¢薬剤耐性インフルエンザウイルスとは、本来有効である抗インフルエンザウイルス薬が効かない、あるいは効きにくくなったウイルスのことです。この薬剤耐性ウイルスは、インフルエンザウイルスが増殖する過程において特定の遺伝子に変異が起こることにより生じると考えられています。
¢薬剤耐性インフルエンザウイルスは、本来有効である治療薬に対し抵抗性を示しますが、他のインフルエンザウイルスと比較して病原性や感染性が強いものは今のところ確認されていません。また、薬剤耐性ウイルスに対してワクチンが効きにくくなることもありません。
¢日本では、国立感染症研究所において、WHOと協力して薬剤耐性株のサーベイランスを行っています。現時点では、平成21(2009)年に大流行したインフルエンザ(H1N1)pdm2009でのタミフル耐性株の発生頻度は低く、また、分離されている耐性株のほとんどはリレンザやイナビルによる治療が有効であることが確認されていますが(国立感染症研究所ウェブページを参照)、引き続き薬剤耐性株サーベイランスを行い、発生動向を注視することとしています。
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