2015年7月8日水曜日

■高血圧緊急症に用いられる注射薬(高血圧ガイドライン2004)




薬剤

用法・用量

効果発現

作用持続

副作用・禁忌

ニトロプルシドナトリウム

(ニトプロ注)

持続静注

(要遮光)

0.252(4)μg/kg/

瞬時

12

悪心・嘔吐、頻脈

高濃度・長時間投与でシアン中毒

ニトログリセリン

(ミリスロール注)

持続静注

(要遮光)

5100μg/

25

510

頭痛、嘔吐、頻脈

メトヘモグロビン血症

ヒドララジン

(アプレゾリン注)

静注

1020mg

1020

38時間

頻脈、頭痛、狭心症の増悪

ニカルピン

(ペルジピン注)

持続静注

0.56μg/kg/

510

60

頻脈、頭痛、局所の静脈炎

止血が完成していない頭蓋内出血・頭蓋内圧亢進の脳卒中急性期では禁忌

ジルチアゼム

(ヘルベッサー注)

持続静注

515μg/kg/

5分以内

30

徐脈、房室ブロック




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■認知症の生活障害チェックシート

このチェックシートは、治療方針を立てる上で重要です。
『いま何ができて、何ができないか』を医師に伝えましょう。

①電話の使い方
□自由に電話をかけることができる⇒点数1
□いくつかのよく知っている番号であればかけることができる⇒点数1
□電話で応対できるが、電話をかけることができない⇒点数1
□まったく電話を使うことができない⇒点数0

②買い物
□一人で買い物ができる⇒点数1
□少額の買い物であれば一人でできる⇒点数0
□誰かが付き添っていれば買い物ができる⇒点数0
□まったく買い物ができない⇒点数0

③食事の支度≪女性のみ≫
□人数にあった支度をして必要十分な用意ができる⇒点数1
□材料が用意してあれば食事の支度ができる⇒点数0
□食事を作ることができるが、人数にあった用意ができない⇒点数0
□他人に支度をしてもらう⇒点数0

④家事≪女性のみ≫
□力仕事など以外は、一人で家事をすることができる⇒点数1
□食事のあとの食器を洗ったり、布団を敷くなどの簡単なことはできる⇒点数1
□簡単な梶はできるが、きちんとあるいは清潔に維持できない⇒点数1
□他人の助けがなければ家事をすることができない⇒点数1
□まったく家事をすることができない⇒点数0

⑤洗濯≪女性のみ≫
□一人で洗濯できる⇒点数1
□靴下などの小さなものは洗濯できる⇒点数1
□他人にしてもらう⇒点数0

⑥移動・外出
□自動車を運転したり、電車・バスを利用して出掛けることができる⇒点数1
□タクシーを自分で頼んで出かけられるが、電車やバスは利用できない⇒点数1
□付き添いがあれば電車やバスを利用することができる⇒点数1
□付き添われてタクシーや自動車で出掛けることができる⇒点数1
□まったく出掛けることができない⇒点数0

⑦服薬の管理
□きちんとできる⇒点数1
□前もって飲む薬が用意されていれば自分で服薬できる⇒点数0
□自分ではまったく服薬できない⇒点数0

⑧金銭の管理
□自分でできる(家計費・家賃・請求書の支払い・銀行での用事など)⇒点数1
□日常の買い物は管理できるが、大きな買い物や銀行へは付き添いが必要⇒点数1
□金銭を扱うことができない⇒点数0

※男性は5点満点、女性は8点満点で、それ以下だと症状の進行が疑われます。



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■ストレスチェック

1.心拍数の上昇が顕著である
2.呼吸が速くなる
3.筋肉が緊張する
4.身体が震える
5.口が乾く
6.手や首筋に冷や汗をかく
7.胃の調子が悪くなる
8.トイレに行きたくなる
9.吐き気がする
10.めまいがする

≪はい101いいえ≫10点満点で評価する。
プレッシャー時の生理的な反応レベル
80100点:プレッシャー時の生理的な反応は極度に敏感
6079点:プレッシャー時の生理的な反応はやや敏感
4059点:プレッシャー時の生理的な反応は平均レベル
2039点:プレッシャー時の生理的な反応はやや鈍感
19点以下:プレッシャー時の生理的な反応は極度に鈍感




