2013年11月14日木曜日

■抗ヒスタミン薬の副作用:『眠気』と『自覚しにくい集中力・判断力の低下』について考えてみる。

■抗ヒスタミン薬の副作用:『眠気』と『自覚しにくい集中力・判断力の低下』について考えてみる。
≪眠気の副作用の強さ≫
花粉症の症状改善率をだいたい同等に見た場合での眠気発現率の強さ
アレグラ<ジルテック<アレロック

▽自覚しにくい集中力・判断力の低下(インペアード・パフォーマンス)の副作用は眠気の副作用と異なり、抗ヒスタミン薬の脳内受容体占拠率と相関する。
≪抗ヒスタミン薬の脳内H1受容体占拠率≫
アレグラ120mg<アレジオン20mg<エバステル10mg<アレロック5mg<ジルテック10mg<アゼプチン1mg<ゼスラン3mg<ジルテック20mg<ポララミン<セルテクト30mg<ザジテン1mg



2013年11月13日水曜日

■プロトンポンプ阻害薬(PPI)比較

■PPI比較
すべて腸溶性製剤である。タケプロンのみ経管投与できる。嚥下困難な患者、経管投与の症例においてタケプロンが有用である。パリエットは薬物相互作用が少ない。

▼酸分泌抑制効果
オメプラール<タケプロン<パリエット

▼薬物相互作用
オメプラール、タケプロンは、CYP2C19・CYP3A4により代謝されるが、パリエットは非酵素的に代謝される。
代謝がCYP2C19に依存度:オメプラール>タケプロン>パリエット
パリエットは、オメプラール・タケプロンに比べ、薬物相互作用は少ない。


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2013年11月12日火曜日

■H2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)比較

■H2ブロッカー比較
タガメットは世界初のH2ブロッカーである。

▼相互作用
タガメットは、CYP阻害作用を有し、多くの薬剤との相互作用あり。ザンタックは一部のCYPに対し弱い阻害作用あり。ガスター・アシノンは、代謝にCYPの関与なし。

▼ストガー・プロテカジンは、肝代謝型の薬剤であり、防御因子増強作用も兼ね備えている。

▼H2受容体拮抗作用
タガメット<アシノン<ガスター≦ストガー・プロテカジン

2013年11月11日月曜日

■PPI(プロトンポンプ阻害薬)vsH2ブロッカー(H2受容体拮抗薬) 比較

■PPI(プロトンポンプ阻害薬)vsH2ブロッカー(H2受容体拮抗薬)

≪作用発現≫
PPI<H2ブロッカー
PPI(6時間~)、H2ブロッカー(2~3時間)

≪作用持続性≫
PPI>H2ブロッカー
PPI(24時間以上)、H2ブロッカー(数時間)

≪作用時間帯≫
PPI⇒日中に作用が強い
2ブロッカー⇒夜間に作用が強い

≪代謝・排泄≫
PPI⇒肝代謝
2ブロッカー⇒腎排泄(ストガー・プロテカジンは、肝代謝型の薬剤)

≪消化性潰瘍治療選択≫
PPI⇒主に初期治療として使用。胃潰瘍治療第1選択薬。
2ブロッカー⇒主に維持療法として使用。維持療法第1選択薬。

≪薬代≫
PPI>H2ブロッカー




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■胃薬っていっぱいあるけど、何が違うの!?
■胃全摘患者にビスフォスホネート製剤って投与可能なの!?

2013年11月10日日曜日

■胃薬っていっぱいあるけど、何が違うの!?

≪胃薬について≫
▼攻撃因子抑制薬
・プロトンポンプ阻害薬(PPI)⇒最も強力な酸分泌抑制作用を有する。
オメプラール、オメプラゾン、タケプロン、パリエット、ネキシウム

・H2受容体拮抗薬(2ブロッカー)
タガメット、ザンタック、ガスター、アシノン、プロテカジン、ストガー

・選択的M受容体拮抗薬
ガストロピゼン⇒酸分泌抑制作用は、H2ブロッカーと同等。

・抗ガストリン薬⇒酸分泌抑制作用弱い。
プロミド

・抗コリン薬⇒酸分泌抑制作用弱い。主に鎮痙薬として使用される。
ブスコパン、コランチル

・酸中和薬⇒速効性あるが、作用持続時間が短い。
マーロックス、酸化マグネシウム

※酸分泌抑制効果
PPI>H2ブロッカー≒選択的ムスカリン受容体拮抗薬>その他の酸分泌抑制薬

▼防御因子増強薬
・潰瘍病巣保護薬⇒アルサルミンは単独投与でH2ブロッカーと同等の潰瘍治癒効果が認められている。
アルサルミン(スクラルファート)、プロマック

・組織修復促進薬
イサロン、ゲファニール、ガストローム

・粘液産生、分泌促進薬
セルベックス、ムコスタ

・プロスタグランジン製剤(PG製剤)⇒NSAIDs起因による潰瘍の予防や治癒促進に効果的。
サイトテック

・胃粘膜微小循環改善薬
ノイエル、ドグマチール、ミラドール

※胃潰瘍治癒効果
酸分泌抑制薬>防御因子増強薬(一部除く)
2ブロッカー≒スクラルファート・プロスタグランジン製剤




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