2013年10月19日土曜日

■褥瘡は、なぜにおうのか?

【褥瘡は、なぜにおうのか?】
■たんぱく質というのは、アミノ酸が結合したものです。
■アミノ酸は、アミノ基:NH2とカルボキシル基(COOH)を持っています。
■アミノ基:NH2⇒アンモニア:NH3に変わる⇒においます。
■カルボキシル基:COOHを持つ酸⇒酢酸:CH3COOHなど⇒においます。
■たんぱく質が分解すると嫌なにおいがでてきます。
臭いも決して悪いものでは、ありません。
■皮膚のたんぱく質は、においやすい構造をしています。
・角質・毛は、システイン(硫黄含有)を多量に含む
・硫黄の化合物はにおいます(例)硫化硫黄)
⇒皮膚が融解するとにおいがきつくなります。

■皮膚融解は、感染でも浸潤治療でも起こります。
・『感染している創はにおう』は、おおむね正しいです。
・『におう創は感染している』とは限りません。

■浸潤治療が感染しやすいということはありません。


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2013年10月18日金曜日

■褥瘡の浸出液とは!?

褥瘡の浸出液とは、
■創傷発生⇒炎症発生⇒血管透過性亢進⇒漏出体液の増加⇒創傷面へ=浸出液
■通常は、創傷の回復につれて減少していきます。

浸出液は、そんなに悪いものでもないんです。
■浸潤治療をすれば浸出液は、必ず出てくる。
■管理が良い場合、創傷治癒を促進する因子が多く含まれる⇒良い浸出液
■管理が悪い場合、創傷治癒を阻害する因子が多く含まれる⇒良くない浸出液
■量・色調・粘稠度・臭いなどで総合的に評価する。
【なぜ、傷は治らないのか?】
・壊死組織または組織の損傷(血流障害を含む)があるから
・炎症または感染があるから
・皮膚の浸潤性の異常があるから
・上皮形成の遅延があるから

褥瘡の治療には、必ずこれをしなければいけないという絶対はありません。
一つの傷に対しても何通りもの考え方、治療法があります。


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