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2015年7月7日火曜日

■自覚症状がなかったという人が多い大腸癌

≪大腸癌と診断を受けた時点での自覚症状の有無≫
・自覚症状があった:49.6%
・自覚症状がなかった:38.9%
・覚えていない:4.0%
・無回答:7.5%

≪自覚症状はなかったが病院を受診した理由≫
・健康診断(人間ドック含む)で指摘された:49.6%
・他の医療機関などで受診を勧められた:22.0%
・病気ではないかと不安に思った:12.3%
・その他:13.7%
・無回答:8.0%
※厚生労働省受療行動調査による

◆大腸癌の自覚症状は、癌がどの部位にできるかにより異なります。
主な症状は、血便・下血・下痢と便秘の繰り返し・便が細い・便が残る感じ・お腹が張る・腹痛・しこり感・貧血・原因不明の体重減少などが挙げられます。
しかし、これらの症状はいずれも大腸癌がかなり進行してから現れる症状です。
早期の大腸癌では、便に微量の血が混じるぐらいでなかなか自覚できません。痔の持病を持つ方は、『いつもの痔の出血』と考えて、大腸癌の発見が遅れがちです。

◆大腸癌は、早期発見であれば90%以上が治ると言われているほどですが、平成22年度の国民生活基礎調査では、大腸癌検査の受診率は、40歳以上で男性:27.4%・女性:24.9%となっています。受診しない最大の理由は、『仕事が多忙だから』ということです。

◆大腸癌の早期発見・早期治療に成功した人はどんな人!?
それは健康診断を定期的に受けていた人、そして精密検査をすぐに受けた人です!!




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■排尿障害の種類・失禁のタイプと特徴:排尿日誌をつけよう

≪排尿日誌でわかること≫
①排尿のパターンがわかる
②水分摂取量や利尿薬との関係がわかる
③排尿障害のタイプがわかる
④治療の効果が分かる
⑤自分の状態に気づき、治療に対する動機づけができる
⑥漏れ量に応じた対応ができる

【腹圧性尿失禁】
・尿道括約筋が緩いために起こる
・骨盤底筋訓練で改善できる
▽漏れ方
腹圧がかかった時に漏れる
▽排尿日誌の特徴
・寝ている時には漏れない
・漏れ方に法則性がない
・朝の膀胱容量は正常
▽理由
・重力がかかった時に漏れる
・腹圧がいつかかるかわからない
・尿道が緩く、膀胱は正常

【切迫性尿失禁】
・過活動膀胱や膀胱炎によって漏れる
・抗コリン薬で改善できる
▽漏れ方
ある程度溜まると強い尿意を我慢できずに漏れる
▽排尿日誌の特徴
・頻尿となっていることが多い
・量がある程度溜まった時に漏れる
・強い尿意を伴う
▽理由
ある程度溜まると漏れるという法則性がある

【溢流性尿失禁】
・尿道閉鎖、あるいは神経の損傷によって排出ができず残尿が多い
・α遮断薬や導尿によって残尿をとる
▽漏れ方
・残尿が溢れ出る
・腹圧がかかった時寝ている間にジワジワ漏れる
▽排尿日誌の特徴
・尿意がある場合は頻尿となる
・少量ずつ漏れる
・寝ている間にも漏れる
・法則性はあまりない
▽理由
・残尿があるとすっきりせず何度もトイレに行く
・溢れる分だけ漏れる
・寝ている間は尿が溜まりやすい
・残尿がどれだけあるかは外からはわからず、法則性がない
・また腹圧で押されることもある

【心因性頻尿】
・ストレスによって頻尿となる
・膀胱訓練やカウンセリングなどで改善する
▽漏れ方
緊張すると尿意を催す
▽排尿日誌の特徴
・寝ている間は時間があく
・朝の排尿量は正常だが、緊張した時に頻尿となる
▽理由
気持ちの問題であり、膀胱そのものには問題がない

【機能性失禁】
排泄動作ができないために漏れとなる
▽漏れ方
運動・認知機能の低下
▽排尿日誌の特徴
排尿パターンは正常
▽理由
膀胱には問題がないため




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