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2016年10月10日月曜日

■がん薬物療法を開始する際に、患者と家族に説明しておくべき内容

▽使用する薬剤の働き

▽予想される効果とリスク(治療成績も含めて)

▽薬の使い方

▽起こりうる副作用と頻度

▽治療にかかる費用

▽代替治療の可能性

▽生活上の注意

▽患者を支援できること

患者が理解しやすい言葉で説明し、理解を助けるための文書も必要である。



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2016年5月30日月曜日

■化学療法とは、

抗がん剤などを用いてがん細胞の分裂を抑え、がん細胞を破壊する治療法である。

抗がん剤は、投与後血液中に入り、全身のがん細胞を攻撃する。

抗がん剤は、転移のある時・転移の可能性がある時・転移を予防する時、広い範囲に治療を行う必要がある時などに行われる。

一般に抗がん剤はとは、細胞内の成分に働きかけ、がん細胞を殺傷する作用を有する細胞障害性薬剤のことを指す。

がん細胞のみならず、正常な細胞にも影響を与えるため、薬物有害反応(副作用)が高頻度に認められる。




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2016年5月29日日曜日

■がんの主な臨床症状


がんの種類
主な症状
胃がん
胃部不快感、体重減少、腹痛、悪心、嘔吐、倦怠感、食欲不振、嚥下困難
大腸がん
血便、便通以上、腹部膨満感
肺がん
胸痛、咳、痰、呼吸困難、発熱、倦怠感
乳がん
乳頭分泌物、乳房腫瘤、疼痛、浮腫、発赤、変形
卵巣がん
腹部膨満感、腹部腫脹
前立腺がん
排尿困難、残尿感、頻尿
肝臓がん
腹部痛、腹部膨満、体重減少、倦怠感、食欲不振、発熱

がんの薬物治療学参考

 



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2016年5月5日木曜日

■転移・再発しやすいがん

≪他の組織や臓器に転移・浸潤しやすいがん≫


がんの種類

転移・浸潤先の部位

乳がん

肺、肝臓、脳、骨

骨肉腫

肺、肝臓、脳、骨

卵巣がん

子宮、大網、大腸、腹膜

膵臓がん

十二指腸、胆管、肝臓、血管、神経、腹膜

メラノーマ

リンパ節

スキルス胃がん

腹膜

≪再発しやすいがん≫
・肝臓がん
・膵臓がん
・食道がん
・膀胱がん(がんの組織のみを切除した時)
・直腸がん(手術で肛門の機能を残した時)




2016年2月1日月曜日

■免疫チェックポイント阻害薬とは!?長所と短所は!?

 がん免疫療法は、手術・放射線療法・化学療法に続く、第4のがん治療法と言われており、患者自身の免疫応答の各過程に作用し、がん細胞を排除する治療法です。
 免疫機能を活性化する方法と免疫機能の活性化を持続させる方法があります。
 がん細胞には、がん細胞を攻撃する細胞障害性T細胞に殺されないように、この細胞障害性T細胞の活性を下げてしまう『免疫チェックポイント』という仕組みがあります。これを阻害してしまえば、細胞障害性T細胞はまた元通り、がん細胞を殺すことができます。これが『免疫チェックポイント阻害薬』です。この薬があれば、細胞障害性T細胞は本来の力を発揮し、がん細胞を殺すことができるというわけです。

【免疫チェックポイント阻害薬の長所】
▽幅広いがん種への効果
 免疫チェックポイント阻害薬は、特定のがん種の増殖に関わる分子を標的とする分子標的薬や他の抗悪性腫瘍とは異なり、免疫機能を利用するため、幅広いがん種に対する効果が期待されています。

▽副作用が少ない
 免疫チェックポイント阻害薬は、間質性肺疾患や重度下痢や大腸炎などの過度の免疫機能に起因する副作用やinfusion reactionと呼ばれる抗体投与に伴う過敏症状などが報告されていますが、従来の抗悪性腫瘍薬に比べ副作用が少ないと考えられています。

▽効果の持続性
 分子標的薬は、標的分子の変化、標的分子以外でがん細胞を増殖させる因子の活性化により薬剤耐性となり、無効になるまでの期間が短いとされていますが、免疫チェックポイント阻害薬は、がん末期でも効果が持続すると言われています。

【免疫チェックポイント阻害薬の短所】
▽高額な薬剤費がかかる
 免疫チェックポイント阻害薬は高額です。保険適用されれば高額療養費制度により、患者さんの自己負担は抑えられますが、保険財政に与える影響が大きいと考えられています。
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 体重55kgの患者にオプジーボを投与した場合
 オプジーボ110mg1回投与当たり:約88万円
 1ヶ月当たり薬剤費(2回投与した場合):約176万円

