2015年7月27日月曜日

■味覚障害を起こす薬剤

味覚障害を起こしやすい薬剤は、利尿剤・降圧剤・抗生物質・結核治療剤などで、複数の薬剤を長期間服用すると起こりやすいことが知らています。
薬剤性の味覚障害の大部分はその薬剤の亜鉛キレート能によることがわかっており、血清の亜鉛値の低下を伴っています。

≪味覚障害を起こす主な薬剤≫
▽降圧剤・利尿剤
カプトリル、ロサルタン、フロセミド、メチルドパなど
▽抗生物質
リンコマイシン、クラリスロマイシンなど
▽結核治療剤
エタンブトール、イソニアジド、パラアミノサリチル酸カルシウムなど
▽血管拡張剤
ニフェジピン、ジピリダモールなど
▽高脂血症治療剤
プラバスタチン、シンバスタチンなど
▽骨粗鬆症治療剤
イプリフラボンなど
▽消炎鎮痛剤
アスピリン、メフェナム酸、ジクロフェナクナトリウムなど
▽ホルモン剤
ダナゾールなど
▽糖尿病治療剤
グリクラジドなど
▽高尿酸血症治療剤
アロプリノールなど
▽肝疾患治療剤
チオプロニンなど
▽抗リウマチ剤
D-ペニシラミン、ブシラミンなど
▽抗甲状腺剤
チアマゾールなど
▽抗パーキンソン剤
レボドパなど




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2015年7月26日日曜日

■創傷被覆材の使い方:浸出液吸収能力

【浸出液吸収能力から考える創傷被覆材の使い方】

≪創傷被覆材の使い方≫
① まず貼ってみる。
② 翌日の浸出液の量・性状を観察する。
③ 浸出液がしみ出しているようなら、同じ被覆材を重ねてみるか、一段階上の浸出液吸収能力を持つ被覆材を使用する。
④ ②、③の繰り返し。




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■ドレッシング療法の4分類:開放性ウェットドレッシング・開放性ドライドレッシング・閉鎖性ウェットドレッシング・閉鎖性ドライドレッシング

【ドレッシング療法の4分類】
▽ウェットドレッシング
▽ドライドレッシング
≪開放性≫
①開放性ウェットドレッシング
・食品用フィルム
・紙おむつに粘着性ポリウレタンフィルムを貼ったもの
・持続陰圧閉鎖療法(滲出液は強制的に排出されるため開放性である)

②開放性ドライドレッシング
・乾燥ガーゼ

≪閉鎖性≫
③閉鎖性ウェットドレッシング
いわゆる閉鎖性ドレッシング(ODT)がこれに相当する。
・粘着性ポリウレタンフィルム、ポリウレタンフォーム、ハイドロコロイド、軟膏ガーゼ(ゲーベン、オルセノン、アクトシンなど)
・ガーゼドレナージ(創をデブリードマンしてガーゼを詰め込むと,膿汁がガーゼに吸着されて糊のようになります。創に対しては、『ウェット』であるが,滲出液の排出が妨げられるので『閉鎖』になる。
・壊死組織で閉鎖されたⅢ、Ⅳ度褥創では,エスカー(全層の皮膚が壊死したもの)がまるで閉鎖性ウェットドレッシングのように創を閉鎖し,滲出液の排出を妨げている。
・低温熱傷で生じる壊死した皮下組織も同様に『閉鎖性』へと働き、創感染を起こしやすい。

④閉鎖性ドライドレッシング
・軟膏ガーゼ(カデックス、ユーパスタ、マクロゴール基剤の軟膏)
・滲出液の量を調整する機能があると謳われているが、実際は脱水状態である。




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■褥瘡治療テスト

問1.滲出液の多い褥瘡には適さないドレッシング剤はどれですか?
①デュオアクティブ ②ティエール ③ハイドロサイト

問2.びらん面に適した外用剤はどれですか?
①ユーパスタ ②アズノール ③ブロメライン

問3.皮膚の上皮化を促進する外用剤はどれですか?
①カデックス ②ユーパスタ ③プロスタンディン

問4.黒色壊死細胞を伴った褥瘡に適さない外用剤はどれですか?
①ユーパスタ ②ブロメライン ③ゲーベン

問5.ユーパスタを使用していたら創面に赤い肉芽が形成され滲出液が減ってきた。効果があったので使い続けた。
(○ ×)

問6.カデックス軟膏は吸水性が優れているため、滲出液の多い創の抗菌薬として有効である。
(○ ×)

問7.止血効果のあるドレッシング剤はどれか?
①アクアセル ②カルトスタット ③アダプティック

問8.黒色の硬い壊死組織をカットしたら、ドロドロの膿が出てきた。創面は、熱・発赤・痛みを伴っていた。適した外用剤はどれですか?
①ゲンタシン軟膏 ②ゲーベンクリーム ③アズノール
問9.滲出液が多い時の処置として適切なものはどれか?
①処置を1回から2回に増やす。
②当てるガーゼを増やしガーゼの上に紙オムツを敷いた。

問10.ガーゼに血液の付着があったので圧迫止血の目的でガーゼをいつもより多くつめた。
(○ ×)



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2015年7月25日土曜日

■スロンノンHI・ノバスタンHI・アルガトロバンの使い方:49時間以降に投与した場合

【適応・用法・用量】
発症後48時間以内の脳血栓症急性期(ラクネを除く)に伴う神経症候(運動麻痺)・日常生活動作(歩行・起立・座位保持・食事)の改善

▽初め2日間
1日60mg(10mg6A)を適当量の輸液で希釈し、24時間かけて持続点滴静脈注

▽その後5日間
1回10mg(10mg1A)を1日2回朝夕に1回3時間かけて点滴静注

≪49時間以降に投与した場合≫
アルガトロバンを投与しても、プラセボ投与と有意差はない。
しかし、41.4%の症例で改善したとのことである。




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