2015年4月29日水曜日

■ドパミン受容体刺激薬:薬の進化



■ドパミン受容体刺激薬:薬の進化
ビ・シフロール錠:1日4回内服

ミラペックスLA錠:1日1回内服

ニュープロパッチ:1日1回貼付...

*ニュープロパッチは貼付剤のため、内服薬に比べ血中濃度のバラつきが少ない。

■貼付剤のメリット
・標的部位に対して直接効果が期待できる。 ・肝初回通過効果を回避できる。 ・消化管への負担が少なく胃腸障害が軽減できる。
・薬効の持続性がある。 ・血中濃度のバラつきが少ない(長時間にわたる血中濃度の維持)。
・全身性の副作用が軽減できる。 ・副作用発現時には剥離することにより簡単に投与を中止できる。
・嚥下困難な患者でも投与可能である。
・患者が認知症の場合、家族や介護者が貼り付けることで飲み忘れを防ぐことが可能である。

■貼付剤のデメリット
・皮膚を透過できる成分でないと製剤化が難しい。
・ピッタリと皮膚に貼らないと十分な効果が得られない。
・皮膚への刺激性がある。
・貼付部位が決められている(範囲内で貼る場所を変える)。

◇L-ドパ製剤の貼付剤が 発売されないかな・・・。




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2015年4月28日火曜日

■タミフルの異常行動・言動の副作用について

インフルエンザ経過中の異常行動・言動は、タミフル投与との関連性が疑われるとして10代患者では慎重投与が求められており、現実には禁忌と認識されている。
これは、日本だけの措置である。
しかし、この異常行動・言動はインフルエンザ脳症そのものによる可能性が高い。
タミフル投与の有無に関わらず異常行動・言動は見られるのであるから、保護者へはタミフル投与であってもなくても、また他の薬剤投与であっても、発熱が続く間は厳重な観察が必要である。
2009年6月16日の厚生労働省薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策調査会報告では、2006年~2007年シーズンのインフルエンザ患者で、軽微なものを含めた異常行動・言動が発現した確率は、
・タミフル投与群:11%(840例/7438例)
・タミフル非投与群:13%(286例/2228例)
であった。
データ的には、タミフルは、異常行動・言動を優位に抑えたことになるが、調査自体が
患者背景を揃えておらず、厳密な比較試験ではないため、最終的な結論は得られていない。
どちらにせよ、タミフル投与の有無に拘らず異常行動・言動は見られるのであるから、患者の保護者へは、タミフル投与であってもなくても、また他の薬剤投与中であっても、発熱が続く間は厳重な観察が必要である旨を伝えるべきである。

≪タミフルの異常行動に関しての警告欄≫
10歳以上の未成年の患者においては、因果関係は不明であるものの、本剤の服用後に異常行動を発現し、転落などの事故に至った例が報告されている。このため、この年代の患者には、合併症・既住歴などからハイリスク患者と判断される場合を除いては、万が一の事故を防止するための予防的な対応として、タミフルによる治療が開始された後は、
①異常行動の発現のおそれがあること
②自宅において療養を行う場合、少なくとも2日間、保護者などは小児・未成年者が一人にならないよう配慮することについて患者・家族に対し説明を行うこと。
なお、インフルエンザ脳症などによっても、同様の症状が現れるとの報告があるので、上記と同様の説明を行うこと。




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