2015年5月6日水曜日

■交感神経各受容体の存在臓器とその作用




受容体

標的臓器

作用

α1受容体

血管平滑筋

収縮

心臓

収縮力増大

瞳孔散大筋

収縮(瞳孔散大)

α2受容体

末梢血管平滑筋

収縮

中枢神経

鎮静、鎮痛

循環調整中枢を介した血管拡張

血小板

凝集

膵臓β細胞

インスリン分泌抑制

β1受容体

心臓

心拍数上昇、心収縮増強

腎臓

レニン分泌促進

β2受容体

血管平滑筋

弛緩

気管支、子宮、胃腸平滑筋

弛緩

肝臓、骨格筋

グリコーゲン分解




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2015年5月4日月曜日

■止まらない咳について

▼咳に伴う他の症状にも注意が必要
▼2週間以上咳が続く場合は、呼吸器科受診が望ましい
▼マスクの着用と加湿が咳の予防に有効

≪咳の役割≫
咳は体内への異物(病原体やほこりなど)の侵入を防ごうとする防御反応です。喉頭や気管や気管支に異物や冷たい空気などの物理的な刺激が加わると、その刺激の反射作用によって肺から空気を送り出して咳が出て異物を排出します。

≪痰の役割≫
痰は気管や気管支から出る粘液が、花や口から吸いこんだ異物(病原体や異物など)や気管などにある剥がれた細胞を絡め取った物です。喉頭から気管支の内側を覆う線毛の動きによって、口の方に戻されます。健康な時でも毎日100cc程分泌され、そのほとんどは呼吸時に蒸発します。風邪などにかかると気道粘液の量が増え、痰として咳と共に体外に排泄しています。

≪咳による体への負担≫
咳は、1回につき約2kcalのエネルギーを消費すると言われています。激しい咳が続くと体力を消耗するだけでなく心臓にも負担がかかります。また咳をすると、肋間筋が収縮するため、胸の痛みを感じることもあります。

≪咳を伴う疾患と症状≫
▼肺炎
乾いた咳(初期)+痰・胸痛・高熱
▼百日咳
激しい咳発作+痰・嘔吐
▼肺結核
乾いた咳(初期)+痰・微熱・疲労感・胸痛・血痰
▼気管支喘息
痰を伴う激しい咳+喘鳴・息切れ
▼気管支炎
痰を伴う咳+息切れ
▼COPD:慢性閉塞性肺疾患
痰を伴う咳+息切れ
▼進行した肺癌(初期無症状)
痰を伴う咳+血痰



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