もし飲み忘れたら、食事中であればその時点で服用する。
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2017年10月25日水曜日
2017年10月23日月曜日
漢方薬の正しい飲み方・服用方法|食前・食間・飲み忘れ時の対応を病院薬剤師が解説 ※2026年6月 情報を更新しました
この記事でわかること
この記事では、漢方薬の服用方法について以下の疑問にお答えします。
- 漢方薬はいつ飲む?食前・食間・食後の違いは?
- なぜ食前・食間服用が基本なのか
- 胃が弱い場合はどうすればいいか
- 飲み忘れた時はどうする?
- 水・お湯・ぬるま湯、何で飲むのがいい?
- 漢方薬の飲み方のよくある疑問Q&A
漢方薬の基本的な服用タイミング
漢方薬の服用タイミングの原則は以下のとおりです。
| 服用タイミング | 具体的な時間 | 理由 |
|---|---|---|
| 食前 | 食事の30分前 | 空腹時の方が吸収がよいとされるため |
| 食間 | 食後2時間後 | 胃の中が空になり、食前と同様の状態になるため |
「食間」という言葉は「食事と食事のあいだ」を意味し、食事中ではありません。「食後2時間後」が目安です。患者さんに伝える際は「食事と食事のあいだ、食後2時間ほど経ったら」と具体的に説明するとわかりやすいです。
添付文書上は**「食前または食間」**と記載されているものが多く、これが漢方薬の服用方法の基本です。
なぜ食前・食間服用が基本なのか
漢方薬の成分(生薬成分)は、食物が胃の中にあると食物と混じって吸収が遅くなる可能性があります。空腹時に服用した方が成分が速やかに吸収され、薬効を発揮しやすいと考えられています。
ただし重要なポイントがあります。
食後に服用しても薬効が「なくなる」わけではありません。
吸収のタイミングが多少遅くなるだけで、成分が吸収されなくなったり、効果が消えたりするわけではありません。これは患者さんへの服薬指導でも大切な説明です。
胃が弱い患者さんへの対応
漢方薬の中には、空腹時に服用すると胃に刺激を感じる人がいます。特に以下のような患者さんでは注意が必要です。
- 胃腸が弱く、空腹時に薬を飲むと気持ち悪くなる
- 慢性胃炎や胃潰瘍の既往がある
- 高齢者で胃粘膜が萎縮している
このような場合は、食後の服用を勧めても問題ありません。
「食前服用が原則だが、胃腸への影響を考えて食後でも可」と説明することで、患者さんが無理なく服薬を続けられます。服薬アドヒアランスの維持という観点からも、食後服用への変更は合理的な選択です。
飲み忘れた時はどうする?
漢方薬と西洋薬では、飲み忘れ時の対応の考え方が異なります。
西洋薬の場合: 薬によっては飲み忘れに気づいた時間によって「次の服用まで時間があれば飲む」「次の服用が近ければ飛ばす」など、種類ごとに細かい対応が必要です。
漢方薬の場合: 食前の服用を忘れた場合でも、食後に気づいたタイミングで服用して問題ありません。
漢方薬で最も大切なのは「決まった時間に飲むこと」よりも、**「毎日欠かさず飲み続けること」**です。
漢方薬は継続服用によって体質改善や症状の緩和を目指すものが多く、1回の服用タイミングのズレより、飲み忘れによる服用の空白が積み重なる方がはるかに問題です。
何で飲む?水・お湯・ぬるま湯
添付文書上は「水またはぬるま湯」での服用が基本です。
エキス顆粒(粉末)の場合: ぬるま湯(40〜50℃程度)で溶かしてから服用すると、成分が均一に溶けて飲みやすくなります。また、温かい状態で服用することで体を温める効果(温薬)を期待する漢方薬では、ぬるま湯服用が特に推奨されます。
注意すべきこと: 冷水での服用は成分が溶けにくくなる場合があります。また牛乳・ジュース・コーヒーなどでの服用は、成分と相互作用する可能性があるため避けることをお勧めします。
漢方薬の服用方法:よくある疑問Q&A
Q:漢方薬は1日何回飲むの?
A:基本は1日2〜3回です。添付文書に従って服用してください。医療用漢方製剤の多くは「1日3回食前または食間」と記載されています。
Q:食前に飲み忘れて食事が終わった。もう飲まない方がいい?
A:食後でも飲んで大丈夫です。次の服用時間まで余裕があれば服用してください。ただし2回分を一度に飲むことは避けてください。
Q:漢方薬と西洋薬を一緒に飲んでもいいの?
A:多くの場合は問題ありませんが、成分によっては相互作用が起こる場合があります。特に甘草(カンゾウ)を含む漢方薬は利尿薬(フロセミドなど)との併用で低カリウム血症のリスクがあります。必ず薬剤師や医師に相談してください。
Q:漢方薬はどれくらい飲み続ければ効果が出る?
