2018年4月4日水曜日

■クラビット経口剤の小児への投与は!?

クラビットは、小児(15歳未満)に対する安全性が確立しておらず、禁忌です。
治療上の有益性を考慮して投与する場合でも炭疽等の重篤な疾患に限られます。
 
<参考>
動物実験で関節異常が認められています。
幼若イヌ(4ヶ月齢)、若い成熟イヌ(13ヶ月齢)、幼若ラット(34週齢)にクラビットをそれぞれ10mg/kg40mg/kg300mg/kg以上で投与した結果、関節軟骨の水疱やびらん形成などが認められました。

参考:第一三共医薬情報提供


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2018年4月3日火曜日

■クラビット経口剤の授乳婦への投与について教えてください。

クラビットの添付文書には、“授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[オフロキサシンでヒト母乳中へ移行するという報告されている]”と記載されています。

【乳汁への移行性】
ヒトの報告:レボフロキサシンが乳汁中へ移行を認めた海外報告があります。
出産直後に敗血症を認めた患者さんに対し、レボフロキサシン500mg/日を9日間静注後、14日間経口投与しました。投与中と服用中止後の5日間、母乳を採取し乳汁中濃度を測定した結果、定常状態での乳汁の最大曝露量は投与終了5時間後で8.2μg/mLでした。最終投与の約48時間後には検出不可(0.05μg/mL)となりました。なお授乳婦におけるレボフロキサシンの最大乳汁中濃度は血漿中濃度と同等でした1)
動物の報告:乳汁への移行が高いと報告されています。
 
【授乳の再開時期】
授乳再開時期の明確なデータはありませんので、授乳再開時期の判断は医師、薬剤師により決定してください。一般的には、半減期の46倍空けていただくと、薬剤の大半が消失するといわれています23)。
(クラビットの半減期は7.89±1.04時間)
 
引用文献:
1Cahill,Jr JB et alPharmacotherapy 200525(1)116-118
2Howard CR et alClin Perinatol 199926(2)447-478
3)澤田康文ほか:薬剤予測学入門(薬業時報社)199372-84

参考:第一三共医薬情報提供


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2018年4月1日日曜日

■イナビルは喘息または慢性閉塞性肺疾患患者さんに吸入投与できますか!?

患者さんの状態を十分観察しながら慎重に投与してください。
(本剤投与後に気管支攣縮や呼吸機能の低下が見られた例が報告されています。)

参考:第一三共医薬情報提供


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■イナビルは10代の患者さんに投与できますか!?

 イナビルは10代の患者さんにも投与できます。ただし、添付文書に以下のとおり記載されていますのでご使用の際はご注意願います。

 因果関係は不明であるものの、本剤を含む抗インフルエンザウイルス薬投与後に異常行動等の精神神経症状を発現した例が報告されています。小児・未成年者については、異常行動による転落等の万が一の事故を防止するための予防的な対応として、本剤による治療が開始された後は、1)異常行動の発現のおそれがあること、2)自宅において療養を行う場合、少なくとも2日間、保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮することについて患者・家族に対し説明を行ってください。なお、インフルエンザ脳症等によっても、同様の症状があらわれるとの報告があるので、上記と同様の説明を行ってください。

参考:第一三共医薬情報提供


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■イナビルは何歳から使用できますか!?

治療及び予防ともに、特に年齢の制限は設けられていません。
吸入可能なお子さんでしたら使用可能です。
なお、臨床試験では、23歳のお子さんも含まれていたそうです。

参考:第一三共医薬情報提供者



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