2013年10月2日水曜日

■栄養サポートチーム(NST)専門療法士とは、

☆日本静脈経腸栄養学会認定資格☆
≪栄養サポートチーム専門療法士認定規則≫
■NST専門療法士の認定を申請する者の資格
NST専門療法士の認定を申請する者は、次の各号の資格を全て満足する者であることを要す。
①日本国の以下に掲げる国家資格を有すること。
認定対象国家資格:管理栄養士、看護師、薬剤師、臨床検査技師、言語聴覚士、理学療法士、作業療法士、歯科衛生士。
②当該国家資格により5年以上、医療・福祉施設に勤務し、当該施設において栄養サポートに関する業務に従事した経験を有すること。
③本学会学術集会に1回(10単位)以上、本学会主催の教育セミナー(10単位)に1回以上参加することを必須とし、この単位数を必須単位数とする。必須単位数30単位以上を有するか、または、必須単位数に加え、本学会が認める栄養に関する全国学会(5単位)、地方会(5単位)、研究会(5単位)への参加単位数の合計が、30単位以上あること。
なお、「バーチャル臨床栄養カレッジ」修了証については非必須10単位を認める。
④第4章の規定により認定された認定教育施設(以下認定施設)において、合計40時間の実地修練を修了していること。
⑤上記①から④までの条件を満たした後、認定のための試験に合格していること。
 
■NST専門療法士を認定試験申請書類
①所定のNST専門療法士受験申請書、正・副(複写で可)各一通
②NST専門療法士受験申請書とともに提出するもの
▽最終学歴から申請時までの履歴書、一通
▽国家資格の免許証(写)、各一通
▽日本静脈経腸栄養学会学術集会参加証(写)、同教育セミナー受講証明書(写)、その他本学会の認めた全国学会、地方会、研究会等への参加証(写) 、各1通
▽指導医が自署捺印した認定教育施設実地修練修了証、一通
▽実地修練期間中にその施設において携わった静脈経腸栄養管理中の患者に関する1,600字以内の症例報告
 
■認定料は20,000円、手数料は10,000円とする。
 
■NST専門療法士認定試験は毎年1回。
 
■NST専門療法士の認定証
本学会NST専門療法士認定証の有効期間は、交付の日から5年とする。ただし、規定によりその資格を喪失した場合には、資格喪失の日を以って有効期間は終了する。
 
■NST専門療法士の資格更新
NST専門療法士認定証有効期間終了の1年前より資格更新業務を行う。
次の各号の条件を満たす者は、資格の更新を申請することができる。
①NST専門療法士に認定申請するもののうち、本学会会員でないものは申請時に本学会に入会し、更新時期まで引き続いて本学会会員であり、かつ会費を完納していること。
②NST専門療法士に認定するものがすでに本学会会員であった場合は、更新時期まで引き続き本学会会員であり、かつ会費を完納していること。
③認定期間中に以下に示す必須20単位を含む合計30単位以上を取得していること。
▽本学会学術集会(10単位)に1回以上の参加,認定後の「更新教育セミナー」または「スキルアップセミナー」を1回以上受講(10単位)していることを必須とする。
▽学会主催・共催のセミナー(NSTフォーラム,学術集会時共催企画等)および学会の認定した研究会・地方会・全国学会(各5単位)に2回以上参加していること。
▽認定期間中に取得した「バーチャル臨床栄養カレッジ」修了証については、1回に限り非必須10単位を認める。
 
■資格更新にあたっては次の各号の必要書類を提出しなければならない。
①所定の更新申請書
②学会学術集会参加証(写)1通. 必須
③本学会認定後の「更新教育セミナー」受講証明書 1通. 必須
④学会の認定した各種セミナー,研究会・地方会・全国学会への参加証(写)
⑤認定後の履歴書および在職証明証。
⑥NST専門療法士認定証(写)
⑦国家資格の免許証(写)
 
■資格更新申請には、更新手数料として10,000円を納入することとする。
 
 
【平成22年2月25日に改訂バージョン】

2013年10月1日火曜日

■脂肪乳剤投与により、呼吸困難が起こる理由について考えてみました!!

【脂肪乳剤投与により、呼吸困難が起こる理由について考えてみました】
脂肪乳剤の点滴を投与すると、副作用として呼吸困難の副作用が報告されています(特に小児に多い)が、その副作用の起こる機序について考えてみました。
一般的な考え方としては、糖質を投与する割合を下げ、脂肪を投与する割合を上げると呼吸商が下がるので、呼吸は楽になってくると考えられます。
それが製品として発売されているのが、プルモケアなどでしょう。
じゃあ、なぜ呼吸障害を起こすのでしょう!?
脂肪乳剤点滴の呼吸困難の副作用の機序(仮説)ですが、脂肪乳剤を投与することにより、TG(トリグリセリド)が上昇し、高脂血症となり、肺の換算機能の低下(肺機能の低下)を起こし、O2濃度の低下となり、呼吸困難になるという説があるようです。
分かりにくい説明で申し訳ありませんが、呼吸商が下がるというのは、糖質⇒脂肪にエネルギー源を変えるのであれば呼吸商は下がると思いますが、TG(トリグリセリド),脂肪自体の量が増えてしまっては、(代謝しなければいけない量が一気に増えるため)呼吸商は増えてしまいますもんね。なので、結局は、脂肪代謝が未熟な小児では、体内では高脂血症の状態となり、代謝しなければいけない脂肪の量が増え、呼吸困難が発症する確立は高くなるのではないでしょうか。
という仮説がもしも当てはまるのであれば、脂肪乳剤の投与スピードをゆっくり投与すれば、脂肪乳剤の点滴による呼吸困難も副作用ももしかしたら起こりにくくなるのではないでしょうか。
このこともあるからか、脂肪乳剤の点滴は、スピードをゆっくり投与するよう推奨されています。
さらにここを応用すれば呼吸状態の悪い患者様には、全般的に注入食などの投与スピードをゆっくり時間をかけて投与した方が、呼吸状態的にいい結果になるのではないでしょうか。
途中からは、自分の勝手な想像による解釈なので、合ってるかは怪しいですが、こういうことも考えられるのではないでしょうか。
■脂肪乳剤の投与速度:0.1g/kg/時以下
10%イントラファット200ml ダイズ油20g⇒約220kcal
∇体重30kgの場合:3g/時以下
10%イントラファット200ml1本投与するには、6時間40分以上かけたほうが良い
∇体重35kgの場合:3.5g/時以下
10%イントラファット200ml1本投与するには、5時間45分以上かけたほうが良い
∇体重が40kgの場合:4g/時以下
10%イントラファット200ml1本投与するには、5時間以上かけたほうが良い。
∇体重が45kgの場合:4.5g/時以下
10%イントラファット200ml1本投与するには、4時間26分以上かけたほうが良い。
∇体重が50kgの場合:5g/時以下
10%イントラファット200ml1本投与するには、4時間以上かけたほうが良い。
∇体重が55kgの場合:5.5g/時以下
10%イントラファット200ml1本投与するには、3時間40分以上かけたほうが良い。
∇体重が60kgの場合:6g/時以下
10%イントラファット200ml1本投与するには、3時間20分以上かけたほうが良い。


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