2013年9月13日金曜日

■質問:透析患者さんにマグコロールPを投与する時の注意点を教えてください。

■質問:透析患者さんにマグコロールPを投与する時の注意点を教えてください。
【質問者:2階病棟看護師】
≪回答≫
マグコロールPは、透析患者さんには、いちおう禁忌と言われているが、透析学会では、問題ないという意見もでています。しかし、禁忌なので、もし患者様に何か起これば責任が問われるかもしれません。高張液投与(マグコロールP1包+水144~180ml)の方が水分制限ができるため、いいと思われるが、それよりも等張液投与(マグコロールP2包+水1800ml)が進められている。というのも、マグコロールPには、マグネシウムが含有されており、高張液投与では、高Mg血症(Mgは腎により大部分排泄される)になってしまう可能性があるからだそうです。また、マグコロールPを使用しない場合は、ラキソベロン+グリセリン浣腸+腸洗浄などの方法で補っていくことになるでしょう。

2013年9月12日木曜日

■質問:フルカリックを2日かけて投与する場合、何か考えられる問題はありますか?

■質問:フルカリックを2日かけて投与する場合、何か考えられる問題はありますか?
【質問者:ICU看護師】
≪回答≫
メーカーさんより投与に関する問題は、特にありませんとのことです。ただ、配合されているビタミンCの含量が48時間後には、90%を切ってくるとのことです。アミノ酸などは特に問題はないそうです。またメドレニックなどの微量元素剤を混注することによって24時間以内でも含量低下が早めに見られてくる可能性があるとのことです。

■質問:アンヒバ坐薬とナウゼリン坐薬の2種類の坐薬を使いたいのですが、同時に投与してもいいですか?

■質問:アンヒバ坐薬とナウゼリン坐薬の2種類の坐薬を使いたいのですが、同時に投与してもいいですか?
【質問者:病棟看護師】
≪回答≫
2種類の坐薬を同時に投与したい場合、坐薬の基剤(薬の成分がどんな物質に混ぜてあるか、水溶性基剤と油脂性基剤の2種類がある)を考えないといけません。
今回のアンヒバ坐薬〔薬理成分のアセトアミノフェンは脂溶性物質〕は油脂性基剤で、ナウゼリン坐薬〔薬理成分のドンペリドンは脂溶性物質〕は水溶性基剤です。同時に投与するとナウゼリンの薬理成分であるドンペリドン〔脂溶性物質〕が、アンヒバ坐薬の油脂性基剤に取り込まれてしまってドンペリドンの直腸吸収が遅延してしまい、血中濃度の低下をまねきます。なので、油脂性基剤の影響を受けないようにナウゼリン坐薬を先に投与し、30分以上経過してからアンヒバ坐薬を投与する方法が望ましい方法だと思われます。
期待する効果が得られない場合があるので、基本30分以上間隔をあけて使用してください。


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2013年9月11日水曜日

■質問:ブロメライン軟膏と配合変化が起こる外用剤・ドレッシング剤を教えてください。

■質問:ブロメライン軟膏と配合変化が起こる外用剤・ドレッシング剤を教えてください。
■質問者:褥瘡委員会
■回答:ブロメライン軟膏には-SH基があり、Agやヨードを含む軟膏・ドレッシング剤と合わさることによって-SH基の化学変化が起こり、ブロメライン軟膏の効果が得られなくなる可能性があります。Agを含むドレッシング剤は、『アクアセルAg』があり、軟膏は、『ゲーベンクリーム』があります。ヨードを含む軟膏は、『カデックス』と『ユーパスタ』があります。これらの製品とブロメライン軟膏が合わさることは、避けてください。


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■カルタン錠と沈降炭酸カルシウム散を同じ量投与しても効果は変わらないのですか?

■質問:カルタン錠と沈降炭酸カルシウム散を同じ量投与しても効果は変わらないのですか?
■質問者:透析Ns
■回答:カルタン錠と沈降炭酸カルシウム散は、成分も同じなので同用量の成分を投与すると基本的に効果に差はないそうです。
例)【カルタン錠(500mg)3T3×/1日】=【沈降炭酸カルシウム1.5g3×/1日】
ただし、カルタン錠と沈降炭酸カルシウム散では、適応が違います。

▼カルタン錠
【効能または効果】
・下記患者における高リン血症の改善(保存期及び透析中の慢性腎不全患者)
【用法および用量】
・通常、成人には、沈降炭酸カルシウムとして1日3.0gを3回に分割して、食直後、経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

▼沈降炭酸カルシウム散
【効能または効果】
・下記疾患における制酸作用と症状の改善胃・十二指腸潰瘍、胃炎(急・慢性胃炎、薬剤性胃炎を含む)、上部消化管機能異常(神経性食思不振、いわゆる胃下垂症、胃酸過多症を含む)
【用法および用量】
・沈降炭酸カルシウムとして、通常成人1日1~3gを3~4回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。


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