現在も中心となって使われている睡眠薬で、睡眠導入剤というとこのタイプになるかと思います。
・ベンゾジアゼピン系
・非ベンゾジアゼピン系
・バルビツール酸系
この3つのタイプがありますが、いずれもGABAの働きを強めることで催眠作用がもたらされます。 GABAは神経間の情報を伝えている物質(神経伝達物質)で、GABAが働くことで神経細胞の興奮が抑制されます。
バルビツール酸系は、量が多くなるとGABAを介した間接的な働きだけでなく、直接神経細胞にも働いてしまいます(cl-チャネル)。このため中枢神経を抑制しすぎるリスクが高く、安全性が低いため使われなくなりました。
ベンゾジアゼピン系・非ベンゾジアゼピン系の2つが主に使われています。どちらもGABA-A受容体のベンゾジアゼピン結合部位に作用するのですが、この結合部位はω1とω2という細かなタイプ(サブタイプ)に分かれています。
・ベンゾジアゼピン系:ω1+ω2
・非ベンゾジアゼピン系:ω1
それぞれのサブタイプは、
・ω1:催眠作用
・ω2:筋弛緩作用・抗不安作用
このような作用が期待できます。
このため非ベンゾジアゼピン系は、筋弛緩作用(ふらつき)が少ないお薬ということになります。
これらの脳の機能を低下させるタイプのお薬は計算がある程度でき、作用時間・強さから睡眠薬を選んでいきます。
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2018年7月25日水曜日
2018年7月24日火曜日
■睡眠薬の作用メカニズムから2つに分類
¢睡眠薬をその作用メカニズムの違いから2つに分けることができます。
¢脳の機能を低下させる睡眠薬
⇒ベンゾジアゼピン系・非ベンゾジアゼピン系・バルビツール酸系
⇒ベンゾジアゼピン系・非ベンゾジアゼピン系・バルビツール酸系
¢自然な眠気を強くする睡眠薬
⇒メラトニン受容体作動薬・オレキシン受容体拮抗薬
⇒メラトニン受容体作動薬・オレキシン受容体拮抗薬
¢現在使われている睡眠薬は、脳の機能を低下させる睡眠薬が中心になります。大脳辺縁系や脳幹網様体と呼ばれる部分の神経活動を抑えることで、催眠作用をもたらすお薬です。
¢それに対して近年は、自然な眠気を強くする睡眠薬が発売されています。私たちの睡眠・覚醒の周期に関係する生理的な物質の働きを調整し、睡眠状態に仕向けていくお薬です。
¢脳の機能を低下させる睡眠薬の睡眠薬の効き方は、「疲れきって寝てしまった」時のような形です。脳の機能を低下させるので、強引さのある効き方をします。
¢それに対して自然な眠気を強くする睡眠薬は、本来の眠気を強める形になります。ですから、効果が人によっても異なります。
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