■主な商品名(一般名)
ドブタミン注射用
≪薬効≫
カテコラミン製剤
≪投与速度≫
20μg/kg/分以下で点滴静注
≪急速投与による副作用≫
不整脈
血圧上昇
■主な商品名(一般名)
ノルアドレナリン注射用
≪薬効≫
カテコラミン製剤
≪投与速度≫
皮下注、点滴静注時は4μg/分以下で投与
≪急速投与による副作用≫
不整脈
血圧上昇
■主な商品名(一般名)
ハンプ注射用
≪薬効≫
強心薬
≪投与速度≫
0.2μg/kg/分以下で持続静注(血行動態監視下)
≪急速投与による副作用≫
不整脈
血圧上昇
■主な商品名(一般名)
キシロカイン静注用
≪薬効≫
抗不整脈薬
≪投与速度≫
2mg/kg/分以下で静注後、4mg/分以下で点滴静注(血圧・心電図監視下)
≪急速投与による副作用≫
血圧低下
不整脈
心停止
■主な商品名(一般名)
アンカロン注射用
≪薬効≫
抗不整脈薬
≪投与速度≫
125mg/10分間で静注後、49.5mg/時で6時間投与、25.5mg/時で42時間持続投与(血圧・心電図監視下)
≪急速投与による副作用≫
血圧低下
不整脈
心停止
■主な商品名(一般名)
ミリスロール注射用
≪薬効≫
血管拡張薬
≪投与速度≫
0.1〰0.2μg/kg/分ずつ増量し、2μg/kg/分以下で持続静注(血圧・血行動態監視下)
≪急速投与による副作用≫
血圧低下
不整脈
■主な商品名(一般名)
ニトロール注射用
≪薬効≫
血管拡張薬
≪投与速度≫
10mg/時以下で点滴静注(血圧・血行動態監視下)
≪急速投与による副作用≫
血圧低下
不整脈
■主な商品名(一般名)
ニカルピン注射用
≪薬効≫
血管拡張薬
≪投与速度≫
2μg/kg/分以下で点滴静注(血圧・血行動態監視下)
≪急速投与による副作用≫
血圧低下
■主な商品名(一般名)
ヘルベッサー注射用
≪薬効≫
血管拡張薬
≪投与速度≫
10mg/3分間で緩徐に静注(血圧・心電図監視下)
≪急速投与による副作用≫
徐脈・心停止
■主な商品名(一般名)
アスパラカリウム注
KCL注
≪薬効≫
高濃度カリウム製剤
≪投与速度≫
K+濃度として40mEq/L以下に必ず希釈し、20mEq/時以下で投与(総投与量100mEq/日)
≪急速投与による副作用≫
高カリウム血症
心停止
(筋緊張低カ心機能異常など)
■主な商品名(一般名)
10%NaCl注
≪薬効≫
高濃度ナトリウム製剤
≪投与速度≫
必ず希釈し、Na+濃度として100mEq/時以下で投与
≪急速投与による副作用≫
高ナトリウム血症
うっ血性心不全
浮腫
≪関連記事≫
■投与速度に注意が必要な注射
■投与速度に注意が必要な注射:抗生物質・抗ウィルス薬
■投与速度に注意が必要な注射:循環器用薬
■アルブミン製剤の使い分けは!?≪4.4%・5%と20%・25%アルブミン製剤≫
■アルブミン製剤の投与速度は!?
■低アルブミン血症患者に25%アルブミナーを投与後にラシックス(フロセミド)を投与するのは、なぜ!?
■アルブミン製剤の投与期間は!?
2014年4月21日月曜日
2014年4月19日土曜日
■ラコールNF配合経腸用半固形剤発売
ラコールNF配合経腸用半固形剤の製造販売が、2014年3月24日に承認されました。
『ラコールNF配合経腸用半固形剤』は、医薬品として初の形状である半固形の経腸栄養剤です。
最近の医療現場では、液剤の経腸栄養剤に添加物を加え半固形に調整し、胃瘻から投与する方法が行われています。液剤の経腸栄養剤を半固形化し、通常の食事摂取塊に近い形状で投与することにより、胃が本来有している生理的な運動を引き起こすことが期待されています。
この方法は、経腸栄養剤の投与にかかる患者さんの拘束時間短縮に有効であると考えられます。
また、経腸栄養剤に添加物を加え半固形に調整する際の微生物による汚染の危険性や一定の品質の確保が困難であることも指摘されており、あらかじめ半固形である医薬品経腸栄養剤の開発が期待されていました。
ラコールNF配合経腸用半固形剤は、形状をあらかじめ半固形とすることで、調整時の微生物による汚染の機会を減らし、一定の品質が確保されています。また、液剤の経腸栄養剤より短時間での投与が可能であり、『ラコールNF配合経腸用液』と同様の有効性及び安全性を有しています。
経腸栄養剤の投与にかかる時間を短縮することで、胃瘻を有する患者さんの拘束時間短縮に繋がり、リハビリテーションの時間確保などを可能にするのみならず、看護及び介助する方の負担の軽減も期待できます。
医薬品で保険適応があるため、負担額の軽減をすることができます。
在宅患者さんには、非常にいいですね。
発売日は、2014年6月2日です!!
