2016年9月3日土曜日

■男性型脱毛症治療剤:ザガーロカプセル0.1mg・0.5mg:5α還元酵素1型/2型阻害薬

≪商品名≫
ザガーロカプセル0.1mg・0.5mg

≪一般名≫
デュタステリド

≪効能・効果≫
男性における男性型脱毛症(推定1260万人)

≪用法・用量≫
男性成人には、通常、デュタステリドとして0.1mgを11回経口投与する。
必要に応じて0.5mgを11回投与する。

≪概要≫
ザガーロは、グラクソ・スミスクライン社(GSK)で開発された5α還元酵素1/2型阻害剤である。
男性における男性型脱毛症に適応をもつ薬剤である。

≪薬理作用≫
テストステロンをジヒドロテストステロン(DHT)へ変換する1型および25α還元酵素を阻害する。
これにより、男性型脱毛症に関与する主なアンドロゲンであるジヒドロテストステロン(DHT)濃度を低下させ、脱毛症に対する改善効果を発現すると考えられている。

≪特徴≫
ザガーロカプセルと同成分の前立腺肥大症治療剤(商品名:アボルブ)が、20099月に発売されている。その後、男性型脱毛症にはジヒドロテストステロン(DHT)が関与すると考えられることから、男性における男性型脱毛症を適応症とするザガーロの開発が進められた。
厚生労働省は、ザガーロの承認取得に伴い同成分のアボルブに係る留意事項として『男性における男性型脱毛症の治療目的で処方した場合には保険給付の対象としない』ことを明示している。⇒薬価未収載。
プロペシアは25α還元酵素のみを阻害するが、ザガーロは1型と2型の両方の25α還元酵素を阻害する。

≪他の5α還元酵素阻害薬≫
[商品名:アボルブ(GSK)]
一般名:デュタステリド
アボルブカプセル0.5mg(1カプセル当たりの薬価は、210.60)
前立腺肥大症治療剤として保険請求可能。

[商品名:プロペシア(MSD)]
一般名:フィナステリド
プロペシア錠0.2mg・1mgとも男性型脱毛症用剤として薬価未収載。
25α還元酵素のみを選択的に阻害する。



2016年9月1日木曜日

■不眠症の種類と不眠症受診勧奨の目安

【不眠症の種類】
▽入眠障害:布団に入ってもなかなか寝つけず、眠るまでに3060分以上時間を要する。
▽熟眠障害:眠りが浅く、睡眠時間を十分とっていても熟睡した感じが得られない。
▽中途覚醒:いったん眠りについても、翌朝起床するまでの間、何回も目が覚めてしまう。
▽早朝覚醒:本人が希望する時刻、または通常の時刻より2時間以上前に目が覚め、その後なかなか眠れない。

【受診勧奨の目安】
▽慢性的な不安やうつ状態が続いている⇒精神疾患の可能性
▽痛み、痒み、咳、頻尿など身体的不調による⇒身体的疾患の可能性
▽ドパミン系薬、降圧薬、ステロイド薬、インターフェロン製剤などを服用している⇒薬剤性睡眠障害の可能性
1週間以上不眠症状が続いている⇒医師による診断と治療が必要
▽十分な眠気を取っていても、昼間に突然眠気に襲われ居眠りしてしまう⇒ナルコレプシーや睡眠時無呼吸症候群などの可能性



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