A:症状や体質によって異なりますが、急性疾患(風邪など)は数日、慢性疾患や体質改善を目的とする場合は数週間〜数カ月の継続が必要なことが多いです。「効かない」と感じて自己判断でやめる前に、処方した医師や薬剤師に相談することをお勧めします。
Q:漢方薬にも副作用はある?
A:あります。「天然由来だから安全」は誤解です。代表的なものとして、甘草(カンゾウ)含有製剤による偽アルドステロン症(低カリウム血症・浮腫・高血圧など)、大黄(ダイオウ)含有製剤による下痢・腹痛などがあります。気になる症状が出た場合は服用を中止し、医師・薬剤師に相談してください。
病院薬剤師として感じること
病棟や外来で漢方薬の服薬指導をする場面は意外と多いものです。
「食前って言われたけど、ご飯の前に飲むのを忘れてしまう」「胃が弱くて食前だと気持ち悪い」という声はよく聞きます。
そのたびに「食後でも大丈夫ですよ。毎日続けて飲むことの方が大切ですから」と伝えると、患者さんの表情が明るくなります。
服薬指導で最も大切なのは「正確さ」と「続けられること」のバランスだと思っています。漢方薬の服用方法は、その両立がしやすい良い例です。
まとめ
- 基本は食前(食事30分前)または食間(食後2時間後)
- 空腹時服用の方が吸収がよいとされるが、食後でも薬効は失われない
- 胃腸が弱い患者さんは食後服用でも可
- 飲み忘れた場合は気づいたタイミングで服用してよい(2回分まとめて飲まない)
- 漢方薬で最も大切なのは毎日欠かさず飲み続けること
- エキス顆粒はぬるま湯で溶かして服用すると飲みやすい
- 甘草含有製剤など副作用・相互作用には注意が必要
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2017年10月22日日曜日
SMBGとCGMの違いとは?血糖測定の種類・メリット・デメリットを病院薬剤師が解説 ※2026年6月 情報を更新しました
この記事でわかること
この記事では、糖尿病の血糖管理で使われる**SMBG(血糖自己測定)とCGM(持続血糖測定)**について、以下の点をわかりやすく解説します。
- SMBGとCGMの定義と仕組みの違い
- それぞれのメリット・デメリット
- FGM(フラッシュグルコースモニタリング)との違い
- どちらが自分に向いているか
SMBGとCGMの違い:一目でわかる比較表
| 項目 | SMBG | CGM |
|---|---|---|
| 正式名称 | Self-Monitoring of Blood Glucose | Continuous Glucose Monitoring |
| 日本語 | 血糖自己測定 | 持続血糖測定 |
| 測定対象 | 血液(指先穿刺) | 組織間液(皮下センサー) |
| 測定頻度 | 1日数回(任意のタイミング) | 24時間連続・自動測定 |
| 測定値 | その瞬間の血糖値 | 血糖の推移・トレンドも把握可能 |
| 穿刺の必要 | 毎回あり | センサー装着時のみ |
| データ確認 | 測定のたびに確認 | スマートフォン・リーダーで確認 |
| 主な使用場面 | インスリン自己注射中の患者など | 血糖変動が大きい患者・細かい管理が必要な場合 |
| 保険適用 | あり(条件あり) | あり(条件あり) |
SMBG(血糖自己測定)とは
SMBG(Self-Monitoring of Blood Glucose)は、患者自身が指先(または腕など)を専用の針で穿刺し、少量の血液を採取して血糖値を測定する方法です。
日本語では「血糖自己測定」と呼ばれ、インスリン療法を行っている糖尿病患者を中心に広く使われています。
SMBGの仕組み:
- 専用の穿刺器具で指先などを刺す
- 滲み出た血液をセンサーチップに接触させる
- 数秒以内に血糖値が表示される
SMBGのメリット:
- 測定値の精度が高い(直接血液を測定するため)
- 機器がコンパクトで携帯しやすい
- 保険適用の条件が比較的整備されている
- 操作がシンプルで習得しやすい
SMBGのデメリット:
- 毎回の穿刺が必要で痛みを伴う
- 測定した瞬間の値しかわからない(血糖変動のトレンドが見えにくい)
- 測定回数が限られるため、食後や夜間の変動を見逃す場合がある
CGM(持続血糖測定)とは
**CGM(Continuous Glucose Monitoring)**は、腹部や上腕などに小型センサーを装着し、皮下の組織間液に含まれるブドウ糖濃度を24時間継続して自動測定する方法です。
数分ごとに自動でデータが記録され、血糖の「今の値」だけでなく「上昇・下降のトレンド」も把握できます。
CGMの仕組み:
- 皮下にセンサーを留置(数日〜2週間程度使用可能)
- センサーが組織間液中のグルコース濃度を自動測定(通常5分ごとなど)
- データがリーダーやスマートフォンに自動転送される
CGMのメリット:
- 24時間の血糖変動を連続で把握できる