■ラコールNF配合経腸用半固形剤の投与スピードは!?
≪ラコールNF配合経腸用半固形剤:用法・用量≫
通常、成人標準量として1日1200~2000g(1200kcal~2000kcal)を胃瘻より、胃内に1日数回に分けて投与する。
投与時間は、通常100g当たり2~3分(300g当たり6~9分)とし、1回の最大投与量は600gとする。
また初めて投与する場合は、投与後によく観察を行い臨床症状に注意しながら増量して数日で標準体重に達するようにする。
なお、年齢・体重症状により、投与量・投与期間を適宜増減する。
・摂取エネルギー当たりの有効成分及び含量は、ラコールNF配合経腸用液と同一である(増粘剤が加わっているだけ)。
・人工胃液注においても半固形状保持されていることから、胃の生理的な貯留及び排出機能が期待できる。
・剤形が液剤である経腸用半固形剤専用注入器を直接接続できる容器(バッグ)を採用。
経腸用半固形剤専用注入器⇒別売り:1個400円であり、衛生面を考え単回投与1日1本程度の使用とする。
・下痢の副作用発現頻度は、56例中18例(32.1%)であった。
≪ラコールNF配合経腸用液薬価≫
■栄養剤の固形化
PEGが普及してきた背景としまして、
経鼻胃管経腸栄養法による投与法では、
・逆流性食道炎や誤嚥性肺炎を起こすことが多い。
・挿入後2週間以内に患者さんが不穏状態となり、自己抜去などをしてしまう頻度が60~70%となっている。
【経鼻胃管に比べたPEGの利点は】
・胃や食道への逆流、そしてそれに起因する重大な合併症である誤嚥性肺炎のリスクが軽減
・見た目の束縛されたような感じからの開放感
・外出や入浴、嚥下性のリハビリが容易である
・チューブ抜去やチューブ詰まりの頻度の軽減
・介護者の負担の軽減
【PEGの問題点】
・液体栄養剤の注入速度が速すぎると下痢や嘔吐が起こしやすくなる。
・栄養の注入に時間がかかりすぎると体位などが長い時間制限され、
褥瘡が悪化したり,胃や食道に逆流を起こし逆流性食道炎や誤嚥性肺炎を起こすリスクが増加する。
・瘻孔周囲から栄養剤が漏れ、痛みやかゆみや皮膚炎そして感染のリスクがある。
そして、経腸栄養の期間が6週未満では、経鼻胃管を6週以上では、胃瘻・腸瘻が進められています。
【栄養剤の固形化の利点】
栄養剤を固めると、栄養剤の胃の中での動きが少なくなり〔胃内での栄養剤の滞留時間が長くなる。〕
「ゼラチンは、体温で溶けてしまうため適さない。」
そして
・胃や食道への逆流の軽減
・栄養剤の漏れの減少
・下痢の軽減
が期待できます。
そして、注入速度を早くできるため、短時間での注入ができ、患者さんの拘束時間の短縮に繋がり、褥瘡悪化のリスクの軽減が考えられます。
方法ですが、寒天や片栗粉で固形化する方法。
そして、栄養剤を増粘剤によって『半』固形化してしまうやり方など。
また固形化を半固形化にすることによって、
調整の際の加熱の必要がなくなったり、投与前に長時間保管する必要がなくなったりというメリットもあります。
メリットばかり上げると栄養剤の固形化がいいのかと思いますが、もちろんデメリットもたくさんあります。
・注入にかかる時間は短くなるが、注入に力がかかる
・調理に時間がかかる
・食事回数が増える可能性がある
・固形化にかかった寒天代などがかかる
・一気に注入することによって患者さんのお腹がパンパンになり苦しくなる可能性がある。
≪関連記事≫
■ランサップ400とランサップ800の使い分けは!?
■アルロイドGを服用した後、水などをすぐに飲んでもいいのか!?
■PPI(プロトンポンプ阻害薬)vsH2ブロッカー(H2受容体拮抗薬) 比較
■胃薬っていっぱいあるけど、何が違うの!?
■胃全摘患者にビスフォスホネート製剤って投与可能なの!?
『ラコールNF配合経腸用半固形剤』は、医薬品として初の形状である半固形の経腸栄養剤です。
最近の医療現場では、液剤の経腸栄養剤に添加物を加え半固形に調整し、胃瘻から投与する方法が行われています。液剤の経腸栄養剤を半固形化し、通常の食事摂取塊に近い形状で投与することにより、胃が本来有している生理的な運動を引き起こすことが期待されています。
この方法は、経腸栄養剤の投与にかかる患者さんの拘束時間短縮に有効であると考えられます。
また、経腸栄養剤に添加物を加え半固形に調整する際の微生物による汚染の危険性や一定の品質の確保が困難であることも指摘されており、あらかじめ半固形である医薬品経腸栄養剤の開発が期待されていました。
ラコールNF配合経腸用半固形剤は、形状をあらかじめ半固形とすることで、調整時の微生物による汚染の機会を減らし、一定の品質が確保されています。また、液剤の経腸栄養剤より短時間での投与が可能であり、『ラコールNF配合経腸用液』と同様の有効性及び安全性を有しています。
経腸栄養剤の投与にかかる時間を短縮することで、胃瘻を有する患者さんの拘束時間短縮に繋がり、リハビリテーションの時間確保などを可能にするのみならず、看護及び介助する方の負担の軽減も期待できます。
医薬品で保険適応があるため、負担額の軽減をすることができます。
在宅患者さんには、非常にいいですね。
発売日は、2014年6月2日です!!