▽奏功しない患者及び未知の副作用発現の可能性
 免疫チェックポイント阻害薬は、一部の患者には著効を示しますが、効果を示さない患者が多く存在します。また、過度の免疫機能などに起因する未知の副作用発現が懸念されます。これらの対策として、免疫チェックポイント阻害薬の効果が望める患者及び副作用発現が高まる可能性のある患者を同定・測定するバイオマーカー及び診断薬の開発が検討されています。




2015年8月27日木曜日

■抗がん薬を取り扱う医療従事者の職業性曝露に関する調査

▽外部曝露レベルの測定
作業場の空気中と作業台の拭き取り液中の抗がん薬汚染を調べる。

▽内部曝露レベルの測定
体液中(血液、尿など)の抗がん薬や代謝物の量を測定する。

▽曝露による健康への影響を細胞レベルで調査
姉妹染色分体交換、小核、構造異常などの出現頻度を調べることで、職業性抗がん薬曝露による遺伝子や染色体への影響をみる。遺伝子への損傷レベルを定量的に検出できるコメットアッセイを用いた報告もある。

▽曝露による健康影響を個体レベルで調査
がん、出生異常、生殖毒性、自覚症状の調査




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■抗がん剤に関する安全チェックポイント

・プロトコールチェック

・投与前のPSおよび副作用チェック

・相互作用(特に禁忌薬剤をチェック)

・前投与(プレメディケーション)

・溶解液と希釈液の種類と量

・投与時の血管外漏出






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2015年8月23日日曜日

■infusion reactionとは、

 アナフィラキシーショックとは異なる、抗体投与時に起こる特有の症状がみられるため、区別するために『infusion reaction』と英語表記が使われています。

抗体医薬品を投与して数分~24時間のうちに、発熱、悪寒、嘔気、嘔吐、疼痛、頭痛、咳、眩暈、発疹などインフルエンザ発症時にみられるような症状、また重篤な場合には、アナフィラキシー様症状、肺障害などの重篤な副作用が現れることがあります。

これは、『infusion reaction』と呼ばれる抗原抗体反応の一種です。抗原抗体反応により、免疫細胞から様々なサイトカインなどが放出されて起こります。そのため、がん細胞が多いほど『infusion reaction』は起こりやすくなります。通常のアレルギー反応とは異なり、初回投与時に多くみられ、2回目以降の発現は少なくなります。患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、適切な処置(解熱鎮痛薬、抗ヒスタミン薬の投与など)を行うとともに症状が回復するまで患者の状態を十分に観察します。『infusion reaction』が発現しても、再投与は可能です。

一方、アレルギー反応で起こる『アナフィラキシーショック』の症状として、呼吸困難・急激な血圧低下などが現れた場合には直ちに処置が必要です。『アナフィラキシーショック』の場合は、再投与はできません。






































2015年8月16日日曜日

■キャンサーボード(Cancer board)とは!?


 キャンサーボードは、がん医療に関して、集学的治療や標準的治療などを提供する際に、手術、放射線療法および化学療法に携わる専門的な知識および技能を有する医師、画像診断、病理診断などを担当する医師やがん医療に携わる専門職などが職種を超えて集まり、がん患者の症状、状態および治療方針などを意見交換・共有・検討・確認などするためのカンファレンスのことです。
 キャンサーボードの定期的開催は、地域がん診療連携拠点病院の指定要因となっています。
 がん医療の均てん化に伴い、安全かつ効果的にがん治療を行うためにはチーム医療は重要ですが、情報共有の場としての『キャンサーボード』の必要性は増していると思います。がん拠点病院にいては、『キャンサーボード』は必須事項ですが、がん診療に携わる全ての施設で実施することが望まれています。






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2015年8月11日火曜日

■がん患者における呼吸困難の原因




腫瘍によるもの

肺病変

・原発性・転移性肺腫瘍の増大

・胸水・心嚢水

・がん性リンパ管症

・気道狭窄、閉塞

・肺炎

治療の影響

抗がん治療の影響

・放射線性肺臓炎

・抗がん剤の骨髄抑制による貧血や感染

・抗がん剤の心毒性による心不全、肺線維症

全身状態の悪化によるもの

がんの進行に伴うこと

・貧血

・カケキシア(悪液質)による呼吸筋疲労

・発熱

・腹水や便秘などによる横隔膜挙上

心理・精神的なもの

・不安

・抑うつ

・精神的ストレス



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