ソメリン)5mg
≒フルラゼパム(ベノジール・ダルメート)15mg
 
※作用時間などに違いがあるため、実際には薬剤間の力価の比較は困難である。
同作用時間の睡眠薬切り替えの目安にはなるかもしれない。


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