2014年6月19日木曜日

■SGLT2阻害薬の適正使用に関するRecommendation【2014年6月13日】

≪SGLT2阻害薬の適正使用に関するRecommendation【2014年6月13日】≫
SU薬などインスリン分泌促進薬やインスリンと併用する場合には、低血糖に十分留意して、それらの容量を減じる。患者にも低血糖に関する教育を十分行うこと。
・グリメピリド2mg/日を超えて使用している患者は2mg/日以下に減じる。
・グリベンクラミド1.25mg/日を超えて使用している患者は1.25mg/日以下に減じる。
・グリクラジド40mg/日を超えて使用している患者は40mg/日以下に減じる。

②高齢者への投与は、慎重に適応を考えたうえで開始する。発売から3ヶ月間に65歳以上の患者に灯油する場合には、前例登録すること。

③脱水防止について患者への説明も含めて十分に対策を講じること。利尿薬との併用は推奨されない。

④発熱・下痢・嘔吐などがあるときないしは、食思不振で食事が十分に摂れないような場合(シックデイ)には休薬する。

⑤本剤投与後、皮疹・紅斑などが認められた場合には、速やかに投与を中止し、副作用報告を行うこと。

⑥尿路感染・性器感染については、適宜問診・検査を行って、発見に努めること。問診では、質問紙の活用も推奨される。

⑦原則として、本剤は他に2剤程度までの併用が当面推奨される。

≪副作用の事例と対策≫
▽重症低血糖⇒併用糖尿病治療薬の減量を検討する。特にSU薬は、下記のように検討が必要。
グリメピリド2mg/日を超えて使用している患者は2mg/日以下に減じる。
グリベンクラミド1.25mg/日を超えて使用している患者は1.25mg/日以下に減じる。
グリクラジド40mg/日を超えて使用している患者は40mg/日以下に減じる。

▽ケトアシドーシス⇒血糖コントロールが良好であっても血中ケトン体増加が認められることがある。SGLT-2阻害薬投与に際しては、インスリン分泌能が低下している症例への投与ではケトアシドーシスの発現に厳重な注意が必要。同時に、栄養不良状態、飢餓状態の患者や極端な糖質制限を行っている患者に対するSGLT-2阻害薬は、ケトアシドーシスを発現させうることに一層の注意が必要。

▽脳梗塞⇒SGLT-2阻害薬は、体液量を減少することがあるので、適度な水分補給を行うよう指導すること、体液量減少を起こしやすい患者に対する十分な観察と適切な水分補給を必ず行い、投与中はその注意を継続する。また、脱水がビグアナイド薬による乳酸アシドーシスの重大な危険因子であることに鑑み、ビグアナイド薬使用患者にSGLT-2阻害薬を併用する場合には、脱水と乳酸アシドーシスに対する十分な注意を払う必要がある。

▽全身性皮疹、紅斑⇒全身性皮疹が7例報告されうち6例は重篤であり、また全身紅斑あるいは紅斑性皮疹が4例報告されうち3例が重篤であった。SGLT-2阻害薬投与後1日目から12日目の間に発症している。これらの重篤な皮膚障害は、治験時に殆ど認められていなかったものであるが、SGLT-2阻害薬投与との因果関係が疑われ、今後SGLT-2阻害薬投与に際しては十分な注意が必要である。尚、この全身性皮疹・紅斑が最初に発売されたSGLT-2阻害薬に特異的なこのクラスの薬剤に共通の副作用であるか、現時点では不明である。


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