2013年10月7日月曜日

■高カロリー輸液の略称:IVH!?TPN!?

 高カロリー輸液は、日本語でも経静脈栄養法、中心静脈栄養法など、さまざまな呼び方があります。略語としてはIVHを用いているほうが多いと思いますが、これを用いているのはなんと世界中で日本だけなのです。世界共通に高カロリー輸液の呼称はTPNなのです。
 IVH〔Intravenous Hyperalimentation〕という用語は、中心静脈カテーテル、高カロリー輸液、鎖骨下穿刺をすること、などの意味で用いられているが、本来は高カロリー輸液、中心静脈栄養法だけを意味します。鎖骨下穿刺をする、カテーテルを挿入する、中心静脈カテーテルという意味は含まれていません。しかも、IVHという用語は高カロリー輸液という意味では、外国では使われていませんので、通用しません。
 

IVH≪Intravenous Hyperalimentation≫の原語は、
intra=内、うち
venous=静脈
hyper=過剰
alimentation=栄養
⇒静脈に過剰に栄養を投与する。という意味
・中心静脈栄養、完全静脈栄養→Total Parenteral Nutrition:TPN
・末梢静脈栄養法末梢静脈栄養法→Peripheral Parenteral Nutrition:PPN
・中心静脈カテーテル→Central Venous Catheter:CVC
・経腸栄養→Enteral Nutrition:EN


≪関連記事≫
■ランサップ400とランサップ800の使い分けは!?
■アルロイドGを服用した後、水などをすぐに飲んでもいいのか!?
■PPI(プロトンポンプ阻害薬)vsH2ブロッカー(H2受容体拮抗薬) 比較
■胃薬っていっぱいあるけど、何が違うの!?
■胃全摘患者にビスフォスホネート製剤って投与可能なの!?

≪関連記事≫
■アルブミン製剤の使い分けは!?≪4.4%・5%と20%・25%アルブミン製剤≫
■アルブミン製剤の投与速度は!?
■低アルブミン血症患者に25%アルブミナーを投与後にラシックス(フロセミド)を投与するのは、なぜ!?
■アルブミン製剤の投与期間は!?

≪関連記事≫
■脂肪乳剤は、基本末梢投与です。
■イントラリポス保険請求切られました!!
■脂肪乳剤投与の役割

2013年10月6日日曜日

■栄養と病気-NSTの意義

【栄養と病気】
  栄養とは何でしょう?病院に来る患者さんは、何かしら病気やケガをして来院するわけですから、健康な状態ではありません。病気やケガがひどければ、食事すなわち栄養が摂れない状態にある可能性があります。
 病気やケガでは、エネルギーを消費します。さらに、病気やケガが治るためには、普段よりも多くのエネルギーを必要とします。すなわち、十分な栄養が摂れなければ、病気やケガが治らない又は治りにくい、そして病気になりやすい状態になるのです。

 【NSTの意義】
 栄養療法には、経口・経腸〔経鼻経管、胃瘻、腸瘻〕・経静脈〔末梢静脈、中心静脈〕と多くの方法があります。栄養不良の患者さんに栄養療法を行う場合、方法や投与する栄養の量・成分などを決めなければなりません。
 さらに、栄養療法の効果判定も必要です。このような多くの課題を主治医だけで判断するのは大変です。そのため、チーム医療を実施して主治医にアドバイスし、患者さんの回復を助けることに、NSTの意義があります。

にほんブログ村:薬・薬剤師ブログ