■骨粗鬆症は自覚症状の乏しい病気です。
背中が丸くなる、身長が縮むといった症状は徐々に起こるためなかなか病気であると気がつきません。
したがって、気がついたときには病状がかなり進行していたということも少なくありません。
骨粗しょう症によりもろくなった骨は、体の重みが加わるだけで潰れてしまうことがあります。
これを圧迫骨折といいます。圧迫骨折が起こると背骨が曲がったり、身長が縮んだり、痛みを伴ったりします。
ただし、このような状態になっても痛みを伴わない場合もありますので、日ごろから自己チェックが必要になります。
骨粗鬆症は、早期発見・早期治療が重要なのです。
■骨粗鬆症とは、
骨形成速度(骨が作られる速度)よりも骨吸収速度(骨が壊れていく速度)が高いことにより、骨に小さな穴が多発する症状をいいます。
背中が曲がることに現れる骨の変形、骨性の痛み、さらに骨折の原因となります。
骨折は一般に強い外力が加わった場合に起こるが、骨粗鬆症においては、日常生活程度の負荷によって骨折を引き起こします。
骨粗鬆症は、がんや脳卒中、心筋梗塞のようにそれ自体が生命をおびやかす病気ではありません。
骨折による痛みや障害はもちろん、大腿骨や股関...節の骨折はいわゆる高齢者の寝たきりにつながり、生活の質を著しく低下します。
■日本では厚生労働省によると、
日本国内の患者様は高齢女性を中心に年々増加しており、自覚症状のない未受診者を含めると、推計で1100万人超(日本の人口1億2800万人)に上ります。
患者様の8割は女性です。
ホルモンの分泌バランスが変化する更年期以降の女性に多く、60代女性の3人に1人、70代女性の2人に1人が、骨粗鬆症になっている可能性があると予想されます。
初期段階では自覚症状がなく、骨折して初めて気づくケースも少なくありません。