■ラコールNF配合経腸用半固形剤の投与スピードは!?
≪ラコールNF配合経腸用半固形剤:用法・用量≫
通常、成人標準量として1日1200~2000g(1200kcal~2000kcal)を胃瘻より、胃内に1日数回に分けて投与する。
投与時間は、通常100g当たり2~3分(300g当たり6~9分)とし、1回の最大投与量は600gとする。
また初めて投与する場合は、投与後によく観察を行い臨床症状に注意しながら増量して数日で標準体重に達するようにする。
なお、年齢・体重症状により、投与量・投与期間を適宜増減する。
≪ラコールNF配合経腸用半固形剤:特徴≫
・経腸栄養剤では本邦初の医薬品半固形剤で、1kcal/gです。・摂取エネルギー当たりの有効成分及び含量は、ラコールNF配合経腸用液と同一である(増粘剤が加わっているだけ)。
・人工胃液注においても半固形状保持されていることから、胃の生理的な貯留及び排出機能が期待できる。
・剤形が液剤である経腸用半固形剤専用注入器を直接接続できる容器(バッグ)を採用。
経腸用半固形剤専用注入器⇒別売り:1個400円であり、衛生面を考え単回投与1日1本程度の使用とする。
・下痢の副作用発現頻度は、56例中18例(32.1%)であった。
≪ラコールNF配合経腸用液薬価≫
0.84円/1ml
168円/200ml
252円/300ml
336円/400ml
840円/1000ml
1008円/1200ml
1680円/2000ml
≪ラコールNF配合経腸用半固形剤:薬価≫
0.84円/1g
252円/300g
336円/400g
840円/1000g
1008円/1200g
1680円/2000g
■栄養剤の固形化
PEGが普及してきた背景としまして、
経鼻胃管経腸栄養法による投与法では、
・逆流性食道炎や誤嚥性肺炎を起こすことが多い。
・挿入後2週間以内に患者さんが不穏状態となり、自己抜去などをしてしまう頻度が60~70%となっている。
【経鼻胃管に比べたPEGの利点は】
・胃や食道への逆流、そしてそれに起因する重大な合併症である誤嚥性肺炎のリスクが軽減
・見た目の束縛されたような感じからの開放感
・外出や入浴、嚥下性のリハビリが容易である
・チューブ抜去やチューブ詰まりの頻度の軽減
・介護者の負担の軽減
【PEGの問題点】
・液体栄養剤の注入速度が速すぎると下痢や嘔吐が起こしやすくなる。
・栄養の注入に時間がかかりすぎると体位などが長い時間制限され、
褥瘡が悪化したり,胃や食道に逆流を起こし逆流性食道炎や誤嚥性肺炎を起こすリスクが増加する。
・瘻孔周囲から栄養剤が漏れ、痛みやかゆみや皮膚炎そして感染のリスクがある。
そして、経腸栄養の期間が6週未満では、経鼻胃管を6週以上では、胃瘻・腸瘻が進められています。
【栄養剤の固形化の利点】
栄養剤を固めると、栄養剤の胃の中での動きが少なくなり〔胃内での栄養剤の滞留時間が長くなる。〕
「ゼラチンは、体温で溶けてしまうため適さない。」
そして
・胃や食道への逆流の軽減
・栄養剤の漏れの減少
・下痢の軽減
が期待できます。
そして、注入速度を早くできるため、短時間での注入ができ、患者さんの拘束時間の短縮に繋がり、褥瘡悪化のリスクの軽減が考えられます。
方法ですが、寒天や片栗粉で固形化する方法。
そして、栄養剤を増粘剤によって『半』固形化してしまうやり方など。
また固形化を半固形化にすることによって、
調整の際の加熱の必要がなくなったり、投与前に長時間保管する必要がなくなったりというメリットもあります。
メリットばかり上げると栄養剤の固形化がいいのかと思いますが、もちろんデメリットもたくさんあります。
・注入にかかる時間は短くなるが、注入に力がかかる
・調理に時間がかかる
・食事回数が増える可能性がある
・固形化にかかった寒天代などがかかる
・一気に注入することによって患者さんのお腹がパンパンになり苦しくなる可能性がある。
≪関連記事≫
■ランサップ400とランサップ800の使い分けは!?
■アルロイドGを服用した後、水などをすぐに飲んでもいいのか!?
■PPI(プロトンポンプ阻害薬)vsH2ブロッカー(H2受容体拮抗薬) 比較
■胃薬っていっぱいあるけど、何が違うの!?
■胃全摘患者にビスフォスホネート製剤って投与可能なの!?
登録:
投稿 (Atom)