2018年7月30日月曜日

■睡眠薬の強さの違い



 睡眠薬ごとに強さは異なります。まずは睡眠薬のタイプによって比較してみましょう。これらのうち、おもに睡眠薬として使われているベンゾジアゼピン系と非ベンゾジアゼピン系の強さについて、作用時間の違いごとに比較してみたいと思います。

睡眠薬の強さは、用量を増やせば作用は強くなります。ですから、最高用量で比較していきます。

超短時間型:効果のピークは1時間未満、作用時間は2~4時間
(ハルシオン>アモバン>マイスリー≧ルネスタ)

短時間型:効果のピークは1~3時間、作用時間は6~10時間
(レンドルミン≧デパス≒エバミール
/ロラメット>リスミー)

中間型:効果のピークは1~3時間、作用時間は20~24時間
(ロヒプノール
/サイレース>ベンザリン/ネルボン>ユーロジン)

長時間型:効果のピークは3~5時間、作用時間は24時間~
(ドラール>ベノジール
/ダルメート≒ソメリン)

 用量を超えて過量服薬しても、効果が強まるわけではありません。睡眠薬の用量を決めるにあたっては、様々な量で効果と安全性を試験しています。

 その結果として効果が頭打ちになる量が、睡眠薬の最高用量となっています。眠れないからといって、用量を超えて使うことはやめましょう。




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病院薬剤師日記
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■睡眠薬の作用時間による分類

 睡眠薬は効果以外にも、睡眠薬(処方薬)は半減期によって超短時間作用型、短時間作用型、中間作用型、長時間作用型の4つに分類されます。

超短時間作用型・短時間作用型
 入眠障害の人やシフト勤務などで昼夜逆転している人に処方されることが多い薬です。半減期が短く、翌朝に効果が残りにくいのが特徴です。超短時間作用型なら約2〜4時間、短時間作用型なら約6〜10時間で血中濃度が半減します。

<代表的な薬>
ラメルテオン(メラトニン受容体作動薬)
ゾルピデム(非ベンゾジアゼピン系)
トリアゾラム(ベンゾジアゼピン系)

中間作用型・長時間作用型
 中途覚醒や早朝覚醒の人に処方されることが多い薬です。ベンゾジアゼピン系の薬が多く、GABAの作用を高めることにより、不安を和らげる効果も期待できることを利用して、心理的ストレスや精神疾患によって不眠に悩む人に処方されることがあります。血中濃度の半減には、中間作用型なら約20〜30時間、長時間作用型なら30時間以上かかるとされています。

<代表的な薬>
ニメタゼパム(ベンゾジアゼピン系)
クアゼパム(ベンゾジアゼピン系)

一口に睡眠薬といっても、その種類は効果や持続時間によって分類されています。処方薬は医師と、市販薬は薬剤師と相談し、自分の症状に合ったものを選んで、適切に飲むことが大切です。


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