- 穿刺が頻回に不要(センサー装着時のみ)
- 低血糖・高血糖のアラート機能があるものも
- 食事・運動・睡眠と血糖の関係が可視化できる
CGMのデメリット:
- センサーが高額(費用負担が大きい場合がある)
- 血液ではなく組織間液を測定するため、血糖値との間に**タイムラグ(約10〜15分)**がある
- 急激な血糖変動時には誤差が生じやすい
- センサーの貼り付けや管理が必要
FGM(フラッシュグルコースモニタリング)との違い
CGMに似た技術として、**FGM(Flash Glucose Monitoring)**があります。日本では「FreeStyle リブレ」が代表的な製品です。
| 項目 | CGM | FGM |
|---|---|---|
| データ取得方法 | 自動・継続的に転送 | センサーにリーダーをかざした時のみ取得 |
| アラート機能 | あるものが多い | 基本的にない(機種による) |
| センサーの使用期間 | 機種により異なる(7〜14日程度) | 約14日間 |
| 代表的な製品 | Dexcom G7、Medtronic など | FreeStyle リブレ |
FGMはCGMの一種として分類されることもありますが、「自動送信かどうか」「アラート機能の有無」が主な違いです。
SMBGとCGM、どちらを選ぶか
どちらが適切かは患者さんの治療内容・生活スタイル・コストによって異なります。一般的な目安は以下のとおりです。
SMBGが向いている場面:
- インスリン療法を行っているが血糖変動が比較的安定している
- センサーの費用を抑えたい
- シンプルな操作を好む
CGM・FGMが向いている場面:
- 頻回低血糖があり連続モニタリングが必要
- インスリンポンプ(CSII)と連携して管理したい
- 夜間低血糖が心配
- 血糖変動のパターンを詳しく把握したい
なお、保険適用の条件は治療内容によって異なるため、主治医・薬剤師への確認をお勧めします。
病院薬剤師として意識していること
外来や病棟で糖尿病患者の服薬指導を行う際、SMBGの測定手技の確認や記録の活用が話題になることが多くあります。
近年はCGM・FGMの普及も進み、「リブレを使い始めた」という患者さんからの相談も増えてきました。
薬剤師として重要なのは、測定値を正確に読む力と、患者さんが日常生活の中で継続できるサポートだと感じています。特にFGMでは「かざし忘れ」によるデータの空白が生じることもあり、使い方の指導も大切です。
まとめ
- SMBG:指先穿刺による血液測定。精度が高く毎回の穿刺が必要
- CGM:皮下センサーによる24時間連続測定。血糖トレンドが把握できる
- FGM(リブレ):CGMの一種。センサーをかざした時だけデータ取得
- 測定対象の違い:SMBGは血液、CGM・FGMは組織間液
- CGM・FGMには約10〜15分のタイムラグがある点に注意
- どちらを選ぶかは治療内容・生活スタイル・費用を踏まえて主治医と相談
関連記事
穿刺採血を行い、血液より血糖値を 1日数回内の測定ポイントにて測定する。
▽CGM:continuous glucose monitoring
皮膚より体液(組織間液)を吸引してそこに含まれるブドウ糖を持続測定する。
2017年10月20日金曜日
■輸液ルートと環境ホルモン
輸液用のルートのほとんどは、ポリ塩化ビニル(PVC:Poly vinyl Chloride)でできています。このポリ塩化ビニルを柔軟にするための可塑剤として、DEHP(ジエチルヘキシルフタレート)と呼ばれる物質がよく用いられていますが、この物質が抗がん剤や免疫抑制剤などの一部の薬剤と反応し、環境ホルモンとして溶け出してしまうことがあります。
この環境ホルモンが人体に及ぼす影響ははっきりとは解明されておらず、まだ不明な点が多いのが現状です。特に急性や毒性の報告例はほとんどなく、現時点で懸念されている点は長期間体内に入り続けることによる長期毒性です。動物実験では精巣や生殖機能に影響を与える例が報告されており、また直接的には肝機能障害を引き起こすと言われています。
特に輸液ルートから環境ホルモンを溶けださせる薬物として抗がん剤と脂肪乳剤などがあり、これらはDEHPの溶出量が多いと言われています。抗がん剤のパクリタキセルはポリ塩化ビニル製の点滴ルートを溶かすことすらあります。
こうした薬を使用する場合は、通常DEHPが用いられていない輸液ルートを選択します。
2017年10月18日水曜日
■不眠症の受診勧奨の目安
・慢性的な不安やうつ状態が続いている⇒精神疾患の可能性
・痛み、痒み、咳、頻尿など身体的不調による不眠が続いている⇒身体疾患の可能性
・ドパミン系薬、昇圧薬、ステロイド薬、インターフェロン製剤などを服用している⇒薬剤性睡眠障害の可能性
・1週間以上不眠症状が続いている⇒医師による診断と治療が必要。
・十分な睡眠をとっていても、昼間に突然眠気に襲われ居眠りしてしまう。